2011年10月04日
大川小学校
児童108人のうち、74人が犠牲になった石巻の大川小学校は、北海道でも大きく報道されていたので皆さんご存じでしょう。 二度とこういう悲劇を起こさないで欲しいと切望しているので、実際に現地を見てみました。 北上川の河口から5kmくらいのところにあるこの橋のたもとに大川小学校があります。海岸から6kmくらい入ったこの場所でも、津波の被害があります。これが大川小学校です。左端に川が見えると思いますが、水面とあまり変わらない標高の低い場所に小学校が建ってます。ここまで低地に建っていたとは驚きました。河口に近いから、海水面からもそれほどないことになります。屋根まで津波がくるわけですね。明治三陸津波のときに津波が来た場所なのに、避難が迅速に行われなかったとは信じられません。 そもそも、こんな低地に学校を建てるのが間違っていると思います。どうしてもここに建てるのなら、嵩上げするか、3階建て+屋上か4階建てにしなければなりません。少なくても、すぐに裏山に避難できるように避難路の整備をすべきです。 ところがここは浸水想定地域ではなかったのです。 チリ地震のときの津波の規模しか想定してなかったそうです。 よく「想定外」との言葉が聞かれましたが、それには憤りを感じます。 「想定が甘かった」というだけのことです。 1万年に1度の超大津波が来たのなら「想定外」で済ますこともできるでしょうけど、明治に来たのと同じくらいの規模なのに想定外はないでしょう。 石巻市の想定に対して、それまで教職員は誰も疑問を感じていなかったのでしょうか。一人くらい「その想定は甘いから、対策を考えましょう」と言わなかったのか・・ 残念に思います。 かけがえのないお子さんを失った親にしてみれば、とうてい納得いきませんよね。 児童は1時間近く校庭で待機させられ、最終的に校庭より数メートル標高の高いこの橋のたもとに移動しようとして流されました。でも、ここにも津波が押し寄せました。ここに来てもダメだったのです。 ここによじ登れば良かったのですが。防災無線で10メートルの津波が来ると聞いた父母で「裏山に登って!!」と訴えた人もいたのに標高10メートル足らずの場所に避難するとは残念です。 釜石市は津波対策が進んでいて、3000人以上の小学生・中学生・幼稚園児・保育所幼児で、学校管理下にあった子どもは全員無事だったそうです。 今後は避難に失敗することが絶対に起こらないよう、しっかり対策をとっていただきたいです。