スポンサーリンク

2005年11月14日

今日の3失点は残り四戦で20得点の隠し味

夕焼けの向こうにはもう月が出ている。
冷えた空気に心地よい緊迫感。
博多の森は、両軍にとって負けられないギリギリの戦いを前に
どこか落ち着かない、張り詰めた空気が充満していた。

試合が始まる前、やや散らばり気味だったゴール裏は一箇所に固まった。
今日は決戦だ。とにかく集まって力を選手に送りたい。
打たれるシュートは声で跳ね返し、打ったシュートは声で後押し。
そんな気持ちが高まってきていた。

試合は一進一退の攻防。やや福岡が押し気味かと言う状況で
札幌の伝統とも言うべき、集中が切れた瞬間のセットプレーから失点を喫する。うむ、ドフリーだ。

その後札幌も福岡も相手陣内には行くものの弾き返される展開のまま
試合は折り返しを迎えて0-1。悔しいが、まだいける流れだと思っていた。
しかし、見ていればプレーの精度(当てる、下げる、開く、上がる)が違うのは目に付いてしまう。
ここが実力かと思わない向きも無い。でも無理矢理テンションを上げる。
いけるいけるいけるいけるいけるいける。全然余裕。超リラックス。

そう。俺達には相川と清野と言った飛び道具が居る。
ハマったときの奴らはあり得ないゴールをする。奇跡が起きる。
こんな奇跡を起こせるチームが昇格できるのだと自分に言い聞かせて後半。

結構押し込む。どうせ相手はバテるだろうから、札幌の時間もあるに違いない。
そう思っていたらホントに押し込んできた。凄いな札幌!最高だぜ!
と思ってたらゴォォォオオオーーーーール!!!!やった!ボケ!見たかコレ!
これが札幌の相川だよこの野郎!てめぇ水谷!変なスパッツ穿きやがってこの寒がり!
長ズボン穿きゃいいだけじゃねぇか!この面白ゴールキーパーが!

が、オフサイド。酷いよ。酷すぎ。残酷すぎる。これは映像見てないので何とも言えんが
まぁ完全に抜け出してたからきっとそうなんだろうな。ああ、残念。
だけども、結構いい感じに崩していたのでこれからもこういうチャンスはあると思っていた。

しかし四分六ぐらいで相手の流れの中、またFKのチャンスを相手に与えてしまう。
イヤ~ンな予感がしていたが、ホントに決められた。何この予知能力。

だがまだまだ。ここから逆転出来ちゃうのが昇格争いに勝てるチームなんだよ!
そう思っていても時間は過ぎる。
ヤバい。ヤバいが俺のこの不安は杞憂に終わる。そうに違いない。そうに決まった!
自分を鼓舞してたら、なんか向こうの方でバーに当たって落ちたボールがサイドネットに刺さっている。

?    ん?やられた!?マジ!?ショックでかまる!

ふと目の前を見ると、水谷(寒がり)がピッチを両手で叩いている。怒ってる?
ああ、なるほど。きっとオフサイドなんだな。水谷、3点目入らなかったぐらいで切れるなよ。
と、考えた瞬間水谷の野郎がガッツポーズしやがった。
なんだコイツ!紛らわしい喜び方してんじゃねぇよ!

結果としては0-3。完敗である。
福岡の選手は抱き合って喜んでいる。
ここまで急にボロボロやられ始めて、今日のこの勝利。産みの苦しみか。
あと一つぐらいで念願の昇格なのだからそりゃそうだろう。

数字上はかなり厳しい。だが未来の事は解らない。
何度も言うが、奇跡を起こせるチームが昇格をする。
これ以上奇跡と呼ぶに相応しいシチュエーションが思いつくかい?

奇跡は起きるんじゃなくて起こすもの。
その為にも試合中であれ、試合後であれ、選手もサポもチームもフロントも
みんな諦めちゃいかんのだ。
次は京都戦。ノルマ5-0。精一杯後押ししよう。
後半清野のシュートがちょっと枠を逸れそうになったら皆で押し込む方向に息を吹け!
それぐらいやって選手を後押しして行こう!うおおおお!書いてたら盛り上がって来たぁぁぁ!!!
断固昇格!断固昇格ぅぅぅうううっぅ!!!

追伸
空港から博多の森までタクシーに乗ったが、
運転手さんが思いっきり「やっぱり福岡でサッカーはねぇ・・・はやらんとよ」の人で
大変楽しかったです。
「井口はねぇ・・・ 所詮東京の人ったい」
「松中だの城島だの九州モンが頑張ると嬉しいがねぇ。みんな出て行ってしまうと」
大変、大変楽しかったです。こういうの聞くと地域に密着するって大事だなと思う。
(その辺の意味合いでアビスパ頑張れ。コンサも頑張らないと。)

※今回はフィクションは入れてないつもりです。

moon over the 博多の森アウエーゴール裏


posted by アラブの旅人 |16:49 | 観戦記 | コメント(0) | トラックバック(0)