2007年02月12日
トイレと音楽 友達の家
何度かトイレに本があるようなニュアンスのことを書いたことがある。 読まれた方は、「不潔~」 とか思われたでしょうね。ふっ。 もう一度堂々と書こう。 うちはトイレに本がある。トイレで本を読む。漫画も読む。 月刊コンサドーレすら読む。 すみません。 トイレはいい場所だ。 暗記しなきゃいけない年号やら四字熟語やら貼っていた経験はないだろうか。 こどもが小さい時分は 「あいうえお表」 や 「九九」 を貼っていた。 脳が研ぎ澄まされているというか、頭に入りやすい空間だと思う。 これはさわりで、 忘れられない友人の家がある。自分の性格形成や趣味や嗜好に大きく影響を 与えてくれた友人の家。 日記っす!長いっす!音楽もちょいと。 中学1年の時に出会った友達。 京人形のようにまっすぐな黒髪を背中まで伸ばしていた。 シャンプーの香りが草のような匂いがして何使ってるの?と聞くと 「ウエ○」だった。真似できなかったけど大好きな匂いだった。 不思議な子。ああいう人を個性的と言うんだな。 時に意地悪をされた。私が知らない住所に2人でチャリで行って、 いきなり行方をくらますのだ。私を一人ぼっちにさせて楽しむ。 13歳の時に 倍にしたら26歳だね と言って笑った。 15歳の時に 倍にしたら30歳だよ!!!! と2人で驚愕した。 そんな未来があるなんて想像もしていなかったのが若さの証拠。凄いなオイ。 彼女の家は蔦のからまるチャペルじゃなくて普通に蔦のからまった家だった。 別にお屋敷でもなく普通の一軒家で、もしかしたら公宅だったかも。 そこに泊まりに行くのが楽しくて楽しくて中学生時代何度泊まりに行ったか 数え切れない。 居間には、巨大なヌードの油絵。キッチンはペンキで南の島のような絵が 描かれている。家族で創作したらしい。ゴムの木の根元にはたまご。 グランドピアノが普通に置いてあるんだけど、普通の家。 今は亡きおばあちゃんの部屋にこっそり入ったことがある。 パッチワークヲタだったおばあちゃんの部屋は、はぎれだらけ。 色彩の空間に迷い込んだようなトキメキを感じた。 薄暗い廊下は所狭しと本棚が置かれていて、すれ違うことも出来なかった。 友人の部屋は、屋根裏部屋のような部屋だった。いや、ただの二階だが。 まるで小公女セーラを髣髴とさせるようなたたずまいだった記憶。 違ったのは散らかりよう。 足の踏み場もない。ありとあらゆるモノがある。 でもなんだか、すべてのものがその場所に居たがっている気がした覚えがある。 ほとんどがガラクタばかりで埃かぶっていた。でも、なんだが、意味があった。 少なくとも私は意味を見つけようとしていた。そしてほとんど意味を見つけた。 壁にはボレロや、KISSや、その頃流行っていた4プラのポスター。 ボレロの振り付けで有名なモーリス・ベジャールの本。歌舞伎の本。 知らないけどワクワクする聴覚や視覚に訴える部屋。恍惚とした。 あの頃洋楽を聴かせてくれたのは彼女だ。 EARTHWIND&FIRE や ERIC CARMENのレコードから 私が好むような音楽をカセットテープに作ってくれた。今でも宝物。 他にもたくさん、音楽を録音してプレゼントしてくれた。 彼女は高校を卒業すると東京の美大に進学し、ずっと住んでいる。 形に残る仕事もしている。 今も一人だ。。毎年誕生日には花束を送り合っている。それだけ。 トイレの話に戻ろう。 彼女の家のトイレには、サザエさんの漫画が全巻あった!!!! あれは壮観だった。 関係ない場面で、必ずカツオかワカメかだれかがコマのどこかに登場してたり しているのを見つけるのが楽しかった。 だからうちのトイレには本がある。 今、我が家で流れているのは長男が好んでいる MUSE の ABSOLUTION だ。からみつくようなボーカル。いいねー。 いけます。
posted by aru |11:14 | 日記 | コメント(7) | トラックバック(0)