深井自身の責任?
クラブ・スタッフの責任?
サポーターの責任?
散々迷ったのだけど、載せることにしました。
クラブの考えが正しいとは思えなかったので。
とはいえ、最終的には、クラブや選手自身の考えを尊重するしかないってのが結論です。
それで壊れようが、選手の責任ってことになる・・・のか?
8/20(水)、天皇杯3回戦 清水戦の後半18分すぎ。
左サイドへスプリントでプレスをかけにいった深井が
進行方向に対して左90度の方向転換をするため、
強く右足で踏み込んだときにそれは起きた。
右足に異変が生じ、もつれるように倒れる深井。
見た瞬間「ハムストリングやったな」と感じた。
(半月板(昨年の古田)だったら、太もも裏を気にすることはないはず)
(靭帯や腱は膝界隈にはいろいろあるので、靭帯損傷ではないことを祈る)
今回ばかりは、クラブもスタッフも本人も救いようのない
人の判断ミスによるケガの発症としか捉えられない。
深井のケガ略歴
2011年6月:U-17W杯でベスト8(ブラジルに2-3で敗れる)
2011年秋:「秋から膝の痛みがあった」
2012年3月:左膝を手術(皿の骨の一部が生まれつき一部離れていた。)
2012年8月:復帰
2013年3月:プロデビュー
2013年6月:右膝じん帯を損傷
2013年9月:全体練習復帰
2013年9月:右股関節痛
2013年11月:左膝前十字靱帯断裂(全治:8ヶ月)
2014年7月:全体練習復帰
2013年8月:(右膝?右ハムストリング?)
ネタ元
http://web.gekisaka.jp/news/detail/?104737-106801-fl
http://www.consadole-sapporo.jp/news/2013/11/015759.html
他は「さっかりん」から。
これだけ見れば、大体分かると思いますが、
深井はまだプロでシーズン通して活躍できるフィジカルを見につけていない。
走り続けられる心肺能力とか、若いから回復力が・・・とか言っているのではなく、
試合中のスプリントにどのくらいまで耐えられる筋力か、
その回復力は高いのか?というあたりのことを言っている。
つまり「筋肉への負荷に対する耐性と回復力」がプロ仕様になっていないにも関わらず、
筋肉が回復してない中2日で先発したことが、判断ミスだと私は考えている。
能力が高い選手ほど、体が動くから「出られる」と言ってしまいがちだが、
コンディショニングの知識に乏しいと、こういう結果になる。
それを外から止めるのも、必要な動きであると思うけれど。
今年、同じように、上里が靭帯断裂から復帰していたが、
そもそも彼の場合は数年間プロでトレーニングしてきた積み重ねがあるわけで、
「負荷に対する耐性と回復力」において、上里と深井の間には、
「Jリーガー」と「サッカーの上手い高校3年生」くらいの差があるのだから、
怪我から復帰した後のケアや動きの違いにも大きな差が出てくるのは当然なのだ。
怪我から復帰したときに誤解されるのが、
「全体練習への復帰=怪我以前の状態に戻る」と捉えられていること。
十字靭帯断裂の再建手術の場合、他の腱を拝借して再建手術しますし、
その後のリハビリたるや、本当にきついもので、
(何キロ持ち上がる的な)筋力の強度という点では元に戻ったとしても、
「負荷耐性と回復力」、短期間に元に戻るわけではない。
むしろ怪我前より下がった状態なのが一般的な考え方なようです。
(この辺は、種目別のコンディショニングの知識ごとに違ったりしますが)
コンディショニングについては、専門家によって意見も違いますし、
クラブが抱える選手の質、設備環境によっても大きく異なります。
ですので、その知識が正しいか、クラブに合っているかは
怪我人が多いか少ないかってのが、判断基準になってしまいますね。
数値化は金かかるので、これは仕方がないか。
じゃあ、冒頭に使った「サポーター」はどこに出てくるのか?
全体練習に復帰⇒何とかJ1昇格したいから試合早く出てね
⇒チーム連敗しちゃった⇒何とか立て直したい
のような流れの中で、サポーターから発せられる「些細な期待」が
積み重なっていくと、「早く復帰して試合で活躍せにゃならん」といった
思考に選手が走ってしまってんじゃないの?
と感じることが、あるからです。
「復帰したばかりの選手を中2日で出すわけないよね」
「そんなのありえない」くらいの空気が
クラブやサポーターやパートナーから充満する位が望ましいのですが、
まだそこまでではないようで。
怪我を押して(or隠してor痛み止め打って)でも、試合に出て活躍するのがプロ
みたいな空気感は、プロとして活躍を続けてる選手に向けられるならまだしも、
まだプロ通用するフィジカルを手に入れてない選手に向けられるのは、
正直どうなの?って思うのでした。
ちなみに、そういう方向に促しかねない記事を平気で垂れ流してくる
マスメディア(しんぶん、広告専用地上波てれびじょん)を一番信用してません。
足がかかったり、危険なスライディングから
怪我を回避するためにダイブすることがありますが、
それをブーイングで返すのってどうなんだろうって話もあるのですが、
興奮状態だったり、ピッチまで遠くてビジョンもない陸スタだったら
しょうがないか、という思考もあります。これは脱線がすぎました。
なお、文中で使っている「負荷耐性と回復力」って言葉ですが、
私なりの解釈と意訳で書いてるので、検索しても出てこないようです。
戦術的ピリオダイゼーション哲学(PTP)ってあたりから探すと
それっぽい話が出てくると思います。