コンサドーレ札幌サポーターズブログ

スポンサーリンク

2010年09月06日

難しい選択

学生時代に、クラスにとても個性的な絵を描く子がいた。
なんと言ったらいいか、とにかく個性的なアートで
一体頭の中はどうなっているのか覗いてみたいと思っていたものだった。
彼女の作品はアートという点では素晴らしくみんなの評価が高かったのだけど、
決まりごとのあるデザインの授業ではいつも先生に指摘されていた。
毎週みんなの前で作品を発表する授業では、
「それはただの感覚的なアートで、あなたの考えが入っていない」といつも言われていた。
のだけど、彼女は変わらずアートな作品を提出し続けていた。
先生の言っている意味がわからず、どう修正していいかわからないとも言っていた。

けれどある時、折れたのは先生の方だった。
「彼女の作品は、アートでなければ良さが出ない。デザインでは良さをつぶしてしまう」
ということだった。以来彼女は卒業まで、どの授業でも個性的な作品を作り続けていった。
みんなが同じ課題をするのでも、"その人らしさ"と"作品の完成度"を天秤にかけた時、
先生はその人らしさをとったのだと思う。とても難しい選択だったと想像する。


そんな出来事から、天皇杯でのゆうやんのこと。
私が居た席よりもアウェイ側の方から、ゆうやんがミスするたび
「高原を見習え!」という罵声(敢えて"罵声"と表現する)が飛んできた。
スタンドで観ていたであろう高原にも、この声は聞こえていただろうなと思う。何を思ったかな。
まぁこんなこと↑を言う人は、荒さんがアレレだった時に「優也に変えろ」とか言ってんだろうけど。

誰かのように、と言いたくなる気持ちはとてもよくわかる。
あの人のように上手く、あの人のようにミス無く、あの人のように正確に。
けれどそれでは、その人らしさが無くなってしまうんじゃないだろうか。
誰かの型にはめてしまうと、上手くはなってもらしさは陰を潜めてしまう。
高原が積み上げてきたものを、簡単に「見習え」なんて言われたくもないし。

そう言う私は、GKに対して思い入れが強すぎなわけなんだけど...。
上手いに越したことは無い。もちろんそうなのだけど。
その人らしさが無くなってしまうくらいなら、ミスさえ個性とプラスに考えたい。
だからゆうやんには、自分らしく今のまま頑張れ。と言いたい。たしかに昨日のイエローはいらんかったけどさ。

posted by ひとみ |23:27 | GK | コメント(8) | トラックバック(0)