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2008年05月21日

4バックのゾーンディフェンス

前のエントリーでのオオドサさんのコメントへのレスなんですが、日頃思っていることもあって、場所を変えました。

前節の名古屋戦、後半開始早々、相手のミドルシュートが決まったことに対してのオオドサさんのコメントです。

>こう立て続けにヤラレルと「コンサの穴」として狙われているのかも?

実は、そうなのかもしれないと思うんですよ。

たとえば、マギヌンのようにペナルティエリアの10メートル手前まで、相手がボールを持って近づいたとします。

この時、ゾーンデフェンスを取る札幌のディフェンダーは、相手にチェックに行くよりも、ラインを揃える方を優先するような気がします。となると、相手に対するチェックは甘くなります。そして易々とミドルを打ち抜かれると。

またこれはコーナーキックの守備の時もそうで、ゾーンで守る札幌は相手と競るよりも、ゾーンを守る方を優先するように思えます。そして、これがコーナーからの失点の多さに繋がっていると。実はコーナーキックからの失点は、ほとんど同じところを突かれて、失点しているんです。

このミドルからの失点と、コーナーからの失点はかなりの数になっていて、いずれも試合の流れを大きく変えています。

ゾーンデフェンスであったとしても、時にはゾーンを崩してでも相手にマークに行くというような臨機応変さが必要なのですが、昨年のレギュラーが一人もいない今のDFラインには、この臨機応変さが欠けているのかもしれませんね。たとえば、前節名古屋戦の3点目。PKを取られたシーンは、こうした判断の食い違いが招いたもの、だったかもしれません。

たびたび監督が「昨年のレギュラーがいない」とため息をつくのは、このへんじゃないでしょうか。ラインを揃えてゾーンで守ると言うことは指導できるけれど、これを崩していく臨機応変さは、なかなか教えられるものではないし、また教わってできるようなものでもないですから。

昨年は、ゾーンの4バックが機能して、堅守で優勝しましたが、たまたま奇跡に近くうまくいったのであって、本当は、ゾーンの4バックはそう簡単に習得できるもんじゃないのかもしれない。確か昨年、監督は1年で優勝できるとは思っていなかったといってましたが、これは1年で4バックのゾーンデフェンスが完成するとは思っていなかった、ということだったかもしれません。大宮でも完成に何年もかかっていますしね。

実際、札幌でも過去に4バックへ何度か挑戦していますが、いずれも失敗に終わっています。もともと4バックのラインデフェンスは、とても難しいシステムで、その難しさの焦点はラインやゾーンを自ら壊す判断にあると。

posted by hibari |01:13 | コンサドーレあれこれ | コメント(3) | トラックバック(0)