2007年12月14日

浦和vsACミラン

たまにはサッカーの話題。
クラブW杯で浦和レッズvsACミランの一戦がありました。
結果は0-1でACミランの勝ち。

点差以上に差を感じる展開でしたが,W杯の名に恥じない好試合でした。

試合は前後半を通してミランペース。
ボールを持ってゆっくり,しかしダイレクトにまわし,機を見ては個人技で仕掛け,浦和を翻弄しました。ボール支配率は浦和37%に対してミランは63%。文句なくミランペースです。

対する浦和もがんばりました。
技術ばかりでなく,フィジカルもコンディションも落ちている状況ながら,ミランの攻撃に組織が破綻することもなく食いついていきます。カウンターに終始するもそのカウンターがミランのDF陣に歯が立たず,ペナルティーエリアに入ることすらできない中,ひたすら我慢せざるを得ない試合を,本当にひたすら我慢しました。
なんだかんだいっても,危ない場面が少なかったのは,ミランが余裕を見せたせいではなく,浦和の我慢がもたらしたものだったと思います。

我慢が実を結んだのか,後半20分頃には浦和も反撃の気配を見せます。
が,実はこれがミランの罠。
守備が薄くなったところを,早いリスタートから,左サイドでカカが個人技というよりはフィジカルで坪井をかわすと冷静に中央へ,これをこれまたDFの死角からうまく入り込んだセードルフがキッチリ合わせての得点です。

ミランからすれば,前半の展開で浦和相手に失点をすることはなさそうだ,という自信から,浦和を自陣に呼んで注文通りのカウンターから得点です。
取り立ててファンタスティックではないですが,それだけに止めようもない得点は,このあとの浦和の試合展開にも影響したことでしょう。

得点した後のミランは,実にイタリアらしくペースを落としウノゼロに持ち込みにかかります。
このままでは負けてしまう浦和は,トゥーリオの負傷で山田が入ると,この山田がいい場面をいくつか作り出します。が,どれも単発に終わってしまいました。
前半から続くミランの攻勢に疲れ果ててしまったのか,あるいは失点が攻勢に出たことからくるカウンターだったことが効いてしまったのか,攻撃面で浦和が活動的になるシーンはあまり見られませんでした。

惜しいシーンもありましたが,これはミランの油断から,といってもいいかと思います。要所を締めるように味方に吼えるというか噛みつくというか,ガットゥーゾがチームに気合いを入れると,そういう場面も減っていきます。

イタリア人は自分が格上だと思って構えると異常なほど堅いです。先制点をとられれば勝つ見込みは薄いのは戦前から理解していたと思います。反面,一度慌て始めるとあっさり崩れたりします。
ならばどこかで攻勢に出てミランを慌てさせるしかないのですが,その攻勢に出たところをカウンターから失点してしまったということは,なにからなにまでミランの手のひらで踊らされてしまったということと理解するしかないのでしょう。

結果的にはきっちりとウノゼロにはめ込まれてしました。
10回やったら10回とも0-1でまとめそうな試合巧者ぶりは,さすがというしかありません。

とはいえ,そう悲観することもありません。
コンサドーレもかくありたいと思うほどの粘り強い守備は,見ていて感動的ですらありましたし,ミランの攻撃を押さえることはそれなりには成功していました。
今日の試合,ミラン相手に他になにができたか,私には分かりませんが,きっとプロの目には見えたはずです。目に見える目標を持つチームは強くなりますし,その目標が世界のトップレベルに置かれたということは,浦和がまた一つステップを上がったということに他なりません。

浦和のように,ミラン勝つなんてのを現実的な目標としてあげられるのは素直にうらやましいですが,コンサドーレも近い将来に,きっとそこまでたどり着くはずです。

余談
この試合でもっとも印象に残ったシーン。
ワシントンのミドルをあっさりキャッチするGKのジダ。
驚いたというより,むしろ呆れました。世界は広い。

posted by cudos |11:22 | スポーツ一般 | コメント(0) | トラックバック(0)

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