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2011年03月21日

放射線についてのお話(講演メモ)

先ほど、福島市のローカルラジオ局、FMポコであってた、長崎大学医学部で被爆者をみてこられた先生(福島市の放射線健康リスクアドバイザーとなられた)の、放射線についてのお話(3月21日)です。
メモをとりましたけど、自分の字があまりにきれいで読めなかったりで、分かるところのみ、書いておきます。
ご興味のある方はお読み下さい。(3月22日に加筆)

<高村先生のおなはし>
●今回講演されたいきさつ
40~50回チェルノブイリにも行き、診断治療、研究を15年間行っておられる。
今回、福島で大変な災害に加えて原発の予想外の事故、放射能溶出、不安感があるだろうと心配していた。ほんとは身近に放射線はあるのだけど、感じてはいない。これは我々が放射線について説明しなければと思い、来た。
●チェルノブイリのこと
炉心が完全に爆発し、セシウム137やヨウ素131のような放射能が大量に放出され、そのうちヨウ素131の大量放出で子供を中心に甲状腺ガンがでた。
●同じ放射線が出ている福島では?
県民、さらには国民の健康リスクはない。その根拠は、放射能の量、放射線の量に起因するから。
ある一定の線量は、CTやレントゲン、胃の透視などに使われ、害にはならない、それは、チェルノブイリや原子爆弾の量よりはるかに少ない。
今回のヨウ素の量は、それらよりさらに少なく、チェルノブイリとはまったく性格が異なる。
●もう一つの不安は、少しずつでもいつまで続く?ということだと思う。炉心全部が壊れたのでなく、今は、原発の一部から漏れたものが風に乗って来る状況だ。が、それが1週間続いているのは気になるだろうとおもうが、データによると、改善してきているよう。さらに大きな爆発があって悪化するとは考えにくいので、この事故による健康リスクは非常に、いや全く考えられないと言っていい。
大切なのは、情報を集め、冷静に判断すること。

<山下先生のおはなし>
●専門家の話はわからん、数字ばかりでわからん、わからんづくめの悪循環を断ち切りたいと思う。
●原発の訓練では、10kmゾーンで避難と言うことを想定してやってきたが、今回は予期しない事が起き、あっというまに20kmになってしまった。訓練では危ないと分かるとまず屋内退避、それでも危ないとその後避難、となっていた。
今は、20km~30kmが屋内退避。これは危険なのか?マイクロシーベルトなんて分からない数字も出てくる。福島市でも20マイクロシーベルト(お話当時)。
データは正しい。が、それがどう健康に影響を及ぼすのか、説明のし方が足りない。なぜ?誰も経験したことがないから。想定外のできごとで、いろんな専門家が自分の専門から意見を述べ、混乱している。
●今渦中でどう考えるか?
今「安全」というのは非常に勇気が要る。「危険」とは誰でも言える。
しかし現状打破のため、データを読んで解釈してお伝えするのが私たちの役割。
ゆいいつ、大気にのってくる放射線が問題。
大気中の放射線物質は温度、風、地形で違ってくるので、同心円的にkmでの判断は意味がない。でも、線引きはしないと行けない。20kmを越えるというのは、全く安全ということ。
20km~30kmでの避難はなぜないか?危険でないから。
●大気の放射線濃度も、食物中の濃度も、減ってくる。どうして?それは、不安定な元素は放射線を出し安定へ向かうから。安定になると放射線は出なくなる。ヨウ素で半減期は8日間、量も少ないので、その放射線が体内にはいる確率は10分の1。
●少しは体にはいるかもしれない?放射線はエネルギーだから怖い。体に当たると、細胞の遺伝子をこわす。(だからガンの治療にも使われる)
具体的な数字で現すと、1ミリシーベルトの放射線で遺伝子1個に傷が付く、100ミリシーベルトで100個。しかし生きている細胞は、遺伝子の傷を治す。しかし、そのうちの1個を間違って治すかも、それが将来増えてガンになるかもと怖がっている。
●しかし、今問題になっている10マイクロシーベルトでは、傷が付いたかどうか分からない、つかないんです。なのに、バックグラウンドの1000倍、1万倍とでて、不安になる。即健康リスクを及ぼすと誤解される。分かっていない記者が専門家のコメントをつまみ食いして記事を書く、専門家も反論しなかった。
これは理科オンチを払拭する機会です。特に報道関係。
●熱がある、体温計で測る、体重計で体重計るというように何を計るにも計測器がいる。放射線は計れるというのは武器なんです。しかし正しく数値を出しても、それを正しく理解しないと馬耳東風、猫に小判、数値の一人歩きはゆゆしき状態。
●原発では今、250ミリシーベルトの安全基準(以前は100ミリシーベルト)で作業している。ガンになるか?そうでない。
人間は、年間、3.5ミリシーベルト当たっている。心配ない。ガンにはいろんな原因(煙草、環境、食事、遺伝)がある。100ミリシーベルトあてて100人中生涯、1人がガンになるかどうかと言う確率。一方、70歳過ぎれば33人が(いろんな)ガンで死ぬ。
●放射線は音も臭いもしない、分からないから感情で判断してしまう。核兵器のイメージも先行している。マイクロシーベルトでは影響はない。科学の目を持たねばいけない。理科の知識がないのに数字の一人歩きが心配だ。
●毎時マイクロシーベルト×24時間で1日分、屋内ではその10分の1になる。体の中にはその10分の1すなわち100分の1しか入ってこない。あびた外部被爆は蓄積する?しない。外部被爆も半減期で減る。いつまでも放射線があったら?圧倒的に量が少ない、雨も、私は今日の雨も平気。
新たな爆発はあってないので、今あるのは、数日前のが落ちてたまっているだけ。盆地や農場など高いはず、でも即危険かというとたとえ口にしても危険ではない。ずっと1年間食べ続けてトータルどれくらい、というのが暫定基準で、1回で当てたと同じと換算してもうけている。放射線は入ったらずっと残っているのではない。半減期もあるし、洗い流される。
●(このような混乱を収めるには)国や県との信頼関係をつくるのが大事。
中立的に数値を評価する機関がない。利益誘導、恣意が入り、疑いの目がはいる。お墨付きがいるんです。この事故を契機に作り直す必要がある。
●被爆線量の基準は、赤ちゃん。子供を守るための退避、避難。20歳以上の大人は放射線の感受性がほとんどない。大人は酒飲んで煙草を吸い、はるかに危険性が高い。もし避難するとしたら、妊婦と子供。
放射線はにこにこしている人には来ません。くよくよしているときます。動物実験で分かっています。笑いが恐怖を取り除きます。
●大変な状況ですが、これからずっと福島を応援し続けます。

先生方は、今後も、各地でお話をされる予定で、今後、中期のサポートもしてくださるという、心強いお言葉でした。

posted by じゅうよっつ |22:30 | 健康 |

2011年03月21日

ふと気づくと、朝食の用意をしながら歌を口ずさんでました。
あら、とっても気持ちいい。
(この際、うまい下手の詮索はなし!)

大震災のあとしばらくはラジオが主な情報源で、ずっと付けっぱなしていたんですが、はじめは、まだ周りの情報も入ってこない中、ずっとアナウンサーの方が、「一人じゃないですよ、がんばりましょうね」というメッセージを流していました。

旦那が帰れず一人だったその夜は、余震もひっきりなしで、同じ福島の地から発せられるその声にどんなに励まされたことか。
福島の外からネットでおつきあい下さったみなさんもです。
おかげで一人にならずに過ごせました。

そのラジオでも、一晩明ける頃には、音楽が流れ始めました。
なんだか、ほっとしました。

でも自分で歌うのは、久しく(なんかあの日がもうずっと前のような気がします)なかったことに気づいて、そんな余裕が出てきたことを、嬉しく感じています。
そういえば、ちょうど地震が起こったとき、私、CDかけようとしていたんですよねえ。

人間、どんな状況でも、暗いばかりではやっていけませんね。
きっと、そうならないようにできていると思います。
そして、それに気づいて、なんの根拠もないかもしれないけど、少し、楽しくなったりします。

あ、でも、きっと、原発のほうが少しうまく行き始めたからかな。
あそこで一生懸命働いておられる方々は、ヒーローです。
原発そのものは、もう福島県人の前では、原発の”げ”の字も口に出すなと言われるくらいになるでしょうが、今、あそこで頑張ってくださってる方々は、一生忘れない、忘れては行けませんね。
ありがとうございます。

posted by じゅうよっつ |14:17 | 考えごと |