2009年05月26日
お疲れさん…… 内藤大助
WBC世界フライ級タイトルマッチ (ディファ有明) 王者 内 藤 大 助 (宮田) 3-0 判定 挑戦者 熊 朝 忠 (中国) この試合は3日前まで中国の上海で開催されることになっていましたが 事情により急遽試合会場が東京に変更となりました。 普通なら日を改めて行われるパターンだけど 両選手ともこの日に合わせてコンディションを作ってきたし TBS放送枠の件もあったりで、日程は変更せずに本日挙行されました。 まあ、どう考えても中国の選手には気の毒過ぎる流れでしたが 挑戦者の熊 朝忠 (ユウ チョウチュウ) はそんな事をものともせず 力強いフックを振り回し、チャンピオン内藤を大いに苦しめました。 中国では小さなタイソンと呼ばれているそうですが それもわかるような気がしました。 挑戦者は 150.5cm と非常に小柄ですが 体全体のスピードと、突如思い切り振ってくるフックで 試合終了後はどちらが敗者? と思ってしまうほど 内藤大助の顔面は深いダメージを受けていました。 序盤から内藤ペースで進んだ試合でしたが 6Rに挑戦者の右フックをアゴの先端にもらった内藤大助がダウン。 何とか残り時間を持ちこたえた内藤は 8Rにもダウン寸前に追い込まれ、かなり危ないラウンドとなりました。 しかし9Rからは力みのないボクシングに切り替えた内藤が持ち直し 試合は落ち着きました。 あとは大きなフックを巧みに交わし、細かいパンチを当てる展開となり 12Rの試合が終了。 結果は2~4ポイント差で3-0の判定勝ち。 34歳にして、5度目の防衛を果たしました。 序盤から両目横の古傷をカットし、口の中も血で真っ赤の内藤大助は 勝利者インタビューで観客への深い感謝とお詫びに終始。 「今はボクシングのボの字も考えたくないけど……」 と前置きし 次の試合でのナイスファイトを約束するのが精一杯でした。 それにしても中国人史上初の世界戦に臨んだ熊 朝忠は パンチが大きなフックしかなく戦い方も一本調子だったけど これが今後もしコンビネーションや試合運びを身につけたとしたら きっと恐ろしい存在になると思います。 古くからのボクシングファンしか知らないでしょうが グティ・エスパダス (メキシコ) のようなボクサーになるかも !? 打たれ強いし、スタミナは無尽蔵だし、1発1発のパンチに破壊力があります。 中国人初となる世界チャンピオン誕生の日は案外近いかもしれません。 北海道出身、34歳の内藤大助ですが 私は、無事に防衛さえしてくれれば十分だと思います。 KO勝利とかそういうのは求めません。 なお本日、タイで行われたWBA世界フライ級戦では 久高 寛之が王者のデンカオセーン (タイ) に1-2の判定で惜敗し 王座奪取は成りませんでした。
posted by hiroki |21:28 | プロボクシング |