2010年09月12日
三浦監督解任に見るJクラブ経営問題
本日、残念なことにヴィッセル神戸三浦監督の解任が発表されました。今シーズンの低迷は三浦監督だけの責任ではないと思いますが、結局責任をとらされるのは現場の監督ということになります。 やっぱりクラブ経営の問題になってしまいます。 このブログでいつも書いている、J1クラブの年間最低予算20億円の話になりますが、09シーズンのJ1下位7チームの営業費用を見ますと、 12位 京都 26.0億円 13位 大宮 35.4億円 14位 神戸 27.2億円 15位 山形 11.4億円 16位 柏 29.3億円 17位 大分 22.4億円 18位 千葉 30.3億円 大宮の35億円については天下のNTTがついてますので、最後の踏ん張りが利くというところです。30億円使って降格した千葉はおバカさんクラブの代表ということになります。 こう見ると確実にJ1定着が見込めるのは30億円以上に水準が切りあがった印象があります。札幌には夢のまた夢という感じです。ただ、山形残留については本当に驚きの出来事です。 大分の大赤字問題は新聞ネタになったので、みなさん御存じですが、神戸も09シーズンは▲5億円の大赤字でした。決算時点での債務超過▲8億円と危機的なクラブ財政で今シーズンをスタートさせていますが、サポブログを見ると、予算縮減で臨んだようです。今年J2降格となると三木谷氏が穴埋めしないかぎり、次の昇格は困難な事態となってしまいますので、とにかく残留のため三浦監督を解任したという状況と推測されます。神戸の根本問題は、神戸のサッカースタイルが確立されていないことです。近年はユース育成にも注力して、よくなってきていたはずだったのですが、厳しい経営状況ではJ1定着するには無理をしなくちゃいけなかったというところです。 札幌のことを考えると、J1昇格ができても定着するとなると絶対的に予算不足の状況ですから、冷静に考えると、毎年昇格争いをしていくというポジションで十分という気はします。 ただし、J2クラブの中では予算規模は大きく、とくに昨年はセレッソに次ぐ(ヴェルディは問題外)第2位の16億円を使っての6位はコストに見合わない順位でした。そして今年は、もっとひどい順位ですから、コストパフォマンスからすると実質最下位に近いと思っています。 札幌のサポーターは、いまだに経営を心配している人も多いですが、J1並みのキャッシュを確保しており(札幌市と北海道に借入を返済してないから)、資金繰りの心配をHFCはする必要がありません。人口200万人の都市でサッカーチーム一つ支えられないようでは、道外の人に馬鹿にされるだけです。 今年に限っていえば、金をかけたわりに選手の力不足が目立ちすぎるのが現状ですから、せめて昇格戦線にかすってくれないと困ります。
posted by suga-go |22:29 | J1リーグ | コメント(0) | トラックバック(0)