2008年10月04日

やっと見ました

先日、こちらの方にならって映画のレビューなんぞを載せたワタシですが、
本来はそれほど足しげく映画館に通う人間ではありません。大スクリーンの魅力を
重々承知しながらも、公開後に出るDVD鑑賞で事足れりとするタイプの人間です。

しかし

マイケル・ケイン&ジュード・ロウ競演の「スルース」

今年春に福岡でも公開されたこの作品を見逃したと後で知った時は後悔しました。
ローレンス・オリビエ&マイケル・ケイン競演の72年版「探偵スルース」が大好きなんで。

今日ようやくDVD購入&鑑賞。そして再びレビューをつづりたくなりました
<以下、今作品や他作品の核心にふれるのでタタミます

「初老の犯罪小説家が妻の不倫相手の無名俳優を邸宅に招く」
72年版も今作品も物語の冒頭は変わりません。

しかし

72年版で無名俳優を演じたケインが今作品で犯罪小説家に転じた

これだけで72年版のファンはおなかいっぱいです。
全く別のキャストだったら、こんなに食指は動かなかったでしょう。
72年版で犯罪小説家を演じたオリビエと同じく、ケインも
いまや「サー」なんだよなあ・・・と妙な感慨もありました
<ちなみにケインがかつて務めた役をロウが演じる映画は今作品だけ
ではないが、詳細は省く

物語の中で二転三転する2人の駆け引き・だまし合いも見応えがありました。

ただし

72年版にあった、犯罪劇でありながらの軽妙さやユーモアの色はあまり感じられず、
代わりに、同性愛の要素を盛り込んだサイコ・サスペンスの色が濃くなっています。
「殺しのドレス」もそうだが、ケインは「似合わない女装」が似合うw

これは脚本の違いもさることながら、

  • 72年版→英国風の屋敷と庭園&島田荘司の「斜め屋敷」でも言及された人形の山
  • 今作品→ガラスと大理石が彩る無機質な邸宅&最新のセキュリティ・システム

といった舞台装置の違いが大きく影響していると思われます。
よって、「72年版の再現」を今作品に過度に期待するのは禁物かと。

しかし

「同じ脚本だったら出演しなかった」というケインのコメントに
象徴されるように、監督も出演2人も「今作品=72年版リメーク」とは
考えていません。その意図は十分に表現できたと言えるでしょう。

72年版を知っている人にはむろん見てほしいし、知らない人には
できることならば両方を見比べてほしい。そう思わせる佳作でした。
そしていつかロウが犯罪小説家を演じるスルース第3弾を期待します。
頭髪の具合を考えるに、そう遠くない未来に演じられそうだがw

それにしても、サー・マイケル・ケイン。すごい俳優です。
アカデミー賞助演男優賞に2度も輝いた超一流の名優でありながら、
「ペテン師と詐欺師/だまされてリビエラ」のようなコメディや
「殺しのドレス」「殺意のシステム」のようなサスペンスもこなし、
「どこかB級っぽい」という雰囲気をまとい続けているその芸風が大好きです。
ケインがホームズを、「ガンジー」のベン・キングズレーがワトソンを
演じた「迷探偵シャーロック・ホームズ/最後の冒険」(88年)は
「こんな大物2人がなぜこんなおバカ映画に出たんだ?」と見た者を
悩ませる怪作でした<それでいてミステリー映画の骨格は保っていたから
ホント、恐れ入りましたよ

posted by はかたん1号 |19:42 | その他 | トラックバック(0)

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