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2008年05月08日

戦術クライトンの表と裏

ざーとですが、今2試合分、見終えました。(疲れました)

 アウェイの京都戦はもとより、ホームのベルディ戦を、ゴールデンウィークの最終日に見た人は、かなり堪えたでしょうね。
 
 基本的には、京都戦では相手の縦の早さに、東京V戦ではフッキのドリブルに札幌の生命線であるラインを下げさせられたというのが大きいのでしょう。
 
 しかし、それだけでしょうか。私は案外、クライトンの存在に大きな影響があるように思う。もちろんクライトンがダメというのではなく、良すぎるということで。
 
 アウセウショックから、札幌の救世主のように登場したクライトンですが、抜群のキープ力がタメを生み出し、札幌に攻撃のカタチを与え、柏戦や磐田戦に勝利をもたらしました。

 ところがクライトンに力がある過ぎるため、他の選手がクライトンを頼り切るサッカーになってしまった。そうなると、昨年まであった全員攻撃、全員守備のバランスが崩れていく。そしてダヴィのいないことで崩れがどんどんふくらみ、ついに東京V戦を迎えたと。
 
 東京V戦の時、クライトンを最初からボランチにしないで、FWに起用したことについて、批判するサポもありましたが、監督としてはクライトンを低い方において、チームの全員がクライントンにボールを預けるような状況を避けたかったんじゃないかな。中盤でタマが収まるメリットよりも、ボールがみんなクライトンに集中してしまうデメリットの方が大きいという判断。個々の戦力が落ちる分を戦術でカバーしてきた札幌にとって、バランスは生命線で、これが少しでも狂うと攻撃も守備もできなくなってしまう。
 
 もちろんバランス重視の監督としては、当然、何とかしたいところですが、予期せぬ怪我や出場停止、さらにゴールデンウィークの連戦で、休む間もなく試合が続き、修正のヒマもない。対して東京Vにしろ、京都にしろ昨年戦ったライバルで、これまで戦った札幌を見下して気持ちを抜くような格上チームではなく、両チームとも昨年の遺恨に加え、残留争いの前半の正念場とばかり、全力でぶつかってきた。
  
 でも何度も言うようだけど、クライトンがダメというのではなく、実はまだチームにフィットしていないのね。最初の数試合が良すぎたものだから、いきなりフィットしたように見えるけど、フィットしたのは表面だけで、裏面はまだまだフィットしていなかったということと思うんです。
 
 とは言うものの、これは難しいよね。クライトン以外の日本人選手のレベルを引き上げるか、クライトン以外にも核となる外国人を入れるか。その両方か。いずれにしろ、この強化費で、この戦力で、できることは限られているよ。
 
 少なくとも監督を変えれば、劇的にチームが強くなる、ということだけはない、と言っておきます。 
 

posted by hibari |02:27 | コンサドーレあれこれ | コメント(8) | トラックバック(0)