2007年10月30日
【第48節 愛媛FC戦】奇蹟の起こる夜
月がとてもきれいな夜。 奇蹟がおこる夜があるとしたなら、こんな月夜だろう、と思って空を見あげていました。 それにしても、ロスタイム2分に、決勝ゴールが決まるとは。 それも、急遽南米から呼び寄せた試合出場2試合目の さらに育成路線の象徴であるユース出身の西が決めるとは。 サッカーだって物理法則の上に成り立っており、サポーターの声援が選手のアドレナリンをほんの少し上昇させることができたとしても、所詮はその程度、のはず。 しかしアウェイの愛媛戦は、サポーターの後押しが、実際の戦力になることをまさに目してしまった。かりに、そうでないとしたならば、ロスタイムの西のゴールを説明することができません。 札幌から遠く離れた四国愛媛に集まったサポーターは300人とも600人とも。その声援は、ホームであるはずの相手を凌駕し、愛媛運動公園陸上競技場は、あの何時間、確かに厚別公園陸上競技場と化していました。
西がボールを受けて足を振り抜き、ゴールにボールが吸い込まれるまで、おそらく2~3秒。スポーツマンガだと、そのわずか2~3秒を何十コマにコマ割りし、いろんなセリフをはさんで盛り上げますが、実際には「あ」とか思ったら、事は決している短い時間です。 そんな短い時間なのに、ボールがクロスバーに当たって、ネットに吸い込まれる瞬間が、4コマぐらいのコマ割りで、私にはスローモーションのように見えてしまいました。 とくにバーに当たってから、何か見えない手がボールをつかんで引っ張ったように、不思議な軌跡でゴールネットに向かった様子は、物理法則では説明ができないと思います。
その後、ゴール裏が興奮のるつぼと化したことは言うまでもありません。 愛媛サポもとあるブログでこんな発言をしています。 >結果だけみれば『棚ぼた』のようなゴール、 >しかし、それはたまたま棚から落ちてきたぼた餅ではなく、 >サポーターの後押しを受けた札幌がチーム一丸となって、 >棚をゆすった結果手に入れることのできたぼた餅でした。 これがおそらくあの日の決勝ゴールを説明するもっとも適切な言葉でしょう。
posted by hibari |23:03 | 試合の感想 | コメント(9) | トラックバック(1)