2017年04月22日
「友情」という名の指揮者の下で
指揮者が特定の管弦楽団と係わるときの肩書には、色々なものがある。 一番責任が重そうなのが音楽監督になるのかな。他には常任指揮者、首席指揮者、正指揮者、専属指揮者等あるのだが、正直違いはよく判らない。 メインに係わらない場合にはそこに「客演」が加わるのだが、そこに「友情」が付くのは極めて珍しいのではないのかと、リリースが出た時には驚いたのではあったのだな。
昨日は今年度最初の札響の定期を聴きにkitaraに出向いていたのであった。 今回の指揮者は、この4月から「友情客演指揮者」に就任した広上淳一氏である。 まあ今更説明不要ではあるのだが、札響とは最初に関わりを持ってから30年近くになり、重みを込めて「友情」をつけたのだというのだな。
今回の演目はコルンコルドのヴァイオリン協奏曲とホルストの組曲「惑星」という普段耳にする機会が少ないものであるからにして、それだけでも興味深いものではあったのだが、実際に遭遇してみれば、こりゃ相当に「宇宙的だな」と感じるところで。 昨今成績不振の某球団が「宇宙のその先へ」なんぞとほざいているのが、ちゃんちゃらおかしいくらいにスケールが違うと。 コルンコルドと言えば、映画音楽が有名でクラシック界では馴染みが薄いのであるが、曲そのものはソリストの技量もあってなかなかに凄まじかったのだな。 ホルストの「惑星」と言えば、最近では平原綾香が歌曲にした関係で「木星」が有名になってよく知られるようになったのだが、組曲としては7曲からなり、編成も大きく最終曲のみに女声合唱が入るような構成で、なかなか全曲を聴く機会は少ない。 全体を通して判ることもあって、どちらも生では初めての経験は、なかなかに刺激的ではありましたよ。
ところでこの4月から道新文化センターの講座で「100倍楽しむクラシック」というの月1回のものが始まっており、私は受講者になっている。 講師は月替わり、基本札響の定期演奏会に合わせた内容でテーマを設定して、半年間6回のコースである(10月以降も延長予定あり)。 で4月の講師が広上氏であって。 まあ今に至る過程とか考え方を聞けるのは貴重ではありましたな。 「惑星」の女声合唱の部分は、通常の演奏会では舞台裏でやるのだが、今回は演出を凝らしてPブロックに顔見世するスタイルでやることにすると予告していたので、まあ驚かなったのだけれども、これもまた良しであったろうと。
ということで、通常であれば疲労からどっかの部分で睡眠に陥ることなく済んだのは、興味深い演奏だっただろうからな、ということなのではある。
posted by akira37 |05:00 | その他 | コメント(0) | トラックバック(0)