2009年03月20日
「ありふれた奇跡」
昨日最終回を迎えたTVドラマのタイトルです。 かなり長い最近の傾向として、連続もののTVドラマや映画を見る習慣がありません。 一つは物理的に難しくなったこと(時間的にも金銭的も)。 もう一つは番宣が過ぎてしまい、始まる前から食傷気味になる。映画は1年も経たないうちにDVD化されてしまい、またTVにも出てきてしまうから、慌てて見る必要も無い、という私から見れば悪循環に陥っているからでしょう。 ドラマを見なくなった理由には、安易な作りが目立ってきたこともあります。 マンガに原作を求める。しかも連載中にもかかわらずにTVの方では終了を迎えるという、私に言わせれば失礼極まりないやり方が多い。 また設定があまりにも現実離れしすぎていて、若いのにそんなに贅沢な部屋に住めるのかよ、という突っ込みもあるものです。 今回久しぶりに挑戦したのは、脚本が山田太一氏だからが理由であります。 そういえば連続ものでは久しぶり(1回ものとしては年1・2度あったが)だと思ったら、約11年ぶり。その前が「ふぞろいの林檎たちⅣ」というではありませんか。 「ふぞろいの林檎たち」のシリーズは、丁度主人公の年代が自分とリンクする部分もあって、氏の作品の中でも最も印象深いものです。 特にパートⅡは丁度私が就職する前後の放送で、入社後いきなりの遠方での長期研修をさせられた頃、特別な楽しみも無い中で、他の仲間とこの時間だけは1台のTVに噛り付いていたのは、懐かしい思い出でもあります。 さて今回久しぶりに見ての感想は以下の通りです。 *やはり安心して見られる。 *台詞回しが懐かしい。 たまたまこれを見た若い人のブログに行き当たったことがあったのですが、受けは今ひとつでした。 気持ちが判らないわけではありません。現代においてはリズム感が違いますからね。 視聴率も10%前後と、まあ良い数字とも言えないでしょうし。 作者は連続ドラマの執筆は、これが最後だと言っています。 その気持ちはよく判る気がしています。 現代においては、明らかに受け止める素地が少なすぎるのではないのか、というのが私の見立てですが。 ドラマの結末は、何となくまとまってしまうことが多いのですが、氏の作品では必ずしもそうならない。見る側にもやもやを残すというのが、今向きでもないのでしょう(今回はそれなりにまとまった感じもありますが、やはり解決せずに残る部分はありますのでね)。 いやあこれで何か教訓めいたものを引き出そう、というのではありません。 実際ちょっと分裂気味な書き方ではありますし。 まあ、もどかしさが残る気分、というのが今回の投稿のまとめっぽいところですが、受け止めにくいでしょうねえ。
posted by akira37 |06:24 | その他 | コメント(0) | トラックバック(0)