2007年10月18日

安易に「悲劇」という言葉を使うな

 昨日は代表戦二試合をハシゴしました。
 
 フル代表は、主力が来日しなかったエジプト相手にスコアは快勝。得点後に自ら流れを手放してしまうのは一体なぜなんだろう?「親善試合だから」というのは言い訳。親善試合でできないことが真剣勝負でできるかよ。ともかく、攻めの緩急の付け方と試合運びが課題であること、それと今シーズンのMVPは鈴木啓太だということを再確認した一戦でした。
 
 かたやU-22。敗戦後の反町の狼狽ぶりはちょっと酷かったですが、それを受けてか巷ではまたしても安易な言葉遊びが始まったようです。ブラウン管を通してではあれ、「ドーハの悲劇」を目撃したひとりとして、憤りと諦観を禁じ得ません、マスコミには。
 
 「ドーハの悲劇」が持つ重みについてはひとまず措くとして、あと二試合を残しているこの状況でなぜ「悲劇」という言葉が出てくるのか、私には全く理解できません。
 確かにダメージが大きい敗戦ではありました。負け方という点でも、勝ち点計算という点でも。当面のライバルの勝ち点を削れなかったわけですから。しかし、あくまで削れなかっただけであって「自分たちが取るべき勝ち点を失った」わけではないのです。カタール相手のトータルスコアが1勝1敗になったに過ぎない。その証拠に勝ち点では並んでいるではないですか。
 ここで言う「取るべき勝ち点」とは、①ホームでの勝ち点3②下位から奪う勝ち点3を指します。日本の残り二戦はベトナム(A)・サウジアラビア(H)。ここでやるべきことをやれば勝ち点は13。これで通過できなければ、それはもう仕方がないでしょう。カタールを褒めるしかありません。
 って、ホントにカタールのことだけを考えていて良いのでしょうか?第4節のもう一つのカードはサウジアラビアがベトナムに勝ち、勝ち点を5まで伸ばしました。次節、カタールはこのサウジとアウェイで戦います。簡単に勝てるとは思えない。ここでカタールが負けて日本がベトナムに勝つと、日本10・サウジ8・カタール7。最終戦は日本-サウジなので、何とカタールの予選突破は消滅してしまいます。
 厳しいのはカタールとて同じなのです。彼らが順調に勝ち点6を積むという保証は無いのです。私は最終戦でサウジと一騎打ち、という状況になる可能性は結構ある、と思っています。
 
 まだ勝ち点で並んでいるというのに、圧倒的不利な状況に置かれているわけでもないのに、安易に「悲劇」という言葉を使う…。「赤信号」と平気で言う…。それが仕事なのです、彼らの。そうしないと新聞は売れない。だからマスコミを責めるのはほどほどにして、我々は状況を冷静に見極めて、できることをやればよいのではないでしょうか。
 
【注意】
 言うまでもなく本ブログは「コンサドーレ札幌オフィシャルブログ」内に位置しており、本エントリーの読者も札幌サポーターを想定しております。Read between the lines.

posted by tottomi |20:26 | コンサドーレ | コメント(0) | トラックバック(1)

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