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2007年11月18日

【第50節】監督力で得た勝ち点1。失った勝ち点2

doom1
 まさに昇格のかかった大一番。  何となく、道内マスコミを中心に今日勝って昇格決定というようなムードが流れていましたけれど、この試合こそが生死の境と思っていましたし、客観的に見て、ホームのアドバンテージを加えてようやく五分五分、実のところ4・6で分が悪いと思っていました。  ディフェンスが安定してきた札幌ですが、サッカーなのでやはり点を取らないと勝てない。その札幌の攻撃は、左の西谷と右の藤田、そして後半から入って流れを変える砂川の存在、これが札幌の攻撃の要でした。  ところがリーグが進み、けが人や累積警告の蓄積などで、攻撃編成が取れなくなってきた。なかでも西谷のケガや、藤田のケガ、警告が痛く、総体的な攻撃力が低下していました。愛媛、徳島などの下位チームには、この攻撃力でも守備の力で0-1でかろうじて勝ちを拾ってきましたけれど、第4クールに入ってから中上位のチームには勝っていません。  こうなるとモノを言うのは選手層の厚みですが、こと攻撃力という意味では経験の薄い若手に、調子の良い時期の砂川のように、途中から出て試合の流れを変える力があるとは思えなかったのです。けが人や警告が増えるのは京都も同じでしょうが、こと選手層の厚さということでは、長年J1にいた京都に分があると思っていました。 その京都も昇格という大目標に向かって本気で来るでしょうから、なんとかだましだまし先取点を奪い逃げ切るというのも苦しそう。先取点を奪われると鳥栖戦の二の舞い、と思っていたのです。  実際に、試合が始まってみると予想したような展開でした。ダヴィのあわやのオフサイドやPKで、決めるべきときに決めないでいるとなんとやら。ゲームが相手に渡ってしまい、相手の見事な連携で1失点。札幌は京都相手に重いビハインドを背をってしまいました。  こうして札幌は追いかける展開になったまま後半へ。満員のドームも試合の苦しさに意気消沈し、ほんとは後半開始すぐにも行われるはずの人文字が現れませんでした。  ところがここで監督の采配が大きく明暗を分けたのですね。  札幌の三浦監督は、曽田と砂川という二枚看板を同時に下げるという大胆な作戦に出たのに対して、京都の加藤監督は、まずアンドレ(ケガだったようですが)を下げた。それを見て三浦監督は、西澤を下げて石井を入れて3トップに。さらにそれに対応して加藤監督は徳重を下げて、FWを無くしてしまいました。京都が、あからさまに守りに入ったことが西、岡本、石井の若い3選手を勢いづかせました。それが立て続けの逆転劇を生んだ。  京都としては、守りに入らずに、3選手の経験の薄さに思いっきり突っかけて、守備に回らせれば良かったんですよ。そうすれば京都の完勝だったと思いますね。ところがそうならずに、本来恐れる必要のない札幌の攻撃に恐れをなして、早々と逃げ切り体制を京都にひかせてしまったのが、昇格という大目標のかかった大一番からくる気持ちの萎縮、そして3万人のホームの圧力なのでしょうか。  しかし札幌にも、鉄壁のシステムディフェンスを崩してしまった代償、そして若手主体の経験の薄さという代償は大きく、札幌が逆転すると、どのように守っていいのか、意思統一ができず、バタバタとして不必要なPKを与えて同点となりました。  勝てる試合を落としたという見方ができるかもしれませんが、私としては、負ける試合をホームのアドバンテージと、両チームの監督力の差で、引き分けに持ち込んだと見たいですね。負ければ仙台の状況(負けたようですが)では4位以下もあり得たわけで、私としては、よくやったと評価したい。  それにしても虎穴に入らずんば虎児を得ずとして、この大一番で、先発に西を起用し、後半とともに砂川を下げて岡本というルーキーを投入した三浦監督の凄み。勝負師としての度胸。そして、その期待に応えた若手3選手の躍動。これを目前に見れただけでも、すごく良い一日でした。


posted by hibari |22:14 | 試合の感想 | コメント(8) | トラックバック(0)

2007年11月18日

PK

pk
ドームから戻りました。 何というか、死闘という名にふさわしい試合でした。 取り急ぎ、今日の一枚は、石井のPKの瞬間です。 後ほど、感想など。


posted by hibari |18:07 | 写真館 | コメント(0) | トラックバック(0)