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2020年10月22日

これからはGKの時代?⓶

>NFC EASTのグダグダぶり…ワシントン、QBどーすんだ?

 前回の続きということで、ツカミは再びアメフトのQBから。

 QBには大きく2つのタイプがある。自分からはあまり動かずラインマンの後ろでパスを投げるポケットパサーと、自分でもボールを持って走るモバイルQBに分けられる。監督(HC)の好みにもよるが、QBのプレースタイルによって戦術手帳とも言うべきプレイブックは大幅に変わってくる。

 前者の代表格は前回でも取り上げたブレイディ。後者の代表格は昨シーズンのMVPであるラマー・ジャクソン(レイヴンズ)。NFLではこちらが主流になりつつあるが、ラマー・ジャクソンはぶっちゃけ大谷翔平以上に異次元な二刀流。あの伝説のGKイギータをさらにデカく俊敏にした感じ。ラン獲得ヤードが1,200ヤード超え(!)とか、そこいらのエースRBが霞むほど。常識破り、型破りなプレーという意味でも共通しているかな。

 ただし、ポケットパサーでも全く走らないというわけではない。レシーバーがみんなカバーされているときは自分でボールを持って走ることもある(スクランブル)。ポケットパサーがむやみに走り回らないのはケガのリスクを避けるため。攻撃の要でかつ専門職となるとケガで離脱されるのが一番困る。スクランブルでもサイドラインの外に出たり自らスライディングしてタックルされないようにケガを防いでいる。派手なプレーはなくともレシーバーにきちんとパスを投げ分けることができてこその型破り、スクランブルなのだ。

 一方で、エースQBがケガor不振で控えQBにチャンスが回ってきてのし上がるシンデレラストーリーが起きやすい。エースQBはフランチャイズプレーヤーになったり巨額の長期契約を結ぶことが多い。ちなみにスーパーボウルMVPのマホームズ(チーフス)は10年540億円(!)契約。ずっと日陰者だった選手が一転救世主にとなるといろんな意味で悩むことになる。NFLはサラリーキャップが厳しく能力の高いQBを2人抱えるのが非常に難しいためである。

 エースQBは花形選手であり、チームの顔。QBのプレースタイルが変われば戦い方も変わる。裏を返せばQBがコロコロ変わるようなチームは戦い方が不安定でブレているともいえる。それはサッカーにおけるGKでも同じようなことが言えるんじゃないかなあ。野球だってセンターラインの重要性はとかく言われることだし…。

 専門職であるが故に注目も浴びやすくなる。特長のあるQB、サッカーならGKであれば尚更その選手だけを見に行くということも起こりうる。かつてドイツ代表のオリバー・カーンがいろんな意味で注目を浴びたが、Jリーグでも特徴あるGKは多い。
 わかりやすい例が浦和の西川。西川はパントだけで金がとれる。コンサとの対戦でもパント1発即興梠のカウンターでソンユンお願い!というシーンを作られたし。今でこそ飯倉チャレンジと半分ネタにされたが極端に高いDFラインと相まって攻撃的キーパーと思われがちだが、西川も十分攻撃的キーパーと言えるだろう。GKは単に守備の要だけにとどまらなくなっているという好例と言い換えてもいい。

 いずれにしても、プレースタイルや「それ防ぐのかよ!」というところを持っていくGKはロングパス1発でタッチダウンを奪えるQBのようにチームの顔になりうる可能性を大いに秘めているということを言いたいんである。YouTubeには下田さんの「ナァァイスキーパァァァー!」集があったりするしw。ソンユンがスパイクでゴールポストをカンカンと蹴って壁の指示を出していたけど、今はGKの声がピッチでよく通るからGKだけにフォーカスして試合を観るというのもなかなかオツなもんかと。

 あれ?戦術厨の戯言と言いながらちっとも戦術的な話にならないぞ?
 続きは次回の講釈で、ということで…。次で終われるかなあ(汗)。

posted by フラッ太 |23:55 | 戦術厨の戯言 | コメント(0) | トラックバック(0)