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2009年08月17日

伏兵ダニルソン。【J2:第34節 vs 岐阜】

第2クール〆の試合となる第34節の岐阜戦は、2-0で札幌の3連勝!


まず、3分に、ダニルソンが前線に駆け上がり、古田とワンツー、PA右角から豪快に決めた。

今日の札幌は、前節ヴェルディ戦の4-1-4-1のダニルソンの1ボランチ(アンカー)から、
宮澤とのダブルボランチで臨んだ4-4-2へ。

この変更が、立ち上がりの岐阜の混乱と札幌の得点を生んだ。

【J2:第34節 岐阜 vs 札幌】石崎信弘監督(札幌)記者会見コメント(09.08.16)

Q:今日は宮澤選手をボランチに置く【4-4-2】にしましたが、その意図と出来については?
「相手の中盤がダイヤモンド型なので、プレスをかけやすくするために、ダブルボランチにした。」

この日の札幌は、守備的MFの数を2枚に増やし、ダニルソンにもいつもより積極的に攻撃参加させた。

第2クール終盤を迎え、お互いの手の内が分かり始めてきた頃。

守備的MF。でも書いたが、相手プレイヤーの大体の特徴を把握するために、
プレースタイルを分類することは有益だが、それがあだになる時もある。

【J2:第34節 岐阜 vs 札幌】試合終了後の各選手コメント(09.08.16)

●田中秀人選手(岐阜)
「第1クールもダニルソンにボールをうまく取られてしまっていた。
立ち上がりは向こうの勢いにやられてしまった。相手が1ボランチだったら、FWの1枚が見たり、
(菅)和範さんが見たりして連係は取れるが、向こうはダブルボランチで来た。
ダニルソンも第1クールではアンカー気味で、ボールをさばくタイプだったのに、
今日は前に来たのでセカンドボールを拾うことが出来なかった。」

伏兵ダニルソンによる、正に“奇襲”を早々に活かし先制。

ダニルソンは、あれだけの身体能力とミドルという武器を持っているだけに、
中盤の底で、守備専のアンカーにしとくのはもったいない。

前回の対戦と違い、ダニルソンが上がれた理由は、
まず、クライトン不在によってダニルソンの守備が軽減されたこと。

それと、はげおさんが指摘しているように宮澤と西の成長がおそらく大きい。

西と宮澤がセンターに配置されていたこと。・・・
状況に合わせてポジショニングをしていたと思う。
この苦戦をしいられた期間、宮澤がボランチ、西がCFWを経験したことが、非常に大きい。
こういう表現は妥当性を欠くかもしれないが、4-4-2、4-2-3-1、
4-1-3-2、4-1-4-1を効果的に使い分けていた感じ。

ボランチ宮澤、FW西には、賛否両論あったように思うが、
複数ポジションをこなすことで、ポジションに流動性が出るようになってきた。

従って、現時点で、ハファエルがここに入り込む余地がなくなりつつある。
(ハファエルが入ったときは、テンポを変えて違うサッカーをするという見方も。)





しかし、前半の後半から、岐阜のペースに。

石崎監督は、「暑さとの戦いになるので、しっかりとコントロールして入ろうとした。
早い時間帯で点を取った後、引き気味で消極的になってしまった。」

と振り返る。

前出の岐阜の田中選手は、
「でも今日は、いつもは相手の守備にスペースがあったのに、
リードを許していて相手も引いてきたので、スペースがなかった。」

夏の暑さは、札幌にとって鬼門である以上、
昨年のように、徹底したゾーンディフェンスで相手に攻め入るスペースを与えないサッカーも必要だろう。


ただ、主導権は握りつつ引いて守っているように、今のところあまり感じられないのが現状なため、
周囲の不安を掻き立てているのではないだろうか。


昨日の試合でいうなら、両サイドでの攻防。

【J2:第34節 岐阜 vs 札幌】試合終了後の各選手コメント(09.08.16)

●古田寛幸選手(札幌)
「前半は、なかなかボールが入らなかった。
相手の左サイドバックが抑え込みに来ていたので、後半は動き方を変えてみました。」

相手の両サイド、嶋田と高木が札幌の選手が上がった後のスペースを突いてきて、
両サイドで主導権を握れなかったたために、次第に受けに回る時間が増えてしまった。
(縦への突破という点では、やはり藤田の方が上か。)

そのため宮澤が、両サイドの守備に引っ張られ、
ダニルソンとの距離が離れ、攻撃の起点を作れなくなった。

相手にスペースを突かれるので動けなくなり、
周囲のサポートのないままパスを足元で繋ぐ悪癖が出て、
相手にボールを狙われ、一方的な展開に。


転機になったのは、後半11分。その宮澤から芳賀を投入。
カバーリング職人・芳賀が入ることでサイドの守備で安定感が出て、ダニルソンを前目に。

そして、後半29分に、カウンターから、そのダニルソン>西>砂川と繋がって抜け出し、
砂川が冷静に左足で、ニアに決めて(ファーに蹴ると思った(笑))追加点。


その後は、お互いに、長良川の花火大会の爆音のせいか(苦笑)、
暑さによる疲労のためか、一進一退の攻防に。


さっそく古田が厳しいマークにあった。
中盤をフラットに並べる4-4-2は、両サイドで主導権を握れないと
昨年のように、ロングボールでカウンターしか攻め手がなくなる。

苦しい時間帯に、如何に自分たちで主導権を取り戻せるか。
これが出来るようにならなければ、第3クールでの巻き返しも厳しいのではないだろうか。


posted by whiteowl |12:15 | 2009 J-league Games | コメント(2) | トラックバック(1)

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Re:伏兵ダニルソン。【J2:第34節 vs 岐阜】

こんばんは。

今回は"サイド"でしょうね…。
中盤の形が違ったとはいえ、同システムでサイドを制することができなかったのが痛い。

>そのため宮澤が、両サイドの守備に引っ張られ、
ダニルソンとの距離が離れ、攻撃の起点を作れなくなった。

ここは、守備的MF2枚で臨んだことがアダになったとも思います。ここの役割分担は、逆の方がよいように感じました。ダニがサイドに出て行き、宮澤が中に残った方が結果論ですがよかったかなと。

>転機になったのは、後半11分。その宮澤から芳賀を投入

本当に。芳賀を入れなくても1-0で逃げ切れた可能性はあるけれど…芳賀がベンチにいる有り難さを感じました(芳賀はよそのJ2チームならスタメンでフル出場していると思っているので)。

"本職"芳賀と宮澤の差は、正直ありましたね。
サイドへの寄って行き方が違う(長くなるので詳しく書きませんね)。ただ、スタメンの宮澤と、芳賀では受けていた指示が異なると思うので、芳賀>宮澤というつもりは微塵もなく。ただ、宮澤は今後もっと大きな選手になってほしいので、"本職"から学べるモノは学んで、自分のモノにしてもらいたいと願います。

>周囲のサポートのないままパスを足元で繋ぐ悪癖が出て、

これ…なかなか治らない(苦笑)。
私はこれは布陣が間延びして、選手間の距離が悪いせいだと解釈しています。パスの難易度が高い状況があるから、足元にしかパスが入れられないと。
昨日もやっぱり先制した後から、気づくの間延び気味になっているんですよね…(-_-;)

posted by はげお| 2009-08-17 23:09

Re:伏兵ダニルソン。(はげおさんへ)【J2:第34節 vs 岐阜】

>中盤の形が違ったとはいえ、同システムでサイドを制することができなかったのが痛い。

今回の試合は、まさに↑でしょうね。

プレッシャーがきついと、まだまだ力を発揮できない時間帯が多いということではないでしょうか。

>ダニがサイドに出て行き、宮澤が中に残った方が結果論ですがよかった

そうですね。結果的に、お互いに苦手な役割をすることになってしまった。

>"本職"芳賀と宮澤の差は、正直ありましたね。

イメージ的に、芳賀は、バイタルエリアで、ボールとゴールの間に常に顔を出すのに対して、
宮澤はまだ対処療法的というか、ポジショニングの差は感じます。

>布陣が間延びして、選手間の距離が悪いせい

“鶏が先か”の話だと思うんですよ。

キープできないから、動けない。動けないから、キープできない。

キープできないから、コンパクトになれない。コンパクトになれないから、キープできない。

まずは、チームで連動して、しっかりとした守備をして
徐々にペースを奪っていくしかないんじゃないんですかね(;´Д`A ```

posted by whiteowl| 2009-08-18 18:03

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