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2007年11月26日

眠れない夜と水戸ホーリーホック

 コンサドーレに関わる前、私はどちらかというと世の中を斜に構えてみるようなタイプだったと思います。バーのカウンターの端で、スポーツでも、音楽でも、映画でも、なんでもいいんだけど、熱く入れ込んでいて視界が狭くなっている人を、フンと言いながら、しょせん・・・という感じで冷笑するというような。熱く入れ込むよりも、少し距離を置いてクールでいる方がずっとカッコいいと思っていた。

 でも今、土曜日の試合を人生最大の試練のように感じてしまう自分がいる。水戸ホーリーホックという茨城県にあるサッカークラブが、札幌のサッカークラブと試合して、そこが勝とうが、負けようが、本来は私にとって1円の得にも1円の損にもならないはず。

 それなのに、土曜日の試合ことを考えると眠れなくなるほど興奮を覚えてしまう。そして、激動の2007年の締めくくりを、こんなにもドラマチックに迎えられることをサッカーの神様に感謝している、自分がいる。2007年は土曜日の後に30日も残っているというのに。

 2部リーグから1部リーグに移る。ただ、それだけのことなのに、こんなにもドラマチックにする必要はないじゃないですか。コンサドーレというのは、まったく罪作りです。天に届くかと思うほど持ち上げたかと思うと、次の瞬間には地獄よりも低いところに落とされたりする。そんな札幌なのだから「なんか昨日、京都負けて昇格しちゃったってよ」などということがあるはずがない。期待した私が浅はかでした。
 
 12月1日。最終節。しかも相手は水戸ホーリーホック。

 はるか昔、帯広で聞いた“ホーリーホック!”という黄色い声が今も耳に残っているけど、最終節の相手が水戸とはなんという因縁。2003年3月29日、1年でのJ1復帰を目指し、ギャンブル補強に出た札幌の野望を2-4というスコアで粉砕し、その後4年も続いた大低迷のきっかけを作ったのが水戸。そして2005年5月14日、度重なる不祥事の連続で、負ければ社会的に完全に見捨てられるという試合の相手となったのも水戸。

 札幌が大きな岐路に立ったとき、いつもぶつかる相手が水戸のような気がします。そして、順位とはまったく関係無しに、それはいつも劇的な結末を迎える。ただしそれが悲劇なのか、喜劇なのかは、だれも保証してくれない。つまり水戸とはそういう相手。

 ああ、よけいに眠れなくなってしまったぜ。
 

posted by hibari |23:38 | コンサドーレあれこれ | コメント(5) | トラックバック(1)