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2006年09月14日

「そのひとつは希望」

朝の新聞で、出番がある事を知った。
駐車場で車を置いたスペースが、219だった。
マッチデイプログラムの表紙にもその姿があった。

「こりゃあ今日は、ひょっとして関くんデイかもな。」

そんな事をちょっと思ったりもしたけれど。


まさか、お立ち台に上る程、活躍してくれるとは思わなかったよ。


ありがとう関くん。お疲れさま関くん。今日は本当によく頑張ってたよ。
関くんをお立ち台に乗せてくれたスタッフも、渋くていいなぁ。
試合が終わって前に駆け寄って、立った場所はちょうど関くんのダンマクが貼ってある所だった。
何だかそんな事さえも、嬉しくて堪らない。


ゴール裏のダンマクも見事!
更には、あの「攻めろ」コール!凄すぎる!

あれ程、直接的に言葉が伝わるコールは初めてだと思った。
想いがはっきりと伝わる。間違えようも無い。
最初は笑いも起きたけれど、後半になるに連れてどんどん勢いが増して行った。

気合いが乗移った様に走る選手達を見て。
ああ、こういう事なんだな・と思った。
勝点3よりも。ゴールシーンよりも。
欲しかったのは、きっと、こういうもの。

繋がり合う想いも無く勝利だけが転がり込んで来ても。
それは何処か虚しいから。
それは心には残らないから。

そういう勝利も見て来たし。
そういう勝利は記憶の中でも朧だし。



本当は、試合前は怖くて堪らなかった。
あんなに緊張したのは、久し振りだった。
勝って欲しい という願いと。
勝てるだろうか という不安と。
2つの想いが入り乱れて。
寒さだけじゃなく、震えが止まらなかった。


黄金色から茜色に変わって行く空。
ライトに照らし出される翠のピッチ。


厚別は想いを裏切らない事を知ってはいても。


本当に待ち遠しかったホイッスルを聴いた。
冷えた手すりが直ぐに熱を孕む。
言葉をかけるよりも、ただ拍手を送った。

手に入れたのは、勝点3と確かな希望。

すぐに来るアウェイの試合に、この想いを繋いで欲しい。
崖っぷちのギリギリで、それでもここから底力を見せよう。
走り抜けば必ず勝機は訪れるから。











駅を出ると、空には半分の月が浮かんでいた。
何処かで見たな・と思えば、開幕戦と同じような位置。
あの日と同じ様に、笑みの形を造って浮かんでいる。

今日が私にとっては、厚別最終戦。
残りの2試合は、恐らく行けないから。
その今日に、最初の日と同じ様な月を見る。

開幕戦の日には青空に上弦の月。
最終戦の今日は夜空に下弦の月。

どちらも同じ様に笑って見守っていてくれて。


なんだかそんな事さえも、嬉しかった。


posted by 半月 |01:28 | 試合に行った日 | コメント(0) |