カレンダー
プロフィール
MY FAVORITE: コンサドーレ札幌 Raul Gonzalez U2 Francois Truffaut 保坂和志 Gabriel Garcia Marquez
最新のエントリー
月別アーカイブ
リンク集
コメント
検索
2008年04月13日
小学生の頃から、数えてみればもう十数年も見続けている将棋のNHK杯戦。将棋に興味が無くても、日曜午前の教育TVと言えば分かる方も多いはずです。四月から新しいトーナメントが始まりましたので、今日は開幕2局目。尚、ここで棋譜を紹介する訳には行かないので、どんな将棋か見たい方はグーグル先生に聞いてみて下さい^^; 両者振り飛車党ですが、佐々木五段が相振り飛車を避ける格好で居飛車に。対して高崎四段は最近流行の角筋を止めない四間飛車。この「角筋を止めない」というのが将棋○百年の歴史で初の画期的なアイディアで、サッカーで言えばブラジル代表の4-4-2くらいのインパクトですかね(分かりづらい?)。 従来の振り飛車は△4四歩と角筋を止めるために受け身になりやすく、実際に最近は居飛車穴熊にがっちり囲われて不利になる事が多かったのです。振り飛車側としてはタイミングを見て△4五歩と突いて角筋を通すのが有力な反撃手段となっていたのですが、「じゃあそもそも△4四歩突かなきゃいいんじゃね?」というのがコロンブスの卵の構想なんですね。詳しい解説は避けますが、今後の発展が楽しみな戦法です。 本局は両者駆け引きの末、先手が角交換を避けて相穴熊に。通常の形よりも後手が得する序盤となりましたが、これは上記の「角筋止めない振り飛車」が成功した形。先手は無理矢理攻めをつなげるしかなくなってしまいましたが、69手目▲42馬に対しての△52金がひどい手でした。ここは感想戦で言っていた△62金か、あるいは私なら△54飛ですかね。プロ的には後手必勝に近い形だったのですが、この変な二枚換えを許してしまってはいっぺんに逆転。以下は佐々木五段がリードを守って押し切りました。高崎四段はちょっと冴えない将棋でした。さっぽろ東急将棋祭りで森内名人に勝った将棋は強かったんですがね。 あ、他のブログ等を見ると解説者は△28歩を疑問視していたようですが、そこは別に問題ないですね。△52金の所で時間があれば良かったのですが。。
ここからはせっかくなので「将棋の時間」について気が付いた事を書いてみる、というか相変わらず代わり映えのしない将棋界に苦言を呈してみる事にします。辛口注意。 ・まず10時からは講座の時間。4月からは将棋世界誌で好評だった?杉本&室田コンビのようです。まだ最初なのでやや進行がたどたどしいのは大目に見るとして、対象とするレベルをどこに置いているのかが不明ですね。対象が美濃囲いも知らない初心者なのかすでに振り飛車を指している中級者なのか、序・中・終盤のどこに力点をおいて解説をするのか、等々を決めておかないとまたグダグダで終わる可能性が高いですね。 このグダグダ展開で最悪、というかよく見るのが、自分の指した将棋を解説して時間を潰すタイプ。「こうやれば上手くいきますよ」って言われてもできないから講座を見ている訳で、自分の将棋の自慢を聞かされても何の勉強にもならんのですよ。こういった解説はジーコか長嶋さんにしか許されないのであって(将棋なら加藤一二三先生かw)、普通のプロ棋士はもう少し教え方を勉強すべきだと思います。(でも、将棋界にはレッスンプロ冷遇の歴史があるので…) ・10時20分からNHK杯戦が始まる訳ですが、まず謎なのが冒頭のトーナメント表紹介。年度の初めは新しい表なので一人ずつ読み上げるのもいいですが、毎週ずっと同じように紹介するのは時間の無駄。せめてブロックを8分割くらいにすれば長々と読み上げなくてもいいのに。。 ・盤面を映す時に右側にだけ影があるのが邪魔で見づらい。前からあんな光の当て方してましたっけ? ・生放送じゃないのだから感想戦は絶対編集して解説者が一局のポイントを振り返る時間を設けるべき!今日の放送のようにポイントの局面を検討する前に「それでは時間になりましたので…」って言われて放送終了になってもキレない将棋ファンが不思議です。そして、この状況が数十年も改善されないのは全く信じられません。 また、大差が付いた後の終局までの指し手は囲碁のように飛ばしても可。序盤が長引いた時なども、手の紹介だけに留めて局後の感想戦&ポイント解説の時間は確保すべきです。この辺の時間配分はディレクターの腕の見せ所でもあるはずなのですが、毎年変わらず無策のままという事はNHKもやる気ないんですかね? 尚、ちゃんと考えている棋士も一部いますよ、というのは彼らの名誉のために付け加えておきます。渡辺竜王や片上五段のように、ブログで自分の考えを発信するのは素晴らしい取り組みだと思います。
2008年03月04日
昨日は中継終了まで見ている予定だったのに、、気づいたら沈没していましたorz ので、遅まきながら結果を改めてVTRで確認。藤井-丸山戦はそのまま押し切って丸山勝ち。郷田-行方戦は行方優勢で進んでいましたが、最後に逆転したようで郷田勝ち。 午前1時を過ぎても残っていたのは佐藤-木村戦と千日手指し直しになった久保-三浦戦。 まず、佐藤-木村戦は途中で佐藤が駒得して優勢になりましたが、木村のもの凄い粘りで段々差が詰まる展開に。最後は佐藤玉に詰みがある所までいったようですが、秒読みの中詰み筋を逃して逆転ならず。ともあれ、あの劣勢から逆転まで持って行くのは凄いです。これで残留争いも佐藤残留・久保降級で決着。 千日手指し直し局の久保-三浦戦は久保の中飛車に対し三浦が左美濃に囲ったのがなかなかの構想。△54歩の仕掛けに対して▲45歩はどうだったんでしょうね?単に▲同歩として5筋の位を保っておく方が有力そうに思えました。 以下は良くなった三浦がリードを保って勝ちきったようです。 最終成績はこちら。森内-羽生の名人戦はかなり盛り上がりそう。必見の名勝負の予感がします。 降級は久保と行方。両者とも他棋戦で活躍しているだけにこの結果は不本意でしょうが、A級という所はさすがになかなか勝たせてもらえませんね。 後、衛星放送解説の橋本7段はどうなのか?あのダサイ服は個人のファッションセンスの問題なので許すとしても、適当でないコメントが多すぎです。同時に解説していた深浦王位が冷静に正確な解説をしてくれたので救われましたが、ちょっと将棋のセンスを疑ってしまいますね。サッカー中継でいうと、NHKと民放くらいの差はありましたぞ。
2008年03月03日
羽生-谷川 22:19、67手で羽生勝ち。 放送終了後の局面から▲41角と打ち込んで、そのまま攻め潰したようだ。 羽生8勝1敗※挑戦決定、谷川3勝6敗 三浦-久保 23:00、千日手指し直し 久保がリードしていたようだが、この局面では千日手やむなしか。結果的に狙われていた三浦の7筋の位はがっちり確保出来ていた。三浦が巧く凌ぎきった格好か。 指し直し局は持ち時間そのままで30分後。 佐藤-木村 木村の△72角が桂馬と交換になってしまい、佐藤大優勢。ということは、久保の降級もほぼ決まり。 藤井-丸山 藤井が香得だが、有効な攻めはない。逆に丸山からはと金攻めが見えており、後手優勢。プロの対局ではちょっと逆転できないだろう。 郷田-行方 行方が攻めを繋げれば勝ち、郷田が受けきれば郷田勝ちという展開。ぱっと見は受け切るのは大変そう。 意外に、差の付いた将棋が多い印象。 尚、来期のA級昇級者は深浦王位と鈴木8段で既に決定している。
2008年03月03日
何をいきなり、という感じですが、昨日の熊本戦を見ていて何となくやりたくなったもので。。このブログでやるべき事かどうかはわかりませんが、ご質問・ご意見などありましたらコメント欄でどうぞ。 参考:朝日新聞記事・特集ページ で、8回戦までの結果がこちら。 挑戦者争いは7-1の羽生がトップ、6-2の三浦が追いかけるという展開で、もし両者が今日の結果により2敗で並んだ場合は1番勝負のプレーオフが行われます。 残留争いは既に行方の降級が決まっており、残りの1枠を2-6の佐藤と久保で争う状況です。こちらの決定には順位が関係しており、順位が佐藤より低い久保は自分が勝ち佐藤が負けた時のみ残留ということになります。 最終局の当たりと18時時点(衛星第2の放送終了時)の展開は下記。(左が先手) 羽生-谷川 戦型は一手損角換わりかな?羽生が右玉から中住まいに変化したのが趣向。矢倉に囲った谷川に対し攻勢を見せているが、有力な順が色々あって迷う所。じっくり考えて攻めを組み立てれば羽生ペースか。 三浦-久保 久保のゴキゲン中飛車。三浦が7筋の位を取ったのに対し、久保が△66銀から△53角と打ったのが鋭い。せっかく取った7筋の位が無くなってしまっては後手優勢なので▲35歩と暴れていったが、局面ははっきり久保ペース。久保も順位戦では苦しい星だが、王将戦で挑戦する(結果は羽生に1-4)など好調ではある。降級がかかっているが非常に伸び伸びと指せている印象。 佐藤-木村 おそらく一手損角換わりから佐藤が早繰り銀。▲18角の自陣角は相当鋭い手だが、対する木村の△72角は彼にしか指せない手。ここから「康光流」の猛攻(日向君のドリブルに匹敵)が出るのか、どうか。一番ギャラリー受けする将棋ではある。 藤井-丸山 ここは挑戦にも降級にも絡まない一局。ただ、今期の成績が来期の順位につながるので、すなわち来期の星一つ分に相当する。戦型は先手四間飛車に対し、右銀急戦。藤井がずいぶん軽い指し方をしているのが気になる。普通はこんな適当っぽい指し方では駄目としたものだが、順位戦で指すという事は研究している形なのだろう。しかし、やはり後手が良いと思う。 郷田-行方 相矢倉。前例のある形なので、当然両者とも研究範囲のはず。行方は降級が決まっているが、こういう状況でも手を抜かないのが将棋界の厳しい所。そういった気の抜けた所を見せてしまうと、ライバルに「あいつはすぐ諦める。」という印象を与えてしまう。100%頭脳ゲームである将棋では、そういった心理面が非常に大きく作用するのです。 ということで、ざっと18時時点での局面の紹介でした。次の放送は22:45から始まりますが、棋譜を知りたいor衛星放送が見れない方は棋譜速報(有料)でどうぞ。あるいは某掲示板を見るとか。。。 持ち時間各6時間の順位戦ですから、朝10時開始でも18時時点で上記の様な進行です。終局は23時~25時頃になると思いますが、どうなるのでしょうかね。そろそろ森内-羽生の名人戦が見てみたい所ではあります。
2007年03月14日
↓3月9日スポーツ報知記事より http://news.livedoor.com/article/detail/3065813/ ↓「勝手に将棋トピックス」もご参照ください。 http://d.hatena.ne.jp/mozuyama/ 昨年は名人戦開催問題で世間の皆様にお見苦しい所を見せてしまった将棋界ですが、今年も静かな一年にはならないようです。。。 背景を説明しますと、将棋の女流棋士というのは日本将棋連盟(以下連盟)の所属ですが彼女らは連盟の正会員ではありませんでした(男性棋士のみが正会員)。いわば明治時代の参政権のない女性と同じ立場だった訳で、このような低い地位を向上させるために連盟からの独立を模索し続けてきました。 そして、ついに昨年12月に独立の準備委員会を設立し、連盟も表向きはこの独立に賛成する立場を取ってきたはずでした。ところが裏では色々妨害工作をしてきており、ついに今回の記事のような暴挙に出たわけです。 現在は金もスポンサーも全部連盟が握っている訳ですから、女流棋士一人一人に脅しをかけるというのは記事にもある通りまさに「踏み絵」でしかありません。「あなたは連盟に逆らって、それでも将棋で食べていけるつもりですか?」と言っているに等しい行為です。あまりにも酷すぎる! 一将棋ファンとして子供の頃は憧れていた大棋士を批判するのは大変心苦しいですが、今の連盟理事会は腐りきっています。
2007年02月18日
今回は将棋の観戦記=つまり新聞の将棋欄についての話です。将棋の対局者本人が書いた物は自戦記と呼びますが、ここでは観戦記という表現に統一しておきます。 最近は将棋のプロ棋士でもブログを書いている方が多くいらっしゃって、私も何人かの棋士のブログをよく見ています。題名にある片上大輔五段のブログもその一つなのですが、氏がブログ上で将棋界の問題について提言を行っているのを拝見して、私見を述べさせて頂こうと思い立った次第です。第一弾は観戦記問題にしましたが、今後も勝手にタイアップする形で諸問題について色々愚考してみようと思います。(コンサがオフシーズンなもので^^;) そもそもなぜこの話題が今盛んに論じられているかといえば、前のエントリーとも掛かる所がありますが、結局は今までの将棋界の枠組みが崩れようとしているからでしょう。 江戸時代のプロ棋士といえば大橋家と伊藤家という二大家元の事であり、彼らは将軍お抱えの宮仕えの身でした。まあ公務員なので生活は安定していますね。 そして、明治時代に世襲制ではない現在のようなプロ棋士という職業が出来てからは、彼らの収入は専ら新聞社に頼る事になりました。つまり、①指した将棋の棋譜を買ってもらい、②新聞紙上で解説する事で原稿料を得るというビジネスモデルが成り立っていた訳です。このシステムは現在もなお続いており、新聞社からの契約金が日本将棋連盟の一番の収入源となっています。一般の将棋ファンにとっても専門誌や新聞紙上でプロ棋士の棋譜を見るのが一番の勉強法であり、指し手と共にある観戦記はその将棋についてほぼ唯一の解説だったのです。戦後はプロ棋戦の増加=将棋欄を掲載する新聞の増加に伴って、観戦記を専門に書く「観戦記者」という職業まで登場しました(ほとんどは主催紙の将棋担当の記者ですが、フリーの記者もいます)。 ところが二十一世紀になり、長い間続いてきたこのシステムが変化の兆しを見せています。その原因としては、将棋人口の衰退に対する危機感という事もありますが、もっと本質的な物としてインターネットの登場があるかと思います。 上記の「既存システム」に対抗する事例としては、①インターネットの普及によって高レベルの棋譜を簡単に手に入れる事が可能になった、②その将棋についての詳細な解説も出始めてきている、という事があります。より具体的に言うと、①ネット対局で毎日プロ級の人たちの将棋を観戦できる、タイトル戦では既にリアルタイムでのネット中継が当たり前になっている、②対局者本人のサイトでその将棋についての解説を見る事が出来る、という事です。 例えば竜王戦の将棋を楽しむのに①ネット中継を見て、②渡辺竜王のブログで解説を見れば、わざわざ読売新聞の将棋欄を待つ必要は全く無くなってしまいます。つまり、「インターネットを見れば何でもわかるから、新聞を見なくてもいいや。」という新聞業界の悩みと全く同じ問題が将棋欄についても起こっているという事です。 これを解決するには色々試行錯誤が必要でしょうが、結局は「文章の質を上げる」という事につきるのではないでしょうか。ネットと違って新聞には物理的な制約があるので、情報を届けるスピードや解説のボリュームで対抗するのは勝ち目がありません。(仮にこの部分で対抗しようとするとネット中継の廃止等「情報囲い込み」の手法を使う事になりますが、これが時代遅れの手法であることは自明でしょう。) 新聞紙上に載る観戦記には、ネットのスピードに対抗しうる質を持ち、なおかつ専門誌を読まないライトなファンの興味を引くような文章が必要になります。しかし、新聞の観戦記を見る価値があるかと言えば、現状ではどちらの点でも少し厳しいと言わざるを得ません。 現在の観戦記でよくありがちなのは「○○では××とした方が良かった」や「この局面で△△という手は~~があるので成立しない。」という、ただ手順の解説をしているだけの文章です。個人的にはこのパターンが最も苦手で、「観戦」記というからにはもっと「リアル」を表現する文章でなければ意味がないと思うのですが。。。 文章が長くなりそうなので、私の提案はまた後日に分ける事にします。
2007年02月02日
ずいぶん前に書きかけていたものを置いておきます。ここを見て下さっている方で将棋ファンというのは少ないと思いますが、自分の備忘録として。常々、サッカーと将棋というのはかなり両極端な(対照的な)ゲームであると思っているのですが、折に触れてその話もしてみたいと思います。 2006年の将棋界は、今後数十年の未来を左右する3つの大事件がありました。それが下記の3件ですが、どれも「将棋界はどうあるべきか?」という根本に関わる、深くて難しい問題を抱えています。 1.名人戦問題~なぜ将棋でメシを食えるのか? 詳細は「勝手に将棋トピックス」さんに纏められているので、そちらをご参照下さい。今回の件で私が個人的に言いたいのは、今の日本将棋連盟理事会がビジネスというものを全く理解していない事ですかね。もしHFCがこんなお粗末な対応をしていたら、札幌サポの皆さんからはブーイングの嵐が吹き荒れるかとw そもそも朝日新聞社と毎日新聞社は長年名人戦の主催を巡って争ってきた歴史があり、将棋連盟はそのおかげで様々な恩恵にあずかってきました(例:毎日の王将戦設立、朝日の全日本プロトーナメント(現朝日オープン)設立)。その朝日と毎日を連合軍にさせてしまった事は、今後は1対2で戦う事を意味し、将来の契約金交渉で不利に作用する可能性大です。その後、連盟は名人戦VS竜王戦(読売新聞社主催)というもう一つの対立軸を利用して契約金大幅UPを目論んでいたようですが、結局は朝日から「普及協力金」と言う名の一時金をもらっただけに終わっています。これからの課題としては「普及協力金」をどのように生かして将棋衰退の流れを止められるかだと思いますが、まあお手並み拝見という事にしておきましょうか。 他にも色々言いたい事もあるのですが、将棋世界1月号での特集があまりにもひどかったので、一々批判する気もなくしてしまいました。 2.女流棋士独立~アマに対するプロはどうあるべきなのか? これも重たい問題ですね。女流棋士は男性棋士よりも実力は劣っていますが、将棋という男の趣味においては貴重な存在だと思います。我々がプロサッカー選手と一緒にフットサルをやるとして、フッキと川上直子だったら当然川上さんを希望しますよね?w ということで、今後はよりレッスンプロとしての意識を高めていって欲しいものです。 3.将棋倶楽部24買収~将棋が強ければプロなのか? これはインターネットの世界での大事件ですね。これも将棋をやらない人にはなじみがないと思うのですが、全国の初心者からプロまでが集まる「将棋倶楽部24」という有名サイトがあるんですよ。誰でも無料で(しかも自宅で!)将棋対戦&観戦ができるというのは画期的な事で、これによって地方の将棋レベルは格段に上昇したと思います。サッカーで言ってみれば、宮の沢でいつでもバルセロナと練習試合が出来るようなものです! ここで問題となるのが、自宅でプロorそれに準ずるクラスの将棋が見られる時代に将棋プロの存在理由ってなんでしょうか?並のプロ級の将棋なら「24」でも見れるので、今や将棋を指しているだけでお金を取れるのは上位30人程度の棋士だけではないでしょうか。インターネット道場という強力なライバルに対して採りうる対抗策というのは、プロ棋士としての含蓄に溢れる指導という道しか残っていないのではないかと思います。(要するに、もっとアマチュアへの普及をまじめにやれ、という事ですね。) 昨年、日本将棋連盟はこの「将棋倶楽部24」の買収を発表しました。このこと自体はライバルの「近代将棋」誌への対抗策と思いますが、前述のように「プロ棋士」と「インターネット道場」というのは対立する関係にあるので、連盟がこの貴重なサイトを有効に運営できるのかという点に関しては疑問視せざるを得ません。(余談ですが、近代将棋を潰しても将棋界にプラスの効果は全くないと思うのですが・・・) <プロタイトル戦結果> タイトル 保持者 スコア 挑戦者 結果 名人 森内 4-2 谷川 防衛 竜王 渡辺 4-3 佐藤康 防衛 棋聖 佐藤康 3-0 鈴木大 防衛 王位 羽生 4-2 佐藤康 防衛 王座 羽生 3-0 佐藤康 防衛 棋王 羽生 1-3 森内 奪取 王将 羽生 4-3 佐藤康 防衛 (朝日) 羽生 3-1 藤井 防衛 七大タイトル戦では、森内名人が棋王を奪った以外は全てタイトル保持者の防衛という結果。また、登場したのもほとんどが羽生世代であり、表面上はあまり動きがなかった一年でした。しかし、盤上では力戦振り飛車や一手損角換わりなどの新しい戦法が多く試され、数年前までの序盤に対する閉塞感を吹き飛ばす新鮮な将棋が多く指されました。 特に5つのタイトル戦に登場した佐藤棋聖は毎局のように斬新な構想を披露し、「魅せて勝つ」を実行する活躍でした。いずれも負けてしまいましたが、王将戦・竜王戦のフルセットの戦いは今年一番の名勝負に挙げられるかと思います。 <女流タイトル戦結果> 名人 清水 0-3 矢内 奪取 王将 千葉 3-2 中井 防衛 王位 清水 3-1 石橋 防衛 倉敷藤花 清水 1-2 斎田 奪取 長年、清水・中井・斎田の三強時代が続いていた女流棋界でしたが、今年は矢内・千葉・石橋の新三強がタイトル戦に登場し、旧三強に2-1の勝ち越し。高い壁でしたがついに捉えつつある印象です。独立問題で盤外での苦労も多くなるでしょうが、新しい風に上手く乗って一気に世代交代となるでしょうか?と書いておいたら、今年のレディースオープントーナメントで里見香奈女流1級が大ブレイクしました。矢内女流名人との決勝戦は現在1-1で、最終局は2/22に行われます。これまでの2局を見た印象では、実力はすでに五分に近いでしょう。この里見さんも地方在住ながら「24」で強くなった人の一人だそうです。
2006年11月30日
渡辺竜王勝ちで2-2のタイに。序盤から馬を作って指しやすくなり、その後難しくしたかと思われましたが、やはり「プロ的に見ると」差があったようです。開幕当初は挑戦者の佐藤棋聖が圧倒するかと思われましたが、段々竜王も手が伸びてきた印象です。残り3局でどうなるでしょうか。結果がどうあれ、今シリーズは竜王戦の名勝負の一つとして記憶されるでしょう。 NHK解説の木村七段はいつも通りのはっきり分かりやすい解説。聞き手の村田さんは初見でしたが、なかなか上手ですね。 これだけだとここに書くのはアレなので、会場に展示された故・原田泰夫九段の書を紹介しておきます。勝負の機微を知り尽くした、重みのある言葉と思います。 (第19期竜王戦中継ブログ↓より) http://ryuoh.weblogs.jp/blog/2006/11/post_b231.html 「彼を知り己を知れば百戦して危うからず 彼を知らずして己を知れば一勝一負す 彼を知らずして己を知らざれば戦う毎に必ず危うし」(孫子 謀攻篇) 棋道訓 「棋道は国技なり尊ぶべし 棋道は決戦なり敢闘すべし 棋道は禮(れい)によりて行う慎むべし 棋道は趣味なり貪る勿れ」 界道盟 「界道盟とは原田が愛してきた語録 将棋界、将棋道、将棋連盟のことなり」 「有尺進無寸退 心眼新 大局観 生涯青春 酒飲微酔」
2006年10月10日
週末の驚愕三連発、その3 「フィナンシャルジャパン」11月号に、名人戦問題に関する田中理事と二宮氏の対談が掲載されていました。この時期に、しかもかのキムタケ先生率いるFJ誌でこの対談が出るというのは、某連盟会長の幅広い人脈の賜でしょうか?対談は、田中理事が「オレの話を聞け~」とばかりに理事会の見解(≠プロ棋士の見解であると思いたい・・・)をまくしたて、二宮氏が相づちを打つ形式になっています。 肝心の内容についてですが、ちょっと突っ込み所が多すぎて書き切れません。(これをわざわざ買うほど裕福ではないので、立ち読みで済ませました。)印象に残っている所を数点ピックアップすると、下記のような感じです。 ・「名人戦はお金のために主催を移す訳ではない。」→と言っておきながら、後で収入が足りないから経営が云々と言っているのは何? ・「名人戦、竜王戦、王将戦は三大棋戦」→これは15年将棋をやっていて初耳でした。てっきり契約金額から見て、竜王戦&名人戦が二大タイトルだとおもっていたのですが。 ・「外部の諮問委員会が毎日の名人戦+王将戦の開催能力を不安視」→諮問委員会って何ですか?某会長もしきりに言及していますが、どういうメンバーでどういう議論をしたんでしょうかね? 全体的に「私らは経営に関しては素人の将棋指しです」と言い訳している通りの内容で、非常に痛々しく感じました。王位戦を脱退した某新聞社をわざわざ糾弾していたり、この「仁義なき理事会」はどこまで行くんだろう?と危惧しております。
2006年09月01日
2-2で迎えた第5局。先手佐藤で、後手の一手損角換わりとなりました。佐藤は15歩25歩を伸ばしてから、長考の上78飛!!!これぞ新手という手を出しました。この手には普通に右玉にするのに比べて、駒組みがスムーズになる利点があります。また、1、2筋の位を取ったのは、後手が銀冠にするのを防いだ構想と考えられます。当然これは事前に研究していたであろう順ですが、これぞ「佐藤康光」という構想でした。金が取れる棋士というのは、まさに彼の事でしょう。 しかし、結果的には羽生が穴熊にした対応が上手く、先手が手詰まり模様になってしまいました。具体的には79飛の所で77銀から55の位を取りに行かないとダメな感じがします。本譜は65歩で先手の指す手がなくなってしまい、55歩から無理矢理動いたものの、上手く3筋から反撃した羽生が快勝することになりました。結果は出ませんでしたが、この大舞台で新構想を出して勝とうとする佐藤の姿勢には、全てのプロが見習うべき点があると思います。その意味で、本局も羽生vs佐藤戦の新たな名勝負の1局と言えるのではないでしょうか。 それにしても、ネット中継をしてもらえるおかげでリアルタイムで一緒に考えられるのはとても大きな勉強になります。インターネット万歳!! 第6局は9月12日(火)、13日(水)の両日とのことです。
カレンダー
プロフィール
MY FAVORITE: コンサドーレ札幌 Raul Gonzalez U2 Francois Truffaut 保坂和志 Gabriel Garcia Marquez
最新のエントリー
月別アーカイブ
リンク集
コメント
検索