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2009年08月17日

「得点を取る」から、「勝点を取る」へ

いやー3連勝。うれしいです。

今日のポイントは、「ゲームのコントロール」。

相手の岐阜は、著名選手こそいないものの、順位は近く、ここまでホーム11戦負け無しという。最も暑い時期に、暑い場所で行われるアウェイゲーム。そうした難しい条件の中で、絵に描いたようにゲームプラン通りに試合ができたことをまず喜びたい。

序盤、まず先制点を狙って札幌が攻勢に出る。この攻撃は見事。これまでずっと攻撃のコンビネーション向上を狙って、練習を積み重ねてきた成果と見たい。縦横無尽の攻撃には、J1の香があった。

そうしてダニルソンのゴールで1点を取ったわけだが、ここからどうするのか。以前の石崎さんなら2点目をねらいに行っただろう。
ところが、今節の札幌は2点目を狙わず、ペースダウンして試合を膠着状態に持っていこうとした。三浦さんの時代にはよく見られた光景だが、あからまにギヤを切り替えたのは、石崎さんになって初めて。

ところが、あまりにも露骨にギヤを落としたので、相手につけ込まれる。つけ込まれる。この辺がチームが若いというのか、慣れていないというのか。それでも、ゼロで抑えたのは幸運だ。

後半もギヤを落としたまま、カウンターの機会を狙い、砂川の個人技で追加点。後半30分以降の危ない時間になっても、スローダウンを続けてきたため、懸念された息切れもなく、逆に相手の足が止まって楽な逃げ切り。

早めの先制点、守りながらの後半早々の追加点。無理せずにゲームをコントロールしつつ確実に勝ち点3を獲得するというサッカーは、まるで三浦監督時代みたいだった。

これまで、着実に課題を消化してきた石崎コンサドーレも、「得点を意識する段階」から「勝点を意識する段階」へ、着実にステップアップしてきたことを実感させる試合だった。

一方の岐阜。メンバー表を見ると、決してタレントを揃えたチームではない。それでも、先制点を奪われてからの攻勢は迫力があった。ホームで無類の強さを発揮する訳がわかった。

攻撃は至ってシンプル。ボールを奪ったらすばやくサイドを縦にボールを動かす。
そして時間をかけずにゴールに向かう。ゴールが近づいたら迷わずクロス。こうしたシンプルな約束事がチームに浸透している。これに札幌はけっこう手を焼いた。

こういうのを見ていると攻撃にもっとも必要のないものは「迷い」だということを教えてくれる。これまでの札幌だと、ゴールに近づくと、もったボールをどうしたらいいのか、ドリブルなのか、クロスなのか、パスなのか、キープなのか、選手が迷ってしまっていた。

ボールを保持する選手が迷ってしまうと、受ける方も迷う。その結果、全体として攻撃が停滞し、相手はそのスキに楽々、守備網を構築してしまう。これが、7月の低得点、チームの不調なわけだ。

しかし、この数試合、練習の成果か、特に古田が入ったことによるのか、全体的に攻撃時の「迷い」が少なくなってきているように思う。なにはともあれ、第3クールの大反撃を期待したい。

posted by hibari |22:19 | 試合の感想 | コメント(2) | トラックバック(0)