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2008年04月28日

ちょっと待ったマスコミ

ここ数日、マスコミ報道について、気になったものが続きました。中でもコレ。

柏が下着ドロ選手解雇、リーグ永久追放も
 http://www.nikkansports.com/soccer/news/p-sc-tp0-20080427-353030.html

 ご存じのように柏の選手が、下着ドロで逮捕されたという事件ですが、これってすっごく冤罪のニオイがしませんか。

 下着ドロをしたのは今から7年も前ですよ。7年間、まったく逮捕に至らなかったのに、時効の間際になってDNA鑑定で柏の選手が犯人と特定できたという事ですが、DNA鑑定ってそんなに確かなの。もしその鑑定が間違いだったら、その選手が本当に無実だったら、どうすんのよ。そもそも「疑わしきは罰せず」じゃないの。

 考えてもごらんよ。ある日、突然、会社や家に、警官がずかずかと乗り込んできて「窃盗罪で逮捕する。7年前にお前は下着を盗んだだろう。DNAが一致した」と言われ、手錠をかけれて連行されたらどうする。逮捕された時点で、家族も、職も、社会的地位もすべて失うのよ。とっても怖いよね。

 それよりも、怖いなと思うのは、こうした目線からの報道が一切無いのね。今、警察の取調を記録することが議論になっているけれど、なんでこんなことが議論になっているのか、ちょっとは考えてほしいな。
 
 なのに、上で紹介した「柏が下着ドロ選手解雇、リーグ永久追放も」という日刊の記事には、逮捕イコール犯罪で、冤罪への疑いなんてニュートリノひとつ分もないよね。

 この記事は27日9時6分の記事なんだけど、翌日(つまり今日の)28日19時9分だと、

 『佐々木一樹常務理事と面談した吉田事業本部長は「本人にも会えないし、不確定要素が多い。推移を見守りながら慎重に対応したい」と述べた。』

 となっているのよ。

 あれ、27日9時6分の記事では、

『クラブ幹部によると「起訴されれば当然解雇だけど、それとは別にチームの結論は既に出ている。今は発表の時期を協議している段階です」という。』

 だったんじゃないの。「すでに決定」が「慎重に見守る」に後退しているよ。

 こんな7年も前の、しかも証拠がDNA鑑定だけというあやふやな事件で、本人も否定しており、冤罪の可能性だって十分に考えられる事件では、「不確定要素が多い。推移を見守りながら慎重に対応したい」というのが当然でしょう。

 なのになぜマスコミは「推移を見守りながら慎重に対応」できないの。どうして「選手解雇、リーグ永久追放も」という見出しにまで突出してしまうの。

 十分な裏を取らずに「選手解雇、リーグ永久追放も」と書いてしまった記者。そしてそれを許している日刊スポーツは、報道被害という犯罪の一歩手前まで来ていることを認識してほしいな。

posted by hibari |23:24 | 日々雑感 | コメント(5) | トラックバック(0)