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2007年12月27日

責任企業というロマンの2

昨日書いたものの追伸です。

コンサドーレ札幌を特定企業に譲渡して子会社化すると、経営危機から救われるという根強い意見がありますが、そうは簡単にいくものだろうか、という書き込みです。


みなさまどうも。

 コンサドーレ札幌にはある種の無責任がまん延していて、その中で特定の人々が旨い汁を吸い、その利権を守りたいがために、よそ者(外部の大手スポンサー)を排除する、という構図はあるのかもしれません。

 だからと言ってコンサドーレ札幌に巣食う闇を排除しオープンな状態を作れば、すぐにも資力ある大手企業が現れて、札幌からお金の心配のない状態を作り出してくれる、と言うことでもないような気がする、というのが私の論点でした。

 J2であれば10億あれば中位程度の戦力を保てます。責任企業は数億円程度の資金提供で良いわけです。しかしJ1で安定的な地位を維持するのには30億が必要。完全子会社にしてそのクラブの支えなければならない親企業は15億とか、20億とかの巨費を提供し続けなければならないのです。

 1億や、2億ならまだしも、経済大国の日本であっても、10億、20億と気前よく恵んでくれる企業はそうそうありません。こうしたことから、J1の大分は今も経営危機に苦しみ、J2のサガン鳥栖は比較的容易にクリーク・アンド・リバー社に救われたのかもしれませんね。

 さて、世界のキャノンと言えば、売り上げ4兆を超える大企業で、Jクラブに10億や20億出そうが屁でもない、大会社です。ここの会長で経団連の会長でもある御手洗さんが大分出身であることから、キャノンの子会社になりたいと大分サポは熱望しているようですが、今のところ、かろうじて広告ボードを出してくれているだけです。

 結局、Jクラブのサポートなどというソロバンに合わないことを決断できるのは、超ワンマンなオーナー社長だけでしょうね。御手洗さんと言えどもサラリーマン社長なので、大分トリニータを子会社にするなどと株主に申し訳の立たないことを言い出せるわけがありません。そして残念なことに日本の企業は大企業になるほど社長は、銀行や中央官庁から天下ったサラリーマンです。

 一方中小企業にはワンマンなオーナー社長が大勢います。中にはJクラブを子会社にしたいと言い出す社長もいるかも知れません。しかしクラブが、売り上げ数百億程度の中企業の子会社になると、逆に親会社の経営規模がフタになって発展にタガがはめられるかもしれませんね。

 北海道民の排他性という問題以前に、よその会社の完全子会社になんの見返りもなく支援はできない、というのが普通の企業ですから。

 どんな手段を使おうと「スポンサー料収入の総計が最大になれば良い」というのは、私も全く同意見なんですが、過去のしがらみを整理して、コンサドーレ札幌をきれいな状態にして競売に掛ければ「スポンサー料収入の総計が最大」になりますかね? 

 買い手が現れずに店晒しにされたり、買い叩かれて、むしろ下がったりする恐れもあるように思うんですけど。





 

posted by hibari |01:09 | コンサドーレあれこれ | コメント(11) | トラックバック(1)