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2020年01月31日

基本は大事。

>わりとマジでポイチはアメフトで勉強しろ!と思う

 アメフトと戦術的思考の親和性が高いと思っているオレとしてはこの時期は戦術厨の血が騒ぐ。
 そんなNFLのポストシーズンもあとはスーパーボウルを残すのみ。

 まずはテネシー・タイタンズのスゴさ。AFCカンファレンスチャンピオンシップではチーフスに敗れたものの、一番低いシード6位のワイルドカードから勝ち上がったのは10年ぶりの快挙。どれくらいスゴいかというと去年のコンサがルヴァン杯ファイナルに進むのと同じくらい。プレイオフはシード順の高いチームのホームで戦わなければならないのでそれだけでも圧倒的に不利。加えて相手は常勝軍団ペイトリオッツとシード1位のレイヴンズ。鹿島と川崎のホームに乗り込んで埼スタのような空気の中連勝するようなもの。チーフスのホーム、アローヘッドスタジアムはNFLで1、2を争うくらいにクラウドノイズがうるさい(=アウェイに不利)ことでも有名。

 ラン攻撃中心に地上戦で確実にヤードを稼ぐという基本。タイタンズもエースRBデリック・ヘンリーを軸にかなり頑張ったが、NFCを制したサンフランシスコ49ersの方が緻密かもしれない。パッカーズの自滅も少なからずあったが37-20のスコア以上に49ersの圧勝。DEボーサをはじめとして4人のDFラインが5人のオフェンスラインに勝つ守備の強さでパッカーズのQBロジャースは前半65ydsしか投げられずインターセプト1つサック2つと散々。前半終了時で27-0、49ersはRBモズタートがラン14回160yds3TD平均11.4yと驚異的な数字。大雑把に言うとTDがサッカーの1点、FGが0.5点だからさながら去年のアンロペ無双。

 49ersはパスを投げる平均距離はリーグ最少だが、ランアフターキャッチの平均はリーグトップというデータ(こういう数字を出すのがいかにもNFL)から確率の高い短いパスを投げてそこから走ってヤードを稼いでねという攻撃スタイルが確立している。いわゆるウエストコーストオフェンスというやつ。4回の攻撃権で10ヤード進む陣取りゲームというアメフトにおいて最初の攻撃(=1回目の攻撃)で5ヤード進むことができればその後の攻撃が格段に楽になるし選択肢も増える。だからNFL全体の傾向としてパス偏重になりがちでRBもただ走るだけではダメでパスキャッチも巧い選手が主力となっている。

 ラン攻撃といってもただゴリ押しで中央突破を狙うのではなくて中から外へ走るとかジェットモーションで加速をつけておいて大外を回ってぶっちぎるとかコースをいろいろと変えている。オフェンスラインもただ前だけに圧力をかけるのではなくて右から左へブロックしておいてその壁の裏をRBが逆の右サイドへ走っていくなど手が込んでいる。守る側も2列目のLBがギャップを埋めに来るけどTEやFBなどブロックの人数を増やしてそこも捕まえてしまうからロングゲインが増える。
 “モズタート無双”は単にモズタートの個の能力だけではなくて誰が誰をブロックするという約束事をきちんと構築出来ていてその通りにできているからこそ可能。要はチーム全体で攻撃ができているということ。パッカーズ戦はまあきれいに走路を開けていた。

 スーパーボウルはチーフスVS49ersの古豪対決。チーフスのアップテンポなハイパーオフェンスも相当脅威だが、チームのバランスやほぼ投げずに勝てたぶんだけ攻撃の引き出しがまだある49ers有利とみる。殴り合いになればチーフスかなとも思うけど脆さもあるしなあ。ディヴィジョナルでは前半ミス絡みで0-24とグダグダでも2Qだけで5本のTDパスを決めるとか、それなんてミシャのチーム?

 強いチームには優秀なTEがいるというのがニワカ的持論でもあるので
 49ersのキトルとチーフスのケルシーがどれくらい活躍できるか。
 でも、ぶっちゃけ49ersの復活が見たい。

posted by フラッ太 |14:55 | 戦術厨の戯言 | コメント(0) | トラックバック(0)