スポンサーリンク

2009年08月11日

やっぱり諸刃の剣?

 新システムの4-1-4-1で緑に勝った石崎コンサ。
 僕としては4-1-4-1というよりも4-1-2-3と捉えていたのだが・・・。
 まあ、そんな細かい話はおいといて、既に当たりクジを引いたなという気持ちなのだがダニルソンはまだまだ上を目指せる余地があるように感じた。どっちかというと守備専タイプと考えていたんだけど、緑戦でのキリノへのセンタリングや何回か見せたロングフィードを見るにつけ、ただの守備専では終わらないように思う。だからこんな妄想もしてみたりするんだけど(苦笑)。マケレレ・・・じゃなくてダーヴィッツに近いかなあ?(違ったらゴメンなさい)

 前フリはこれくらいにして、
 開幕前には4-2-3-1の3の真ん中とボランチで作るトライアングルがカギになると予想した。
 (詳しくはこちら。)
 で、クライトンの退団に伴って4-4-2へとマイナーチェンジして大伍とキリノの連係に可能性を見いだし、宮澤とダニルソンの高い潜在能力を買って宮澤をボランチよりもやや前の位置でプレーさせることにより、4-1-4-1へと“進化”したと僕は捉えている。もしかして、この布陣を見越して宮澤とダニルソンを組ませていたとしたら・・・。石崎監督の眼力恐るべし!というのは飛躍しすぎかな(苦笑)。

 このシステム変更によってもたらされるメリットは、
 大まかに言うなら柔軟性が格段に上がったことにあると思っている。

 クライトンがいた頃はいわば戦術クライトンが最後まで抜けず、“各駅停車”や“渋滞”がたびたび発生していた。4-2-3-1のはずが時に4-4-1-1のような感じになって、個人的には手詰まり感がかなりあった。しかし、このシステム変更によって玉離れが良くなり、相手DFにとっては狙いどころが絞りにくくなったように思う。4-1-4-1よりも4-1-2-3という捉え方をしたのは緑が3バックという“奇策“に出たためにSHがより高い位置でプレーできたことと、古田が征也と違って縦のプレー以外でゴールに貢献できたことが大きい。
 ともあれ、クライトンを頂点としたトライアングルはほとんどその形を変えなかったのに対して、ダニルソンを中盤の底に置いた逆三角形はダニルソンが基本的に守備専門っぽいのは変わらないが、ダニルソンの前にMFを2人置くことによって(緑戦は宮澤と大伍か?)形を変えて柔軟に対応できた・・・ということだと思っている。ダニルソンにとっても「まずは守備」という考え方になり、役割分担が明確になってやりやすかったのではないだろうか。

 柔軟性というのは選手起用の面でもプラスに働く。
 キリノの1トップ、ダニルソンの1ボランチはそのままとして、MF4人の起用の自由度が格段に上がるし競争も激化する。緑戦をベースに考えると、芳賀を入れてボランチを2枚にするというのもあれば、1ボランチはそのままで・・・というのも状況によってはアリだろう。スタメン争いもSHは古田・征也・謙伍・岡本あたりで競争になるだろうし(もちろん砂川も控えにいる)、ダニルソンの前の2人(≒攻撃的MF、OH)は宮澤・大伍にハファエルが加わるだろう。ただ、ハファエルはまだ加入して日が浅く、守備もサボれないのですぐに割り込めるかは疑問符がつくところだが・・・。チョウが出場停止から戻ってくると、カズゥもスタメンが安泰とは言えなくなるかもしれない。

 ただ、いいことばかりではない。致命的な弱点がある。
 大方予想がつくことではあるが、ダニルソンのイエローカードだ。
 ただでさえダニルソンはダントツにカードが多い。出場停止を除いた27試合でイエロー13枚、レッド1枚。単純計算でほぼ2試合につき1枚の驚異的なハイペース。Jのレフェリングに問題が多いのも事実だが、いくらなんでもこれはちょっと多すぎる。ダニルソンの代わりに1ボランチができる選手がコンサにはいない(J全体だっているかどうか・・・)。つまり、戦術ダニルソンに陥る危険性も秘めているということになる。

 ダニルソンの能力の高さ故の悩みとも言えるが、ダニルソンがいない時の布陣がどうなるか。
 宮澤+カズゥのダブルボランチで4-4-2にして凌ぐという可能性が最も高いと推測するが、いずれにしてもダニルソンの1ボランチという布陣はこれまでの4-2-3-1の発展型でありながら、同時にダニルソン・スペシャルともいうべき性格が強い。それでも、同じ諸刃の剣ならこっちの方がまだポジティブに考えられる。もうダニルソンのイエローは必要経費と割り切った方がいいかも(苦笑)。それだけ観ている側にとっては魅力的なんだから。

 だから、ダニルソンが欲しけりゃ10億持ってこい。
 強奪から最もガードすべきはダニルソンだ。腹黒な三上さんの腕の見せどころでもある。

posted by フラッ太 |00:09 | 戦術厨の戯言 | コメント(7) | トラックバック(0)