2011年06月07日
雲泥の差
今日はボラ、検査のためにあちこち回る患者さんを車椅子でお迎えに行くと、前にご一緒したことのある方でした。 前のときも検査で、検査の順番待ちの時間が、いったん戻って働いてまた戻ってというには中途半端なので、”自主休憩”と称してその方の横に座ってお話していたんですが、地震と原発以降、すっかり調子が悪くなって、といわれてました。 この前おはなしされたことを思い出して、「前より悪くなった」といわれました。 確かに、見た感じ、すごくきつそうで、心なしかお顔も細くなって。 「やっぱりこのごろの暑さで、ちょっとお疲れみたいですね」とは言いましたが、それ以上は。 「え~!髪染めてなくてそれくらいですか!?」とか、近頃いった鍼灸院の話とか、なるべく別の話題に。 でも、気持ちがすっかりこの前と変わってしまわれて、ちょっと会話が途切れると、もうだめな気がするなんて、気の弱いことをおっしゃるので、何をおっしゃるんですか~、せっかくここまでこられて、治せないわけないじゃないですか。治してもらいましょうよ、きっとここが一番の踏ん張り時なんですから、大丈夫ですって、と話しながら、なんか涙が出そうになりました。 病院には今、避難先からこられた方はもちろん、地震、原発事故が降りかかっても、それ受け入れながら一生懸命生きようとされてるかたがたがたくさんこられてるんだなと、改めて思いました。 いまさらですけど、ここに生きている方々がいとおしく思えました。 ところが、ボラが終わって帰る途中、ラジオから流れるニュース。 なんて違いだろう。 内閣不信任案をこの時期に出すのもあきれましたが、それはもう過去のこと。でもそれで、否決されたのにまだ、菅さんのもとではこれはできないとか、仲間内でさえやめる時期についての話ばかりで、一向に復興の話を聞かせてくれない政治家たち。 原因の分からないまま原発を抱えていた時のようなもどかしさを再び感じます。 自分たちで不信任案を出すと決めて(あるいは逆の立場も)、出して、それで否決された、その時点で、腹をくくって、先に進むべきです。 自分たちのほうがうまくやれるというなら、この場でやれることを示したらいいだけの話。 それが認められれば、次の選挙で政権奪還できるでしょう。そこを目指したらどうなんでしょう。それが今できないなら、誰が政権を握ってもできません。 別のニュースでは、遠い異国で、フジモリさんの娘さんが選挙で負けて、敗北宣言。 選挙は終わった、負けた、当選者にグッドラック。 どうして、日本の政治家たちが、そういう風に腹をくくることができないのか、怒りを感じます。 不信任案がどういう結果におわろうと、自分たちの決めたことなんですから。 いつも後悔ないように力いっぱいやってれば、1つの段階が終われば、彼女のように次に進むべき道が見えてくるはず。 日本の政治家のかたがたは、福島や他の被災地に、今にも消え入りそうになりながらもがんばってらっしゃる人たちがいるのをご存知ない? 悠長なこと言ってる時間はないと言う意味が、ほんとうに分かってらっしゃるのかしら?
posted by じゅうよっつ |19:54 | 世間 |