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2011年05月18日

第12節VS鳥取・アフターインプレッション。

 鳥取戦のイメージは石崎コンサがやりたいことを逆に鳥取にやられてしまった試合。

 試合展開としてはこっちが押し込もうとしたのをカウンター1発でやられてしまった熊本戦とは対照的に、鳥取が押し込んできたのを何とか耐えながら少ないチャンスをキッチリ決めて見せたという試合・・・と思って改めて試合を見直してみると、前半はほぼコンサのペースで試合運びが出来ていた。うーむ、頭を冷やす時間は作るもんだなあ(汗)。
 ただ、2-0という結果だけ見れば上々なんだが、ホームゲームで押し込まれてしまったとなると印象としてはどうしても悪くなってしまう。内容からしても、「監督になって3年目なのにいつまで経っても鳥取のようなボールポゼッションが出来ないのはいったいどういうワケじゃ!」となるのも無理からぬ話ではなかろうか。

 相手の長所を出させずに勝つか?それとも、自分たちの長所を生かして勝つか?

 試合展開が対照的になった理由の1つとして、監督の勝利に対する考え方があると思う。
 熊本戦の高木監督は前者の考え方で、トップ下対策として2ボランチに布陣を変えた。石崎監督は「どういう相手とやっても崩せるように、レベルと上げていかなきゃいけないと思いますし、もっと個人個人の技術を上げていかなければいけない」と言うくらいだから後者の考え方で差し支えないだろう。

 で、鳥取がどうだったかといえばたぶん後者ではないだろうか。自分たちは今年J2に上がってきた挑戦者の立場、やることを絞ってそれをやりきることがまず第一、そのためにはまずハードワーク、走りきれと松田監督は考えたと思う。実際、やりたいことを鳥取はやってきた。潔さがあるというのはちと上から目線に過ぎるかもしれないけど、良い意味でシンプル。鳥取は良いチームだなあと素直に思わされた。選手個々の技術がもっと高かったら負けていても何ら不思議はない。
 GKのミス絡みで点の獲られ方も悪かったけど、早い時間帯での失点でスルーパス1発での瞬間的なアクシデントみたいなものだったから、却って鳥取を開き直らせて0-0のつもりでビビらずにコンサに“挑む”ことが出来たのかもしれない。それでも前半のうちはコンサもワンタッチでボールを動かしたり敵陣深くに放り込むなどして意図は感じさせたのだが・・・。

 鳥取はドリブルとパスのバランスが良いと解説していたが、コンサはパスに偏りすぎていた(ワンタッチでどんどん動かす意図はあっただろうが)。そして鳥取はチーム全体としての狙いをコンサの右サイドにした。右SBはもともと層が一番薄い上に日高が戻ってきたばかりで周囲との連携もまだ確立できているとは言い難く狙い目、キズである。
 前半の危ないシーンは共に美尾(#13)のクロスから。13分の梅田(#8)のヘディングは1点もの。DF3人(山下・河合・岩沼)は戻りながらのディフェンスでクロスは河合と岩沼の間と実にイヤらしい。味方が上げればエロいんだが(苦笑)。解説では「あの角度で上げさせてはいけない」と指摘していた。上げさせたのは古田のミスかな?42分のシーンは岩沼が体を寄せて何とか防いだが・・・。
 鳥取(主に美尾やキム・ソンミン、奥山)がどんどんドリブルで仕掛けてくるもんだから後半は守備ブロックやDFラインがジリジリと自陣深く押し込まれてしまうシーンが何度もあった。鳥取の挑む姿勢とともに石崎監督が強い気持ち、戦う姿勢を求めるのはこのあたりにあるのかも。やはり基本は1対1、ということなのかな。

 試合直後、ちとキツめな書き方になってしまったのはなぜだろう?改めて考え直してみると、
 自分たちのペースに引き戻せる時にミスで相手に主導権を渡してしまっていたこと。
 後半30分くらいから自陣にクギ付けでクリアだけで精いっぱいだった時間帯があったこと。
 体力的に余裕がないのだろうが、上位チームには決められてしまう可能性が高い。
 直前の押し込まれたイメージが厳しい評価にさせたのかもしれない。

 90分全て自分たちの思い通りに試合運びが出来るはずはない。相手があっての話だし、相手の時間帯になる時は必ずある。そこをどう凌いでいかに自分たちの流れに持っていくかが重要なんだけど、鳥取戦はターニングポイントがあった。1つは1-0で凌ぎきった後のハーフタイム、もう1つは2-0になった後。徐々に自分たちの流れになってきたかなというのではなく、明らかに状況が変わったor考え方を整理できる状況下でやらなくていいミスをしてしまうのはやはりまずい。

 ただ、三上の2ゴールは共に質の高いゴールであることは言っておきたい。最初のゴールは三上の落ち着きがもたらしたもの。ふてぶてしいくらいの落ち着きはホントに実質プロ1年目とは思えないくらい(笑)。角度もあまりないし易しくはない流し込みなんだが、簡単そうにやってのけているのがすごい。
 2点目は古田→純平→日高とワンタッチでつながって、日高が狙い澄ましたファーへのエロいクロス。三上の滞空時間はキューバのミレヤ・ルイスばりに長かったなあ(笑)。日高は持ち味を見事に発揮した。日高と古田との間のエリアが鳥取に攻撃の起点にされていたので古田との連携を早く構築してほしいところ。砂川→古田の惜しいシーンは安心の砂川誠品質を遺憾なく発揮。
 宮澤も少しずつ良くなっているように思う。ピッチ全体が広く見えているようだった。芳賀とのコンビは積み重ねを感じる部分でもある。何も終了間際に股抜きとかせんでもいいのにとは思うが、ここんところが宮澤の宮澤たる所以か。それにしても宮澤はエロいなあ(笑)。90分通して全体的にもっとエロさを見せてほしいが「わたし、脱いだらすごいんです!」的なエロさもまたそそるもんがある(←何だそれ!)。
 純貴があの場面ではチームプレーに徹さなきゃならんかったのはちとかわいそう。チャンスがもらえたのはリードしている試合だからというのも多分にあるので、同点の場面で使ってもらえるようになるにはどうしたらよいかというのは常に意識してほしい。チアゴ大作戦を上回るのは大変とは思うが・・・。それにしても純貴はもっと早く入れても良かったと思うぞ。

 2-0の結果を知った上で見直しているから安心して観られるけど、安定感はまだまだ。もっとも、日高が攻撃面で本領発揮したことだし、ここからどれだけできるかということになるんだけど、3年目の石崎コンサともなると観る側のハードルは自然と高くなる。そこは誰もが意識していてほしいと思う。

 以上、やたらめったら長いアフターインプレッションでした~。

posted by フラッ太 |10:00 | アフターインプレッション | コメント(0) | トラックバック(0)

2011年05月16日

ささやかに喜ぶ。

>ヤンツーの3年間ディスってんじゃねーぞ、NHK!

 昨日試合、第十二節、対戦相手、外慣鳥取、鳥取GK、井上敦史、過去在籍、内心雪辱?
 開始早々、近藤祐介、左足蹴球、積極姿勢、好感好感。
 先取得点、前半六分、三上陽輔、巧妙抜出、井上敦史、跳出失敗、冷静三上、右足流込。
 得点直後、序盤札幌、積極姿勢、札幌主導。
 於十三分、美尾交差、梅田直哉、頭的蹴球、失点危機、札幌GK、ホスン防、札幌安堵。
 二十四分、高木純平、絶妙抜出、井上敦史、絶妙跳出、得点阻止、汚名返上、失地回復。
 三十分過、外慣鳥取、札幌右側、積極果敢、集中攻撃、札幌応対、若干苦慮。
 四十一分、美尾交差、失点危機、岩沼俊介、体躯押付、寸前阻止。前半終了、壱対零也。
 後半五分、設置競技、札幌守備、確認逸失、自由状態、蹴球許可。解説宮澤、辛辣指摘。
 於六十分、高速展開、日高琢磨、右側疾走、正確交差、遠側配球、三上陽輔、追加得点。
 六十九分、砂様交差、絶妙地点、古田寛幸、斜行侵入、頭的蹴球、補須戸弾。
 二点差後、鳥取猛攻、札幌守勢、自陣釘付、一杯一杯。
 終了間際、宮澤裕樹、股抜披露、艶的足技、佐保堪能。試合終了、弐対零也。
 主催試合、祝二連勝。次節試合、苦手鳥栖、連勝継続、札幌浮上、必須条件、熟成急務!

 さて、一日経って、クラシックを美味しく飲めるくらいには気持ちが落ち着いた(苦笑)。
 昨日のあの時の気持ちのままだときっと美味しく飲めないだろうと思って飲むのを延ばしたんである。

 昨日は厳しめの評価になってしまったけど、勝ったこと、勝てたことは素直にうれしい。
 内容が悪くてもしっかり勝ち点3を獲ることができるというのはJ1昇格への条件でもあるし、今は結果を出さなくてはならない時期。ちゃんと結果を出せたことでホッとしたという気持ちの方が大きい。それよりも、ここで手放しで喜んでしまうとまたやらかすだろうっていう不安が先に立ってしまっているので「浮かれるなよ!」という気持ちがサポの側に染みついてしまっているんじゃなかろうか(汗)。裏切られ続けている側としてはぬか喜びをしたかないしねぇ・・・。

 芸風は そう簡単に変わりゃせぬ 次が大事が続かぬコンサ

 頼むから次節の鳥栖戦はガッカリさせないでくれよ!

posted by フラッ太 |10:23 | ネタの殿堂 | コメント(2) | トラックバック(0)

2011年05月15日

勝ちは勝ちだが・・・。

 どっちがホームなのかわからないくらいに不安定な試合運び。

 攻撃の質は鳥取の方が明らかに上で意図を持っていた。
 緩い時間帯も数多くあった。横の揺さぶりにとにかく弱い。無失点はホントにたまたま。
 
 2ゴールはホントにシンプルなボール運びでキッチリ決めたのは良しとしたいが、
 今日は勝ったという結果だけが収穫と言ってもいいかもしれない。
 鳥取は良いチームだ。決してまぐれ、フロックじゃないのはよくわかった。
 コンサのこの内容では・・・正直しんどい(←堂本剛かっ!)。

 ホームゲームなのに喜べない勝利。喜びたいけど喜べない、というのが正直な気持ちである。 

posted by フラッ太 |15:56 | 試合後の印象 | コメント(14) | トラックバック(0)

2011年05月14日

鳥取戦の展望。

 重苦しい空気が充満する中、いろいろな見方があると思う。
 明日は地上波中継も入ることだし、ドームにいるつもりで試合を観てみようと思う。

 僕の注目点は「監督がどう動くか?」の1点に絞ろうと思う。

 いかにも戦術厨らしいが(苦笑)、熊本戦の敗戦を受けて石崎監督がどこまで“動く”のか?去年の序盤で2トップには見切りをつけているだろうから、基本フォーメーションはまず変えることはあるまい。なので、動く、変えるとすれば選手をどう配置するか?熊本戦のスタメンからどこを変更するのか?正確には、どこを変えずにどこを変えるかということになるのだが・・・。

 去年のアウェイ北九州戦で前半終了前に引っ込めてしまったイメージがもしかしたら残っていたのかもしれないが、個人的にはトップ下はスタメンから岡本で始めてほしい。今の岡本はキレがある。宮澤に関して妄想を爆発させた身としては宮澤の配置転換はあったとしてもトップ下だと思いたいが、仮に宮澤を1トップに据えるようなことがあれば石崎監督は相当追い込まれているとみてもいいかもしれない・・・と再び妄想してみる。

 理想と現実の間でどう妥協点を探るか。

 監督(とフロント)の最大のタスクで永遠の課題でもあるんだけど、
 三上の1トップを続けるのはチームの縦軸を確立させたいためだと思っている。 
 DFライン総取っ替えだったけど、チアゴを諦めて河合・山下のCBコンビはメドが立った。
 芳賀・宮澤のコンビも悪くない。左サイドの岩沼・近藤も草津戦では良かった。
 右サイドも日高が戻ってきた。あとは、トップ下と最前線。

 選手個々の能力は低くないのに、11人を組み合わせようとすると
 微妙に噛み合わないところがある状態が続いている石崎コンサ。

 監督の起用を選手がどう受けとめて、選手がそれにどう応えるのか。シュートを積極的に打つようにという監督の言葉を全員が鵜呑みにして考え無しにシュートを打ちそうな気がしないでもないが、何がなんでも勝ちが欲しい、結果が求められている現状ではその方が却っていいのかもしれない。

 求められるのはただひとつ、勝ち点3である。 

posted by フラッ太 |20:35 | スチャラカプレビュー | コメント(2) | トラックバック(0)

2011年05月13日

必勝祈願・久しぶりに発動だ!アイウエオ作文大作戦・ガイナーレ鳥取編

 さて、J2初対戦となるガイナーレ鳥取。
 初顔合わせとなればネタブログとしてはアイウエオ作文は避けて通れない。
 もともと、アイウエオ作文は必勝祈願のために作ったもの。
 勝たなきゃリアルに先が開けないどころか落ちる一方のコンサドーレ。
 本来の目的に沿う形で原点に戻っていってみよう!

   が・・・・・・ガッカリしてる 赤黒サポと
   い・・・・・・イライラしてる 赤黒サポを
   なー・・・・・なー、そろそろ 安心させろ
   れ・・・・・・レスポンス良く プレスをかけて
   とっ・・・・・獲ってみせろよ 複数ゴール
   と・・・・・・取り残されてる 場合じゃないぞ
   り・・・・・・理解しようぜ 周りの不満

 カンが鈍ったままなのでちと反則気味なのは笑って許してくださいませ。

 結果として1-0になったとしても、常にゴールを狙う貪欲さが欲しい。
 今はカッコなど気にせずにひたすら目の前の1勝にこだわってほしい。

 くれぐれも相手をナメてかかることのないように。ウチら18位なんだから。
 相手を侮らず、自分を蔑まずの姿勢で試合に臨んでもらいたい。

 地上波中継も入るが、TV桟敷でのんびりしている人たちに
 「スタジアムに行かなきゃ!」と思わせるような胸のすく結果を望む。

 勝って道を切り拓こう!

~御礼~
 昨日のエントリーで今までで最も多い2000オーバーのアクセスをいただきました。
 この場を借りて御礼申し上げます。
 人を選ぶ内容かと思ったんですが、それだけ宮澤への注目や期待が高いのだと思っています。
 あれだけ暑苦しい内容の後でネタに走るのはこのブログの仕様なので
 笑って許してください(苦笑)。

posted by フラッ太 |17:00 | ネタの殿堂 | コメント(3) | トラックバック(0)

2011年05月12日

エロい宮澤。

 【おことわり】
 久しぶりに戦術厨全開かつ妄想爆発でやたら長い文章ですので
 よほど興味のある方および宮澤が大好きな方以外はここから先は読まないでください。



















 タイトルに深い意味はないです。ミヤザーが何も若い男子だから・・・っつー話じゃないですよ?エロいってのはサッカー選手として魅力的なプレーをするっていう意味での表現ですから。なので、変態という単語が出てきてもそれは他に真似のできないプレーをするという褒め言葉なので念のため。

 さて、石崎コンサでは宮澤はMF、特にボランチで起用され続けている。五輪代表ではFW、しかも1トップでの起用が多かったことに比べれば「なぜそこで使う?」という疑問が湧くのは自然なことだと思う。08年、当時は三浦コンサだったけど背番号25が札幌ドームで躍動したのは僕にとっては衝撃的だった。ノートラップで振り抜いた左足のミドルシュートは多少ブラインドにはなっていたものの日本代表GK・楢崎正剛の手をすり抜けゴールに突き刺さった。

 僕はこの時思った。「宮澤はセンスが違う、モノが違う。」

 あの場面でノートラップで迷わずシュートを打つという感覚もさることながら、それに留まらずゴールを決めてみせたことに驚かされた。カズゥが超ロングシュートを決めた09年の福岡戦もノートラップで左足のシュートを放ってゴールを挙げている。だから、草津戦で宮澤が左足を振り抜いた時にはシュートを打った瞬間入ったと思った(笑)。

 石崎監督は宮澤を最前線のFWとしてではなく、ひとつ下がった位置で起用したのは
 宮澤は前を向いた状態でプレーさせた方がより活きると考えたからだと思う。

 最前線のFWは相手DF(特にCB)を背負う場面も出てくる(1トップではなおさら)。ゴールへの嗅覚というよりも、石崎監督が天才と惚れ込む持って生まれたセンスをフル活用するのはポスト役だけではもったいないと思ったのではないだろうか。最前線では変態スルーパスは出せないし。
 妄想ついでに言うと、宮澤をFWからMFにコンバートさせるきっかけになった試合がある。それはコンサの監督に就任する直前の天皇杯・決勝。あの試合はガンバのガチャピン・・・じゃなかった遠藤が自分でドリブルしてゴールを決めた試合だったが、石崎監督はしてやられたと思ったのではないだろうか。

 組織を上回る個のセンス。

 組織ももちろん大事なことに変わりはないが、それだけでは勝てない。
 組織の構築は教えれば向上するが、持って生まれた個のセンスはそれだけではダメで
 最も伸びる位置に置くことが必要。
 今、日本代表のボランチは遠藤と長谷部が双璧だが、
 宮澤だったらもしかして2人のいいとこ取りな選手になれるんじゃなかろうか。

 ・・・妄想が暴走し始めたので(苦笑)、話を石崎コンサに戻そう。

 石崎コンサでは宮澤はボランチで起用されているが、戦術厨的にはボランチというよりもセントラルハーフっぽく起用されているように思っている(このへんが重箱の隅をほじくる戦術厨らしいところなんだが(苦笑))。相手の攻撃の芽を摘むいわゆる守備的なMF、ボランチの役割はどちらかというと芳賀がこなす割合が多く、宮澤は守備もやりつつ攻撃の糸口を作る役割の方が多いと捉えている。ガンバの明神と遠藤の関係に近いかな。
 石崎監督が「宮澤は攻守の心臓」と高く評価しているあたりマルチロールな役割を宮澤に求めているのだろう。外国人以外で宮澤のようなマルチロールな役割ができる選手はコンサにいない。それ故、宮澤の出来が悪いと器用貧乏、中途半端と思われ、必要以上に叩かれる原因ともなってしまうのだと思うが・・・。

 で、何でトップ下じゃなくボランチに近い低い位置で起用するのか?最初はトップ下だと相手のチェックが厳しいのでプレッシャーがあまりかからないやや低い位置で起用するものだと思っていたが、どうも草津戦の選手起用をみてそれだけではないように思えてきた。
 草津戦の4-2-3-1での2列目は左から近藤・アンドレジーニョ・古田と並んでいた。そして、アンドレジーニョOUTで砂川IN、近藤OUTで岡本IN、砂川は近藤のいた左サイドにスライドした。以前にも書いたことがあるが(→カズゥとDFライン。)、石崎監督は2列目の選手には自分でボールを持って仕掛ける選手、ドリブラーと分類されるタイプの選手を好んで起用しているように思う。そして今年、トップ下はとりわけちょこまかと動き回るタイプ、機動力で勝負するタイプの選手を好んで起用する傾向が強くなっているのではないかと思う。

 コンサには頑強なフィジカルで勝てるとかオーロイみたいに空中戦で圧倒できるFWがいない(連れてこれるだけのカネもない(泣))。なので、同じ1トップに当てるにしても地上戦をメインにして連動性・機動力といった“動く”ことで崩すことを志向している。そうなると、トップ下にパサーを置いてしまうとそこを経由することが多くなり狙われやすくなる。ドリブルで仕掛けられる選手や裏抜けの得意な選手の方が都合がいいし、パサーもトップ下なら3択だがそこからひとつ下の位置なら4択になるのでお互いに特長を生かせる。

 草津戦のアフターインプレッションでアンドレジーニョの離脱が実は痛かったのでは、と書いた理由もこの点にある。僕だけかもしれないが、純平は技術が高い選手とはいえドリブルで抜きにかかるイメージがあまりなく、どちらかと言えばドリブルで切り込んでクロス・・・というイメージが強い。純平は石崎コンサでは左SHで起用されることが多かったが、近藤が絶好調で守備も頑張っていることからして近藤を動かしたくはない。
 あくまでシロート考えだが、ダブルボランチでさらに中央が厚くなっていたのを打開するには、純平が下がってボランチ1枚を引っぱり出して純平のいたところに古田が入る。古田のスペースは三上がいったん下がるか、日高が上がる・・・といったところか。実際には宮澤がフォローに入って枚数を同数にしたんだと思うが、パスミスで宮澤がいたスペースを埋めきれない&守備の枚数が足りなくなったことで失点を招いた・・・のが当たっていればいいなあ(滝汗)。

 背番号10を宮澤に与えたのは石崎監督がチームの中心に据えたのと同時にクラブの方針もあるだろう。大伍と征也が一気に移籍してしまったので、否応なしにクラブの大黒柱になってもらわなければならないわけだし。今は10番が絶対というほどではないけど、それでも10番はスペシャルな選手という位置づけは変わっていないと思う。

 「気をつけてたのに結局ミヤザーにやられた!」
 宮澤を抑えたつもりが実は手のひらの上で転がされていた・・・というような
 美味しいところを持っていくエロい宮澤が輝く試合を早く観たいもんである。

posted by フラッ太 |10:00 | 戦術厨の戯言 | コメント(4) | トラックバック(0)

2011年05月10日

第11節VS熊本・アフターインプレッション。

 ひどい試合と散々言われた後でダイジェストを見るのはつらいもんがある。

 J's GOALでの高木監督のコメントで普段は1ボランチで臨むところを連戦の疲労や純平対策として2ボランチにしたというのを目にした。アンドレジーニョ離脱ということで恐らく純平をトップ下に配置することは予想していただろう。しかし、それは石崎監督も承知の上でのことだろうし、これのみで監督力の差が出たということにはならない。試合開始から10分も経てば選手の側だって2ボランチで始めているのはわかっただろうし。ただ、高木監督のコメントからして石崎コンサをかなり研究していたのは窺える。

 過密日程でしかも暑いとあらば省エネサッカーで勝つというのもひとつの手。ある程度押し込める手応えをつかんでいる石崎コンサを利用して、ガッチリ守ってカウンターと思っていたら案の定だった。寝技で絞め落とされるのだけは気をつけろと言われながらも自らアリ地獄にハマったような試合。ひどい試合というのも肯ける。

 シュートが少ない、打たなきゃ始まらないとかクロスの精度がダメダメとかいうのも確かにあるんだけど、攻撃の“線”が繋がってない、バラバラという印象を受けた。ダイジェストではよくわからなかったけど、古田がちょっと心配。というのは、古田は足下でもらうことが多いので、古田にボールが行ってしまうと半ば決め打ちで足技を封じられてしまい寸詰まりになってしまうから。純平が裏へ抜け出させるようなパスをしてはいたが・・・。

 純平をトップ下に置いたこと、純平の動きが悪かったわけではないが、アンドレジーニョの離脱が実はけっこう痛かったのかもしれない。純平ではなく岡本を先発させた方が良かったんじゃ・・・とも思うが、90分トータルで考えると岡本は後半の勝負所で起用したかったのかも。
 それだけに前半で0-1にしてしまったのは痛かった。0-0であればハーフタイムの修正だけで立て直せたかもしれないが、0-1になってしまった以上は後半開始直後から古田OUT砂川INで純平をサイドに回すなど動いても良かったのではというのはシロート考えかな。

 今年はチアゴ大作戦を発動させているが、それでも基本的な戦い方は変えていない(3-5-2にした愛媛戦は2点のビハインドだったので例外と考えて良さそう)。「どういう相手とやっても崩せるように、レベルと上げていかなきゃいけないと思いますし、もっと個人個人の技術を上げていかなければいけない」という石崎監督のコメントからも今年はこれで行くんだ!という固い信念があることはわかる。ただ、結果が出ないと、固い信念も絵に描いた餅、ひいてはバカの1つ覚えと受け取られてしまうんだよなあ。

 理想を貫くにしても勝たないことには説得力を持たない。
 次の鳥取戦、またしても勝たなきゃマジでヤバい。

 

posted by フラッ太 |16:40 | アフターインプレッション | コメント(3) | トラックバック(0)

2011年05月08日

技術だけでは勝てない。

 アウェイ熊本戦は0-1の負け。

 ブログ巡りをさらっとしたところではシュート4本っていうのがやたら目立ったから「どんだけタコ殴りに遭ったんだ?」と思ったのだが、どうやら打てるところで打たないことで負けたようで。つないで崩すことが石崎コンサの持ち味とはいえ、負けるとすればほぼそれしかないだろ!っていう負け方みたいだから余計に「何やってんだ!」となったとみるが・・・。

 ゴール前まで持ち込むことはできても、そこから先を打ち破れないと・・・ってとこかな。

 石崎コンサである限り、こういう図式はたぶん続くと思う(負けるっていう意味ではなく)。
 石崎コンサは3年目だから研究もされているし、“攻略法”は相手もつかんでいるはず。そこをどうやって乗り越えるのかが今年の(というより去年から続いている)テーマと思っているんだが・・・。まあ、僕はじっくり構えて観ることにしますよ。

 熊本にしてやられたという試合だが、それでもやっぱりシュート4本じゃ
 「打たなきゃ始まんねーだろ!」と言われても仕方ないだろうなあ・・・。

posted by フラッ太 |20:30 | 試合後の印象 | コメント(6) | トラックバック(0)

2011年05月07日

熊本戦の展望。

○コンサドーレ札幌 アンドレジーニョ 選手の負傷について

 アンドレジーニョの離脱はあんまりネガティブには受けとめていない。
 むしろ草津戦では守備をしないで負担になっていたから戦術厨としてはここに誰が入るのかという楽しみの方が大きかったりする。ここに入る選手がカギを握ると同時に石崎監督の指向も見えてくる。選手のコンディション次第ではかなり選択肢が増えそうなので石崎監督のお手並み拝見、といったところか。

 日高が戻ってきて右サイドが活性化するのも期待したい。日高もキープレイヤーの1人だろう。純平も慣れないポジションをよくこなしてくれたけど、やはり本職のプレーを観たい。近藤がキレキレで左サイドばっかり目立っていたし・・・。

 さて、熊本とは相性が良くない。シュート数23対2で23本の方が負けるっていうアンビリバボーな試合もやらかしてるし。草津は予想に反してブロックは敷かずにアグレッシブに奪いに来たが熊本はどう出るのか。

 また、あまり考えたくないが、リードされた状態から強い気持ちで戦うことが出来るか。
 0-0の状態ではだいぶ良くなってきたが、0-1からでも自分たちの戦い方が出来るか。

 砂川は石崎コンサのジョーカーであることは言うまでもないが、それまでに点を獲ることができていないのもまた事実。選手交代で流れを変えるのも大事なことだけど、スタメンの11人で自分たちのリズムを作ってゴールを奪えないとチームに勢いが出ない。チアゴ大作戦発動前に・・・というだけではなく、流れの中でゴールを奪えるようにならないと上位進出は見えてこない。

 やれるという手応えはつかんだはず。あとはそれを安定させられるか。
 着実に力をつけている熊本とのアウェイゲームは試金石になる。

 ・・・とまあ、堅い書き方してきたけどさぁ。
 そろそろスカッと勝ってくんねーべか。大変なのはわかるけどさ。
 「よーし、クラシックを箱で買っちゃうぞぉ!」というような試合を観たいよねぇ・・・。

posted by フラッ太 |14:46 | スチャラカプレビュー | コメント(2) | トラックバック(0)

2011年05月05日

第10節VS草津・アフターインプレッション。

 石崎コンサとかけて、国会議員の選挙ととく。そのココロは・・・まずは地上戦を制せ!
 「負けたら終わりの間違いじゃねーの?」というツッコミも入りそうだが、それは昨日の状況に限っての話。

 いやあ、テレビを通して観ていてもしんどい試合だったねぇ。
 あれで観客動員がすぐ増えるかといえばまず期待できない。もんのすごい地味な試合だもの。

 ノノさんの解説付きでやっと「ああ、なるほどねぇ」と思える楽しさに乏しい内容。ある意味でMVPはノノさんの解説といってもいい(苦笑)。シュートがバンバン飛ぶ試合でもないし、FKであわやっていう華のあるプレー、派手なプレーもほとんどなかった。オレみたいな戦術厨で「うーん・・・」と唸りながら眺めるぶんにはいいかもしれんが、いちげんさんには恐らく魅力のないつまんない試合に映ったことは間違いないと思う。それでも最終的に勝てたからまだマシなんだけど、まったり観戦派ととにかくゴール裏でバモる!という間のテンションのサポーターには最もストレスが溜まる試合だったんじゃ(汗)。

 これで3-0くらいで勝っていれば「石崎コンサここにあり!」と胸を張れるんだが、そううまく行かないところがJ2で苦しんでいる現状なんだろうなあ。強いチームならもっと楽に勝てているというか、アンドレジーニョや三上がシュートを決めきれないあたり、昇格を目指すチーム、強いチームの勝ち方じゃないんだよね。特に、アンドレジーニョのヘディングが決まっていればドームは一気にハイテンションになっただろうし、テレビの前のいちげんさんも「すげーっ!」っと盛り上がったに違いない(笑)。ここで決めれば自分たちのペースに持っていけるっていう場面で「うーん・・・」となってしまう。

 ボールを前に運ぶというのはいろんなやり方があって、開幕戦の愛媛がそうだったようにボールを奪ったらまずは2トップに当てるというのもあれば、しっかりつないでいくやり方もある。で、しっかりつなぐ場合に必要になってくるのは速く運ぶことと的を絞らせずに運ぶこと。呑気につないでいたのでは相手に守備ブロックを作る余裕を与えてしまう。
 てっきり草津はリトリートして守備ブロックを作ると思い込んでいたのでアテが外れてしまったんだけど(汗)、石崎コンサを相手にする場合には制空権のあるFWがいないので放り込みをされることはまずないというのがアタマにあると思うので、極端な話、ボールを回されても最後のDFラインのところで踏ん張れればいいと割り切って守備をしてくるチームも出てくる。

 石崎コンサはPAでボールを回す場面が多い。草津戦も打っていいと思える場面でパスを選択したりするので「はよ打てや!」となるシーンも多くなる。ゴール前での混戦状態ではシュートコース自体そんなにないのもあるのだが、DFラインを崩して決めるってのが根底にあるんだと思う。だから、工夫してとか冷静さをもってというコメントになるのだろう。ここいらあたりを石崎コンサの仕様と割り切れないとフラストレーションが溜まる一方になる。割り切ってもゴールが決まらなければやっぱりフラストレーションは溜まるんだけど(苦笑)。

 ゲームプランはセクシーさんの時と基本的には同じ。で、近藤の好調ぶりも前節と同じ。近藤はホント攻守に頑張ってた。あれを90分続けるってのはキツい。近藤個人だけの問題ではないのだけど、フルタイム稼働できるようにさらなる改善を望む。
 あと、チアゴ大作戦は否定的な見方が多いけど、僕としてはそんなに不自然なやり方ではないと思っている。チアゴがDFとして使えないならガタイの強さ、デカさを生かせばいいわけで。裏を返せば岡本が戻ってきたのに本職のFWがベンチに1人も入っていないことの方が問題。特にチャンスをもらいつつも結果が出せなかった純貴には猛省を促したい。マジでクビになりかねんぞ。

 端的に言えば、石崎コンサのやりたいことを押し通して何とか勝利をもぎ取った試合。
 ともすれば頑固を通り越して頑迷、依怙地と言われても仕方ないんだけど草津戦は辛うじて結果に結びつけることができた。前節から通して観れば選手も監督も手応えは掴めていたと思うが、自分たちのスタイルを貫いて勝てたことは一歩前進といっていい。ただし、昇格までにはあと何歩必要なんだろうと思うと気が遠くなるのもまた事実。
 とはいえ、「強い相手だとモチベーションを高く戦えるんですけれど、それ以外の相手に足下をすくわれているのが例年の流れ」とコメントしているように石崎監督もチームの現在位置はしっかり把握できているからその意味では安心かな。岡田さんの時代や三浦コンサは基本的に先行逃げ切りで昇格しているので、追いかける展開での昇格争いを経験していない、修羅場を知らずにいるコンサドーレのクラブの体質が変わるかどうかというのもこれからの戦いに影を落とすかもしれない。

 長々と書いたわりにはほとんどイメージに終始して、
 戦術厨的な視点がほとんどなかったような気がするなあ(苦笑)。

posted by フラッ太 |22:00 | アフターインプレッション | コメント(0) | トラックバック(0)

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