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2007年07月31日

新居の復帰に賛成する

 J1が中断期に入り、札幌も前半ほどの勢いがなくなってきたこともあって補強を望む声が高まっています。そうした中、いいにつけ悪いにつけ名前のあがるのがジェフの新居。

 ご承知の通り、札幌ユース出身で、将来の札幌を背負うものと期待されたものの、飲酒運転で事故を起こし、札幌を解雇されて鳥栖に拾ってもらったという経緯があります。

 J2では昨年、一昨年と大活躍し、それが認められて千葉に引き上げられたものの、ベンチを温めることも多く、これまでにわずか1点。千葉はFWのレイナウドを雇い入れたことから、出番のなくなる新居を、貸し出せ、という声が上がっています。J2の実績は申し分なく、札幌というチームも誰よりも知っている。補強選手としてこれ以上のタレントはいない。

 一方、強固な反対の声もあります。2004年8月に起こした酒気帯び運転の人身事故は、最下位に低迷していたチームに、途方もないマイナスイメージを与えました。札幌時代の新居はもともと素行が悪く、事件後、反省の色が見えなかったという話がネットで広まり、サポの間に、新居憎し、の声が広がりました。新居の復帰に反発する人は、まだまだ新居を許すことはできない、というものです。

 そんな中で、私は「復帰賛成」です。

 大原則として、札幌で生まれ、育った選手に、札幌で活躍してほしい、という気持ちが強くあります。まして新居は生まれも育ちも札幌(正確には当別ですが)で、ユースからのたたき上げ。こういう選手にこそ札幌で活躍してほしい。これが大原則です。

 第2に、事件については、刑事的、社会的な制裁を受け、すでにみそぎは済んだということ。法律社会が与えた一定の刑罰を受け終わったならば、その人はその罪から自由であるべきだと思います。でなければ「社会復帰」ということに意味がなくなってしまう。
 
 第3ですが、これは多分に自分の想像も入っていますけど、あの事件を通して新居も社会的に成長しただろうと思います。最近のインタビューやコメントを見ると、あの事件に向き合おうという成長のあとがうかがえます。

 そして、何のかんの言ってもユース時代から育てられた地元チームを忘れることはできないだろう。そして、選手として活躍し札幌の昇格の助けになることが、自分が犯した過ちによってチームに与えたダメージを回復させる一番のみちだと。こう思っているに違いないと。甘いかも知れないですけど。

 そんなことを思うのも、ホームの山形戦。厚別のメインスタンドで、札幌の試合を観戦する新居(離れていたので見間違いの可能性もありますけど)を見たからですね。ああ、やっぱり新居は札幌に想いがあるんだ、と思いました。経緯が経緯ですから、強い気持ちがないと「聖地厚別」の敷居は跨げないと思うんです。

 まぁ、ですから、私の思い描くシナリオなんですけど、
 
 新居には、賛否両論の渦巻く中、コンサドーレのユニフォームをもう一度着てもらって、サポの前で自分の言葉できちんと謝罪し、試合ではゴールを量産して、札幌昇格の立役者になってもらう。そして金子達二が、

  『贖罪』 

 などというタイトルで、ベタベタのルポを書き、これが大ベストセラーになる。(別に金子達二でなくてもよくて、斉藤宏則さんが書いて一躍、売れっ子ライターになるのでもいいんですけど)。ついては、非行少年から見事に真人間に立ち直った青少年ということで、警察関係のパンフレットになったり、はては道徳の教科書の題材にもなったり、さらには感激した山林王のとてつもない金持爺さんが札幌のスポンサーになり・・・・というのが私の描いている絵なんですけど。

 ただ、このストーリーのためには、新居の大活躍と札幌の昇格が必要条件で、いずれかが失敗したら、チームも本人も大きくイメージを落としそうで、普通の選手を取る以上にハイリスク・ハイリターンではありますが。

posted by hibari |21:12 | コンサドーレあれこれ | コメント(9) | トラックバック(1)