2012年05月28日

「戦う理由は見つかったか?」

26日の試合前。
「いや~、今日は何点ぐらい失点すると思う?」
冗談まじりに笑ってそう訊かれて。
「2失点まではデフォ。その代わり2点は取ってくれ・と」
結構マジでそう答えた。

結果は1得点・3失点。
うーん、どっちも目標には届かず。
厚別2戦目。流石に連続で神風は吹かなかったか。


負けて悔しかったし落ち込んだ筈なのに、不思議とそれが長引かなかった。
選手が引き上げ、荷物の整理を始めた頃にはもう落ち着いていた。
もちろん、なかった事にしよう!・と開き直った訳でもなく。
敗戦は敗戦として受け止め、それでも決して俯くまい・とでも言う様な。

『ここ』が今の自分達の立ち位置なんだ・と。
現実をしっかりと見据えて。
その上で、ここから這い上がる為に何が出来るのか・と。



『共に戦う』為の、自分の中の方向性を見定めたかった。



幾らド素人の自分でも、今の札幌と他のチームのレベルそのものに開きがある事ぐらいは解る。
だから勝てない。
本当に、それだけの話で。


でも、「だからしょうがないんだ」で終われないのも、また事実。


弱いなら弱いなりに、それでも戦っていかなきゃならないし。
レベル差を埋める為にも、選手達も懸命に頑張ってる。
広島戦でも、良い時間帯は確かにあった。
得点した頃と、その後の時間帯。
長い時間じゃなかったかもしれないけど、でもあの時間帯、確かに広島のリズムが崩れて、前半程効果的な攻撃が出来なくなっていた。

あれでいいんだと思う。
ああいう時間帯を、少しずつでいいから伸ばして行ければ。
最終的に、そういうサッカーが出来る様になる事を目標として戦っていけば。
きっと、確実に強くなっていけると思う。


個人的に、この試合で「残留」は目標から外した。
残留する事よりも、「J1で戦う為の最低限の力を手にする為に」
今年はその為の戦いだと、そう決意した。
J2の緩い流れに5年間漂うよりもJ1の激流に1年間揉まれる方が、遥かに力が付く。
この激流の中で、それでも目指す物を見失わずに足掻いていく。
今の現状じゃ死力を尽くさないと、引き分けにすら持ち込めない。
そうやって、最後の1試合まで全力出し尽くして。
その結果として残留出来れば言う事は無い。
仮に降格したとしても、手に入る物がある。


今年は小手先の手段で残留しなくてもいいと思ってる。
場当たり的な補強も、目先を躱す為の監督交代も意味は無い。
そんな事をしてチームとしての方向性を見失って残留しても、来季には繋がらない。

だってこの戦いを続けて、確実に強くなって来ているから。

もし去年の札幌と今年の札幌に試合させたら、絶対今年のチームが圧勝すると思うよ。
間違いなく強くなって来てる。
「ただそれ以上に相手のレベルが高すぎるだけで」(友人談)
だから、中々結果を出せない。
でも、ここで焦って安直な方へと道を踏み外す必要も無い。

今はなまじレベル高い相手と試合してるから、自分のトコの拙さが目につくのかね。
んで、実感するからこそ、余計に辛いと言うか、歯痒いと言うか。
「なんでアレが出来ねぇんだ!」的な気持ちになるんかなー・と。
でもしょーがないじゃん。
最初から「最下位からのスタート」なんだし。
一番下手なのはウチらだ。
そんな事、とっくに解り切ってたんだから。


だから、その『最も弱いチームという現実』と戦う覚悟が必要だと思った。
認め、その現実を打破する為の戦いに挑む。
「一丸となって戦っていこう」
試合後にリーダーさんがそんな感じの事を言っていたけど。
自分の中では「総力戦」と変換されてたよw
でもま、それもマジだと思う。
チームもフロントもサポーターも。
全員一丸となって、同じ方向を目指して戦っていく。

そうでなきゃ、この厳しい現実の前にどんな結果も出やしない。



もちろん、戦う理由なんてそれぞれで違う。
そこは違って当然だと思う。
残留のため!ってのも当然の理由だし。
ホスンや前俊、他の離脱中の選手の事を思う人もいるだろう。
プライドとかそう言うものもあるだろうし。
もっと他の理由で戦う人もいるだろうけど。



大事なのは、その理由を自分で見出す事だろう。



他人に与えられた理由で、戦い抜ける程甘い場所じゃない。
最後まで心を折らずに突き進む為には、自分でその理由を見つけないと。
どんな理由だっていい。
どうしてこんな弱いチームを、それでも応援したくて足を運ぶのか。






「勝って、旨い酒が飲みたいんだ!」






別にそれだって立派な理由だし!
誰だって気持ち良く帰りたいに決まってんだかからさ!
旨い酒でも、1週間気分良く過ごしたいでも、何でもいいよ。
「その為に戦うんだ!」と、そう決意して、行動して欲しい。
こんな戦い、先に気持ちが負けたらお終いじゃん。
選手より先に諦めた人がどうやって選手の背中を護れる?
最終節の最後の笛が鳴る瞬間まで戦い抜いてやる。

大体、自分が戦う理由なんつったら。














「このまま負けっぱなしで終われるかよ!!!!」














それしかねーもんなw

2008年は戦う理由なんて特に無く、J1ボケーッと眺めてるウチに気が付いたら終わってた。
もうあんなんの二の舞も御免だし。
落ちるにしても、絶対に何かを掴み取って落ちてやる。
今、既にどん底なんだ。
これ以上失う物なんて何も無い。


今は、高さ3Mの壁を道具なしに身一つで越えようとしてるようなもの。
何度も落ちて、失敗して。
足をくじく事も爪が剥げる事も、落ちた弾みで脳震盪起こす事もあるかもしれない。
それでも諦めないで挑み続ける。
何度でも何度でもリトライする。

そうして乗り越えた先にしか、手に入らないものがある。


チームの最終目標は「J1定着」の筈だから。
その為の戦いに、共に挑む。
自分の指針はそこにある。
降格も残留も、最終的な結果でしかない。
目標は、『強くなる事』
そのためにこそ。


負け続け。
泥まみれになって。
たくさんの傷を負いそれでも尚。

ただ前だけを見据えて歩いて行く。



歩く為の『足』も、踏みしめる『大地』も、ちゃんとあるんだから。

posted by 半月 |23:04 | 試合に行った日 | コメント(0) |

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