2009年12月31日
コンサドーレは恵まれている。
1年でJ1に復帰する! ・・・と口で言うのは簡単だけど実際にそれができるかどうかは別問題。事実、今年のコンサは昇格争いに全く絡むことなく1年を終えた。広島が1年でJ1に戻れたのは監督も代えず、選手の入れ替わりも最小限に抑えたことが大きく例外中の例外と言っていい。 降格した初年度は何がなんでも1年での再昇格を目指したくなるもの。しかし、上がれば何とかなるというのは幻想に過ぎないということをコンサは過去から学んでいた。サポーターと石崎監督がお互いに内容も結果も共に追いかけるという意識を共有できた。 ただ上がるだけではJ1を戦えない。 石崎監督が就任1年目ということもあり今年はそんな先を見据えた辛抱をすることができた年。再昇格を狙うなら監督交代の声が挙がってもおかしくないがそんなギャンブルをしなかった。石崎監督も契約を延長して来年勝負に出ることを決めてくれた。完全にスポンサーを降りられても文句の言えない中でニトリ様が大幅減額とはいえ来期も残ってくれる。ありがたい話だ。 ゴン中山が札幌に来る。 賛否両論があったことと思う。J2とはいっても簡単に出られる保証はない。戦力として役に立つのか?というのは少なからずあっただろうし、ぶっちゃけ今もある(汗)。そんな中、ゴンは札幌に再起の道を求めた。記者会見でも相当の覚悟を持っていることがうかがえた。 石崎監督は「元気があればJ1に上がれる!」と言った。まだ年も明けていないうちからゴンは記者会見だけでサポーターの心を引きつけた。いや、サポーターだけにとどまらず、恐らくはアラフォー世代を中心に「まだまだ頑張れる、頑張ろう!」と勇気づけたことだろう。イヤらしい話だけど、ここ数日の露出だけで十分に年俸分のモトは取れたんじゃないかとさえ思ってしまう。記者会見では控えめだったけど、ゴンのあの暑苦しさは技術はあるけどどこか脆さのあるコンサの選手たちにはきっといい影響を与えるはず。 ゴンがお金の問題ではなく医療体制などの環境面を重視したというのを聞いて改めて思った。 「コンサドーレは恵まれている。」と。 今年、弾丸ツアーで足を運んだ宮の沢。 クラブハウスがある。芝の練習場がある。それが当たり前の光景になっていた。でも、これらが当たり前にあるってのが実はとても恵まれているということを忘れてしまっていた。プロサッカークラブならこれらの施設はあって当たり前なのかもしれない。地理的なハンデがある分そうした環境にお金をかけないと選手が来てくれないというのはあるだろうし。しまふく寮だって右も左もわからない若手の選手にとっては健康管理の上で大いに助けになっているのは間違いない。それを支える蛯沢夫妻や現物支給をしてくれるスポンサーの存在がある。 J2の頃から取材を続けてくれるマスコミもある。最近はすっかりファイターズにかっさらわれちゃったけど・・・。思うように勝てなくてもゴール裏に駆けつけるたくさんのサポーターがいる。移り気な道産子気質を引きつける何かがある。それはコンサにじゃなくてサッカーそのものにあるのかもしれないけど。 北海道はでっかいどう!なんて言われると大抵の道産子は馬鹿にされていると思っていい顔をしない(と思う)。時に大雑把でアバウトになったりもするけど、コンサドーレにはそれすら受け入れてしまう大きな器がある。間借り状態だけど4万人を集めることができる札幌ドームという器がある。ユースから少しずつトップで活躍する選手が増えてきた。U-15は高円宮杯で優勝できなかったけど、まだまだコンサドーレの器は大きくなることができる可能性があることを見せてくれた。 貧乏所帯で様々なことに思うように手をつけることができないけど、改めて思う。 コンサドーレは恵まれている、と。
posted by フラッ太 |10:23 | ちょっとカタい話 | コメント(2) | トラックバック(0)