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2007年09月16日

【第40節】“昇格”という敵

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 札幌と仙台の試合を、2万2000人が見つめる札幌ドームで見ました。 結果として勝てなかったものの、下を向く必要はないと思います。  札幌の組織サッカーの要は、きれいに並んだ2ラインの4-4-2ですが、試合を通じて機能し続けていました。ボール回しのうまい仙台が執拗に、ゾーンとゾーン間を狙うものの最後の一線でちゃんと跳ね返せていました。  負けたのは、後半開始直後の失点に繋がったミスののみ。それを除くとシステムは機能していたいし、その分では悲観的になる必要はない、と思います。  しかし、サッカーはメンタルなスポーツです。システムとして機能しても結果が出なければ、まずかったとして、下を向いてしまう。何か、間違ったことをしているんじゃないかと不安になってしまう。  その躊躇、その不安が、コンマ何秒の遅れ、わずかな躊躇を生み、それが結果として1-0の試合を、0-0にし、0-1にしてしまう。メンタルゲームとしてのサッカーの怖さが出たのが、この試合、というかここ数試合なんだと思います。  札幌の最大の敵は相手チームではなく「昇格」という呪縛でしょう。実際に、今の札幌がおかしくなってきたのは、天王山と言われた京都に勝ち、昇格間違いなしと言われるようになってからでした。  ゴルフで、入れごろ、外しごろ、といわれる1メートルあまりのパット。それを入れれば優勝と言うときに、プロでもプレッシャーで目の前のカップが見えなくなることがあると言います。  ちょうど、今札幌は、そんなプレッシャーの真っ只中にあるんだと思います。圧倒的な実力差があれば、それをはね除けられるんでしょうけれど、ご存じのように戦力的にぬきんでていたわけではなく、システムとしての成熟度で勝ってきたようなものですから、その精密機械のようなバランスが狂い始めると、なかなか立て直せない。  しかし、ここで焦って別なことを始めると、もっともっとバランスが狂う。焦らず、じれずに、自信を持って今やっていることを続けるべきなんだと思います。  私たちもじっく行きましょう。


posted by hibari |18:59 | 試合の感想 | コメント(2) | トラックバック(0)