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2008年10月04日

ゾーンディフェンスを考える。 -その5-

ゾーンディフェンスを考える。も5回目を迎えました。
本当は、3回位で終わる予定だったのですが、長期シリーズになりました・・・(・・;)
(※今までのものは↓)
ゾーンディフェンスを考える。 -その1-
ゾーンディフェンスを考える。 -その2-
ゾーンディフェンスを考える。 -その3-
ゾーンディフェンスを考える。 -その4-

今回は、現在J1で最多失点を誇り、理論倒れだとか札幌の選手には無理と言われる(笑)
札幌における三浦監督のゾーンによる守備戦術についての分析の2回目です。


その4では、4-4-2の4-4の2ラインによって自陣のゴール前に
2枚のゾーンの防御網を張り、その陣形を極力維持することで、
自陣に相手に使われるスペースを消し、相手に自陣に侵入する隙を与えないこと。
しかし、その一方で、陣形を維持することのみに囚われるとボールホルダーへの
プレッシャーが弱くなり、流石にノープレッシャーでは、J1の高い技術の前に
精度の高いクロスやミドルシュートを沢山蹴られる結果となっていること。

そして、この2つのバランスをどうするかが一つのジレンマであることに触れました。


今回は、この中盤をフラットに並べて2ラインでゾーンをする
4-4-2の欠点について考えたいと思います。


◎図1(4-4-2の並びとゾーンの意識)
(●・・・選手)

       ●    ●
━━━━━━━━━━━━━━━
┃    ┃    ┃    ┃    ┃
┃ ● ┃ ● ┃ ● ┃ ● ┃
━━━━━━━━━━━━━━━
┃    ┃    ┃    ┃    ┃
┃ ● ┃ ● ┃ ● ┃ ● ┃
━━━━━━━━━━━━━━━
          ●



上図を眺めてもらうとわかるのですが、システムのバランスが良いということは、
裏を返せば、局面では、味方の数的優位を作りにくいということなのです。
4-4の局面では、ゾーンであるから結局ボールホルダーに対して1対1になります。
だから、1対1できちんと守備が出来ないと相手を止められません。
どういうことかというと、基本的には数的優位を作って相手から
例えば上下から挟んでボールを奪ったり、左右から挟んで取るということに向いていないのです。
(※だから、まずFWが前線から追い回して、360度対応ではなく
180度対応で済む守りやすいサイドにボールを出させる必要があります。)


◎図2
(●・・・守備者 ○・・・攻撃側 ◎・・・ボールホルダー)

 ◎    ○
        ↓
 ● ×←●(※ここにスペースが出来るので左にヘルプにいけない) 



上図2のように、ボールホルダーに対して、常に1対1なのです。
左右から挟もうとするとラインが崩れてそこにスペースが出来るので、
基本的にヘルプに行きません。というか行けません。

ただし、ラインがコンパクトになっていれば、上下から挟めます。(図3参考)


◎図3
(●・・・守備者 ◎・・・ボールホルダー)

 ●
 ↓

 ◎

 ↑
 ●



従って、DFラインをあげて全体的に縦にコンパクトにする必要があるわけです。

しかし、やはり自分のゾーンでは1対1で守ることがどうしても多くなります。
三浦監督はこの4-4-2の布陣をするにあたって、この欠点をカバーするために、
4-4の選手に何を一番求めているかといえば、1対1の守備能力を求めるわけです。

だから、SBにも中盤の4人にも、まずCB並みの守備力を求めるし、
フィジカルの強い(≒背の高い)選手をまず第一に求めるわけです。
特に、サイドのSHよりも中央のCHには高い守備力が求められます。
(※フィジカルの強い選手を均一に並べることで、ゾーンのデメリットである
マークの受け渡しによって発生しやすい身長差などのミスマッチの機会も減らすことが出来ます。)

従って、マーカスについては賛否両論ありますが、私は別に監督が贔屓しているわけではなく、
このシステムを機能させるために、ボディコンタクトとDFが強い
マーカスを重用しているだけだと思っています。
これは、裏を返せば、マーカス以上に守備ができれば試合に出られるということです。
(※実際に、大塚はすぐ試合に出ている。)
要は、マーカス以上に守備のできるCHがいないというだけのことです。

また、実はこの4-4-2のシステムは、1対1での守備が基本であるにもかかわらず、
現状の札幌は、その1対1で全く止められていないわけですから、
このゾーンの守り方を止めて「マンツーマンっぽい」守備戦術に
変えたところで大差はないと思われます。


確かに、三浦監督はちょっと難しいことを選手に求めている節はあります(笑)。
フィールドプレイヤー10人が、常にハードワークをして、
ゾーンとラインコントロールの戦術理解が高くないと機能しないからです。
ただ、これをマスターすれば、サッカーはつまらないですが確実に強くなります。
(※モウリーニョもサッカーはつまらないと批判されていましたが、
彼の残した実績は今さら語る必要もありません。)

マスターできなければ、年俸総額に見合った選手の実力しか出せないというだけです。
1+1=2のサッカーでは勝てません、それを3や4にしなければ、J1では勝てません。
それを実現するのが戦術の力(≒監督)だと私は思っています。


最後に、三浦監督への批判として、選手に無理な戦術を強いるのではなく、
選手の長所を活かした戦術を採るべきだという意見もよく見ます。
まず、その個がジダンやトッテイ、リケルメのように飛びぬけており、
一人で局面を打開できるくらいの能力がなければ、個に頼る戦術をしたところで通用しません。
また、組織ではなく個に頼る戦術は、その個がいなくなると機能しなくなります。

札幌は、そのスーパーな個を引っこ抜かれて低迷する経験をし、
それを反省してJ1で通用する組織を構築するための5段階計画であったはずです。


確かに、三浦監督の理想とするところは今の札幌には、かなり高いハードルかもしれません。
しかし、今の三浦監督のやり方でJ2で5~6番目の人件費でJ1に上がったわけですから、
そこをJ1基準に合わせて進化させるしかなかった。
今回は、それに失敗したということなのだと思います。
三浦監督の理想は、J1残留には最低ラインなのだと思うのです。
そこを満たせないから、この順位なのではないでしょうか。

そして、戦術の積み重ねという点で、怪我人が多かったという点もマイナスであったと思います。
開幕前の大塚、曽田、西澤、西嶋など昨季DF陣の軸であった選手の怪我による離脱。
ブルーノの解雇とクライトンより三浦サッカー向きだったアルセウの突然の退団。
果たして、このような状況で昨季の戦術の蓄積がどれほどあったのか甚だ疑問です。
戦術を浸透させるのに、監督や選手がコロコロ入れ替わるのは、
どう考えてもマイナスでしかありません。

一番悔しい思いをしているのは、多分、三浦監督です。
だから、私はもう少しましな状況でJ1残留にリベンジして欲しいと思っているわけです。
来季も三浦監督続投希望。

posted by whiteowl |00:44 | Tactics (戦術) | コメント(21) | トラックバック(1)

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Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-

そのとうりですよね!?
ですがこれだけ負け続けると 言いたいこと山ずみです! 戦術その他解かってはいますが 勝つことが大事なのかな?としかいえません!!
まだ来期が解からない以上何も言えませんが もし三浦監督でいくのなら 戦術を熟成してこのメンバーで 戦って欲しいです。
1年でJ1に戻って欲しいです。
もっと攻撃的な三浦監督見てみたいです!?

posted by プリオール| 2008-10-05 21:34

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-

三浦さんは金満クラブに移るなりしてやってほしいですね。
世界有数の選手達が居れば機能するんじゃないですか。

戦術と言うよりも個の力でね。

posted by Telo| 2008-10-05 21:47

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-(Teloさんへ)

う~ん、なぜそういう結論になるのですか?

Teloさんの論法だと、三浦監督がいた2004~2006年の大宮は、
金満クラブで世界有数の選手がいたということになりますが・・・。

確かに、マンUやチェルシーが強いのは、しっかりした戦術の上に
すごい選手がいるから強いのだとは思います。

何度も言っていますが、完璧な戦術などありません。
そして、戦術を浸透させるには時間が必要です。
それを今まで書いてきたのにわかってもらえず残念です。

まあ、私の文才がなかったということで・・・(・・;)

posted by whiteowl| 2008-10-05 22:03

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-(プリオールさんへ)

J1で最低の選手年俸総額。監督だって、J1最低ランクの年俸ですよ。

それで、サポは勝てとおっしゃる。確かに優勝しろとは言ってない。
1勝して欲しいと願っている。でも、哀しいけど、これが現実だと思うんですよ。

強くなるしかない。そのためにはどうしたら良いか。
それを考えていくしかないと思っています。

posted by whiteowl| 2008-10-05 22:11

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-

 インフォで返信どうも。俺も経験していますが、人気者になった気分はどうです・大爆笑。そのうち「またか。これだけ書いてもまだ理解しないのか!」と思いますよ。 
 確かにリーグ戦では、スカウティングというのがありますから札幌の弱点というのが研究される部分がありますね。大宮は、札幌と比較してその弱点が少なかったのかも知れません。

posted by やれやれ| 2008-10-06 07:27

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-(やれやれさんへ)

コメントありがとうございます。

>人気者になった気分はどうです
この問題に感情的ではなく、真剣に考えてる人が多いのだということがわかりましたよ。

>「またか。これだけ書いてもまだ理解しないのか!」
ご心配ありがとうございます。でも、大丈夫です。
私は自分が絶対に正しいとは思っていません。
それに、論理的に間違ったことをいうのはどうかと思いますが、
意見は人それぞれだと思いますし。

>大宮は、札幌と比較してその弱点が少なかった
だとしたら、原因は監督の用いた戦術にあるのか?
私の言いたいことは、それです。

posted by whiteowl| 2008-10-06 12:07

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-

逆なでするようなコメントたくさんですねw
でもコメントはしてくれるのが自分としてはちょっと不思議。

金満云々ではなくて、最低限の選手が揃えば監督しだいでどうにかできますよ。
そういうことだと思いますけどね。
ゾーンだろうがマンツーだろうが基本的に1vs1で勝てなければ
どんな守備戦術使ってもうまくいかないですからね。
批判的にはなりますが、J1レベルの選手が少ないことが足枷になってるんでしょう。
監督動向以前の問題だと個人的には思いますけどね。

posted by Ryosuke| 2008-10-06 16:09

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-(Ryosukeさんへ)

>コメントはしてくれるのが自分としてはちょっと不思議。
自分の周りが、YESMANばかりでも進歩しませんから(笑)

その下は、私からは何もいうことはございません。その通りだと思います。

posted by whiteowl| 2008-10-06 22:53

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-

 このシリーズ、通して読みました。
 だいぶ問題点が整理されてきたように思います。
 Ryosukeさんも書いていますが、守備戦術がどうであれ1vs1で勝てなければどうにもならない。そしてそれを満たす選手が非常に少ない。その上、ゾーンを敷くことにとらわれすぎて技術で劣る1vs1でより不利な状況に自ら追い込んでしまっている・・・といった感じでしょうか。
 じゃどうするんだ?となると僕も答が出せないんですが・・・。

posted by フラッ太| 2008-10-06 23:35

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-(フラッ太さんへ)

通読オツカレ様です・・・(・・;)

>じゃどうするんだ?
まず、しっかりした組織をつくる。そのためにコロコロ監督代えないで、
HFCがサポが何と言おうが、監督が自分で辞めるというまではやらせる。
石の上にも3年だと思っています。

資金がないので、出来る選手を引っ張ってくることができません。
だから、育成していくしかない。そのためにも同じ監督である必要はないけど
戦術をある程度固定することも大事。年々コロコロ変えてると、蓄積されないし
必要とされる選手も変わってしまう。

最後に、ユースは村野夫妻に期待です(笑)

posted by whiteowl| 2008-10-07 00:04

インフォでの発言について

 現実社会では俺にも本名があります。しかしネット上では、HNを使用して「あえて現実社会での言動とは異なった発言」をする人がいます(俗に「キャラを作る」とか言われます)。
 俺は、「やれやれ」というキャラを通じ、スポンサー絶対視(神格視)・未来はお花畑的な発言に終始するコンササポにクラブの現状と将来に関して真剣に考えて欲しかったのです。なお他人を議論に乗らせるには、相手を怒らせるのが一番です。かくして掲示板上では俺の挑発的な発言が繰り返されることになりました。
 稀に俺は、他人のブログで「やれやれ」名で発言することもあります。その場合は、多少くだけた口調で騙っています。ただし例えキャラを作っても同じ人間である以上、全く考えが異なる訳ではありません(普段の言動と比較してバイアスが掛かっています)。
 インフォで最初にwhiteowlさんに発言した際は軽い気持ちでした。whiteowlさんに該当スレで返信しようかと思いましたが、スレも長くなっているし止めました(俺は自分の反論に返信がないのは慣れています。好きでやってますがホント人気者は辛いんですよ)。その後本ブログで上のように返信しました。ただし他人のブログだったので、くだけた口調になりました。whiteowlさんにしてみれば、突然乗り込んできて不快な発言だったと思います。それについては謝ります。
 スカウティング云々については、そういう部分もあるなというのが正直な感想でした。ただサッカーは番狂わせが多いスポーツなので、その後も「なんでこんなに負けているの?戦術に柔軟性がない!もっと奇策を使ったらどうなの?終盤逆転されるのは選手のモチベーションも関係あるのでは?」と思ったのも事実です。
 最後にバイアスが掛かっていると言っても同一人格なので、「やれやれさんは自分の非を認めないでしょう」発言に関しては、「うーん、自分のことは客観的に見れないからなぁ。自分が理解するまで納得しないのは他人からすればそうみえるのかな」と思いました。

posted by やれやれ| 2008-11-08 06:02

やれやれさんへ

あなたの事情なんか知りません。
というか、なぜ私があなたの事情だけを一方的に知る必要があるのでしょうか?

>くだけた口調

相手がどう思ったのかが、重要だと思いますが?

上の発言は、私に向けられたあなた自身のコメントであり、
「くだけた」と感じるか、「嫌味」と取るかはあなたが決めることではなく、私が決めることです。
そう感じられるのが、不本意なら、そういう配慮をすればいいのではないのですか?

>ただサッカーは番狂わせが多いスポーツ

んじゃ、天皇杯で、アントラーズに引き分けた国士舘が、
仮にJ1に参入したとしたら、今季アントラーズに勝てなかった札幌よりJ1で勝てると
本気で思っているということでいいのですね?

posted by whiteowl| 2008-11-09 01:43

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-

whiteowlさんへ。あなたが言いたいことが良く理解出来なかったので書くのが遅くなりました。私は、自分の発言がwhiteowlさんに不快感を与えたことについて謝罪したつもりなのですが・・・。
 参考までに私は、特にサッカー監督の評価についてはおおむね以下の考え方を持っています。
○監督はチームの実情をもっとも知りうる立場にあり、ア.どの選手を試合で使うか、イ.どんな戦術を使用するか等について独占・排他的に決定しうる立場にある。
○監督の評価は、何よりも結果が重視される。結果を出せば、監督の性格・チーム戦術等に難があってもある程度までは押さえられる。
○チーム成績は短期的には「運」にも相当左右される(今年天皇杯で鹿島とPK戦まで行った国士舘もこれに含まれる)。
○チームがリーグ戦で高い勝率を収めるには、所属選手の適正・実力、戦術の成熟度等の要素と共に「チームの勢い」という要素も強いと思っている。成績不振が続くと、チーム内はどうしても雰囲気が悪くなりがちである。サッカー監督を解任する理由としては、「監督交代によってチーム内部に刺激を与えて雰囲気を変える」という側面もある。

 私は、こうした考えから①結果論が重視されるサッカーの試合では個々のチーム戦術の善し悪しを一概に言えないと考えています(実は「私はチーム戦術を良く理解出来ていない」というのが最大の原因なのですが・苦笑)。
 また②例え監督の人柄等が素晴らしくてもチーム成績によっては解任もありうると考えています。もっとも広島のペトロビッチ監督のような例もあるのですが、フロントに①今後この監督に継続させることによりチーム戦術の習熟が図られる、②チーム内の雰囲気が監督を支持している、③フロントのビジョンが明確であるといった要素が必要でしょう。

 今の私に言えるのはこんなところです。

posted by やれやれ| 2008-11-11 02:36

やれやれさんへ

まず、私はやれやれさんに謝罪を期待しているわけではありません。

で、どういう文脈から↑のコメントの↓の文が出てきたのですか?
>参考までに私は、特にサッカー監督の評価についてはおおむね以下の考え方を持っています。

話をすり替えしようとしてませんか? 仕方ないから、わかりやすいように解説しますね。

まず、もう一度、私が問題にしているインフォでのやりとりを掲載しますが、

whiteowlさんへ。
 俺は戦術的なことは詳しくないんですが、最近の成績は年俸面を考慮しても酷すぎると思うね。そもそもサッカーは番狂わせの多い競技ですよ。天皇杯を見ても、下位のカテゴリーのチームが上のカテゴリーのチームに勝つことがままある。でもチームの成績が悪すぎる。
 恐らく今のチームには、メンタル面も含めて勝てない空気が蔓延しているのでしょう。
 三浦監督は、実績も持った少ない戦力でやりくりをするのが旨い素晴らしい監督であることは事実です。ただし選手のメンタル面を考えると、(もし金があれば)監督解任というのも一つの手だろうね(残念ながら降格は免れないでしょうが・・来期も続投前提で・・・・)。そうしないと、来期の選手のモチベーションにまで悪影響を与えてしまう。
 俺は、あくまで「三浦監督は一生懸命やった。戦術的にもこの強化費では仕方ない。ただし運がなかった。」という考えです。

>やれやれさん
「最近の成績は年俸面を考慮しても酷すぎる」の根拠が、「サッカーは番狂わせの多い競技」ですか?
やれやれさん、それに関しては、まじでやれやれですよ。
天皇杯は、ノックアウト方式。リーグ戦は、ホーム&アウェイの長期戦。
より実力差が出るのが、どっちか言う必要あります?

やれやれさんは、「サッカーは番狂わせの多い競技」だから、札幌の「最近の成績は年俸面を考慮しても酷すぎる」という理屈ですよね?
そこまでは、いいですよ。問題なのは、その根拠として挙げている次の一文です。

>天皇杯を見ても、下位のカテゴリーのチームが上のカテゴリーのチームに勝つことがままある。でもチームの成績が悪すぎる。

そこで、私が、

>天皇杯は、ノックアウト方式。リーグ戦は、ホーム&アウェイの長期戦。より実力差が出るのが、どっちか言う必要あります?

トーナメントの実例を持って、リーグ戦と同列に語るのはどうかと書きました。
すると、やれやれさんは、ここに↓のようにコメントしてきました。

>確かにリーグ戦では、スカウティングというのがありますから札幌の弱点というのが研究される部分がありますね。大宮は、札幌と比較してその弱点が少なかったのかも知れません。

私は、自分の非をインフォで認めたくなくて、私のブログに書いてきたと思ったのです。
それで、インフォは建前、ブログは本音みたいな使い分けをされても、それはあなたの勝手な事情だと申し上げたのです。

でも、↑のコメントも自らの非を認めたわけではないようですから、やれやれさんの本音はどうであったのかは知りませんが、
↑のコメントに関して言えば勝手にスカウティングが原因だと決めつけておりますが、それは主因ではありません。
天皇杯特有の理由は、まず、この時期、J1のチームはシーズン終盤であったり、契約更新の時期で、天皇杯へのモチベが低いことがあげられます。
(だから、犬飼さんが由緒ある大会なのにベストメンバーじゃないと怒るわけですが・・・。)
また、トーナメントということでいうなら、ノックアウト方式の一発勝負ですから、精神的なプレッシャーがリーグよりあり、ただでさえ硬くなります。(よく、リーグ戦でトーナメントのつもりで戦うという選手の言葉を見ませんか?)
そこに、格上には勝って当たり前というプレッシャーと、格下には失うものはなにもないというチャレンジャー精神をもたらします。
これが双方の選手のメンタルに影響を与え、双方の動きの質を変えてしまいます。以上が天皇杯に番狂わせが多い理由だといわれています。

で、私が問題にしているのは、やれやれさんが、天皇杯とリーグを同列にして、サッカーは番狂わせが多いと述べているわけですが、
そこに対して、「私のような考えもあるかもしれない」けど、それでもやっぱりやれやれさんの意見は基本的に間違っていないということでよろしいのでしょうか?

天皇杯の持つ独特の空気を無視して、「サッカーとは、天皇杯で頻繁に起こるように、リーグ戦においても番狂わせは頻繁に起こるものだ。」ということでよいのでしょうか?

そもそもこんな長く説明することでもないわけですが、そういう単純なことを「素直に」認められない人が、
やれやれさんが最も拘るクラブ経営の話で、論破なんて本当に望んでいるとは思えないということを軽い皮肉も込めて指摘したつもりです。
ですから、別に、やれやれさんに謝罪を求めたくてインフォにコメントをつけたわけではありません。

posted by whiteowl| 2008-11-11 13:52

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-

whiteowlさんへ。やっとお話が少し理解出来ました。まずはっきりと言っておきますが、俺はその場所によって物言い方を変化させていますが、ブログは本音、掲示板は建前とは思っていません。
 まず天皇杯の方が、リーグ戦より番狂わせが起きやすいというのはその通りだと思いますが決して頻繁なことではありません。なお天皇杯で一番の番狂わせは、JFL時代のザスパ草津がその年のJ1チャンピオン横浜FMに勝利したことです。

 なお俺は、サッカー戦術の是非を問う方が経営を語るよりも遙かに困難だと考えています。その理由は、「例外が多くて是非を論じたり一定の法則性を確立することが困難」だからです。
 法則性の確立が困難だからこそ、俺はサッカー戦術についての是非を明言出来ないのです(これがwhiteowlさんの誤解を招いた原因だと思う)。以下が俺の考える法則性確立が困難な例外事例です。

○リーグ戦での番狂わせの実例
 リーグ戦でも天皇杯より確率は低いけれど番狂わせはある。例えば横浜FCは、昨年最終節で浦和に勝ちました。ただしこれはスカウティングという面からは説明が付かない。

○大分トリニータの躍進
 大分は、J1でブービーの強化費であるにもかかわらず、今年ナビスコ杯優勝だけではなくリーグ戦でも上位を占めている。「あんなに強化費が少ないのに何故強いのか?やはり監督が違うからか?」と強く思います。なお札幌は、昨年平均以下の強化費にも関わらずJ2優勝を果たしたが、1年で降格が決定したから問題外。
 俺の考えは、「チーム強化費は少なくとも長期的にはチーム成績と連動する」というものです。短期間であれば、怪我人が続出したとか、フロントが不味かったとか、監督が無能だったとか、運がなかったとか色々と理由づけが効きます(昨年の札幌は逆)。
 しかし大分の場合は、そうした言い訳がしにくい。俺がJ1クラブの社長だったら監督を怒鳴りつけていますよ。「うちの方が予算が多いのにこの成績!シャムスカを見習え!」とね。またもし俺が言われた側の監督だったならば、「ロブソンには責任を取って貰う」と選手に八つ当たりしているかも知れません。
 他のJ1クラブの監督等は、必死で大分の弱点を探ろうとしているでしょう。またそんな監督が他にいないかと探し歩いているでしょう。しかし2002年の札幌の監督は確か「残留請負人」という触れ込みだったが、最後は「No idea」と言って・・(以下略)。
 もし大分のような実例が、もう数例あったら俺の経営論は崩壊しています(今でも嫌だよ)。
 このように法則性が乏しいからこそ、whiteowlさんが言われたことに反論しにくいし、全面的に賛同もしにくいのです。
 なお三浦監督の退任賛成という意見については、J2降格は逃れられないにせよ、その方が選手も監督も楽だろうし、選手のモチベーションも上がるだろうという想いがありました。だって今年の夏頃から三浦監督の苦悩の表情を観るのは辛かったですよ。本人も「No idea」と言いたいのを必死で堪えていたと思いますよ。また三浦監督では、自分が築き上げてきた戦術が通用しなくてもそれを根本から見直すことは出来ませんでした。

 「サッカーのトトカルチョの不正は難しい」と言われます。それは、サッカーの得点が、偶発的な事故等によって発生することもあり、不正を働かせようとしても結果予測が困難だからです。監督変更によって選手達も多少は気分転換になり、モチベーションも上がって、少しは番狂わせの確率が上がると思っています。
 逆に言えばサッカー監督の解任が多いのは、そうした事情からだと思っています。

posted by やれやれ| 2008-11-11 22:00

やれやれさん

あれだけ詳しく書いたのに、理解できないようですので、徒労を感じます。
論理的に矛盾だらけで指摘する気も起こりませんけど・・・。

>リーグ戦でも天皇杯より確率は低いけれど番狂わせはある。

リーグ戦に番狂わせがあるないではなくて、札幌がこんなに勝てないのは、
番狂わせの多いサッカーで、おかしいということですよね?

しかも、

>まず天皇杯の方が、リーグ戦より番狂わせが起きやすいというのはその通りだと思いますが
>決して頻繁なことではありません。

天皇杯でも確率低い上に、リーグではもっと起こらないことを認めた上で、

まだ、札幌の

>最近の成績は年俸面を考慮しても酷すぎると思うね。
>そもそもサッカーは番狂わせの多い競技ですよ。天皇杯を見ても、
>下位のカテゴリーのチームが上のカテゴリーのチームに勝つことがままある。
>でもチームの成績が悪すぎる。

ということをご否定なさらない心境が私には理解不能です。

それで、その理解しない理由がサッカーは不確定要素が多いから・・・。
そんなこと言い始めたら、何も認められやしませんよ。

posted by whiteowl| 2008-11-12 14:37

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-

 俺の言いたいのは、同じプロのJ1チームなんだから大学生などとの対戦と違って本来は戦力差は少ない。
 サッカーの試合では、戦力が劣っているチームが勝つ場合もある(それを番狂わせと述べただけです)。
 ただし札幌の今期戦績は、戦力が劣っているチームでもそこそこの試合が可能なのに、最近の試合は勝てないと言いたかったのです。

 ところでwhiteowlさん。
あなたわざと粘着的に俺の文章に文句付けてませんか(苦笑)。ひょっとして「お前の文章を読んでいる人達はこんな気分なんだぞー」と言いたいのかなと思ったんですがね。

posted by やれやれ| 2008-11-13 07:41

やれやれさんへ

あなたの上のコメントは、論理的に何の問題もありませんよ。

ただ、天皇杯のくだりは、どこへいったんですか?
自分に都合の悪いことは、勝手に無かったことにするんですね。

それでいて、自分の間違いは結局認められず、
人のブログに嫌味なコメントしてきたかとおもえば、今度は、被害妄想ですか?

呆れかえってしまいますね。
もう少し理知的な方だと思っていたのに残念でなりません。

>わざと粘着的に俺の文章に文句

これは、私の何に対していっているのですか?
私はあなたがここに書いたコメントにレスしただけなんですが、
しかも、私のあなたへのコメントへのレスは、わざと粘着的に俺の文章に文句なんですね(笑)。

posted by whiteowl| 2008-11-13 14:24

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-

whiteowlさん。早速の返信どうも。

 天皇杯については、本来相当実力差があるチームの対戦時でさえ番狂わせが起こるのだから、それよりも実力差が近いチーム同士が戦うならば、弱いチームも「そこそこ」は勝てるのではないかという意味です。

 リーグ戦よりも一発勝負の方が番狂わせは起きやすいのは事実です。ただし天皇杯では対戦チームの実力差も大きいのです。逆にリーグ戦の場合は、そもそも実力差が小さいので弱いチームが勝ってしまうことがままあると思います(それを「番狂わせ」とは言えるのかは人それぞれだと思います)。
 
 なお「嫌味なコメント」についてはすでに陳謝しました(上でwhiteowlさんは「謝罪を求めたくてインフォにコメントをつけたわけでない」と書かれているのですが・・。どうしてまた持ち出すのか判りません)。
 粘着云々に関しては、被害妄想のつもりはなかったのですがね(笑)。

posted by やれやれ| 2008-11-13 19:45

やれやれちゃんへ

何か得意満面になってるけど、あんた、自分で墓穴掘ってることに早く気づけよ。

俺は、最初っから↓を問題にしてるの。

>「サッカーとは、天皇杯で頻繁に起こるように、リーグ戦においても番狂わせは頻繁に起こるものだ。」

それに対して、

>リーグ戦よりも一発勝負の方が番狂わせは起きやすいのは事実

あのね、俺はこのことについて間違いを認めろって最初から言ってるの。

てか、俺はやれやれちゃんがわかってくれたみたいだから、もういいよ。

posted by whiteowl| 2008-11-13 23:45

Re:ゾーンディフェンスを考える。 -その5-

 なるほど、whiteowlさん大変失礼しました。

 whiteowlさんのおっしゃる通りです。リーグ戦では、番狂わせは起こりにくいです。というか、「番狂わせ」が起きにくいんですね。

posted by やれやれ| 2008-11-14 02:57

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