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2012年02月04日

ニュースを伝える前に

福島の原発近くで行った野鳥の調査で、異常が見つかったというニュースがあってました。
こういうニュースを見て、いちいち「またあ?」と反応してしまうのももういい加減、疲れてきましたが、でも、福島で暮らしている以上、反応せざるを得ません。

ニュースで言ってたように、野鳥でみつかった異常は、人間の放射線への影響について学べる機会ではあるかもしれませんが、少なくとも福島県人のDNAに影響してくるかと言えば、冷静に考えれば、そんなこと考えられないです。

野鳥のように、避難命令の出ている原発の近くで、事故以来ずっと暮らしている一般人はいませんから!
いるのは、防護服を着て被曝量をチェックしながら作業しておられる、原発収束に向けて働いておられる方々で、その方々は、さらにこれから健康調査をうけていかないといけませんが。

甲状腺の調査もそうですけど、マスコミは異常に”異常”を探し過ぎるきらいがあるようにかんじます。
用心に用心を重ねるのは結構ですが、中途半端に伝えることは、特に今、福島にこのままとどまろうか、それとも県外へ行こうかと考えている、あるいは逆に、いつ頃福島に戻ろうかと考えている、お子さん連れの家族やバラバラになった家族の方々に、混乱をもたらすだけです。

マスコミが、ほんのちょっとの思いやりと、やってきた情報を伝える前に、冷静にもう少しつっこんで分析することができればなと、思います。
事実をもうすこし掘り下げないと、役にたたないばかりか、害になりかねません。

去年行われたシンポジウム後の記者会見で、マスコミからいろんな”もう分かってるよ”的な質問が出て、マスコミってこんなものかとがっかりしたことがありましたが、こういう情報こそ、野鳥は異常が見られた、じゃあ、福島の人間ではどうなるのか?しっかりつっこんだ質問をして取材しないと!

posted by じゅうよっつ |22:01 | 世間 |