2014年08月30日
大いなる賭け
今回の決断からいくつかの感想を書きたい。 一サポーターではなく一評論家みたいな書きっぷりになったらごめんね。 監督交代に関する野々村社長からのメッセージ ●財前監督の評価 「ここまでゼロからチームを作ってくれて、すごくよくやってくれた」 「クラブ史上最も少ない強化費でスタートしましたが、少しでもボールを相手より長く持てるようポゼッションができるように、パスがしっかり繋げるようにということを目標に、財前監督にチームを託しました。その成果としては素晴らしい」 まずは解任、解雇、首切りではないことを確認しておきたい。 コンサドーレのサッカースタイルを確立している途中で交代したというのがポイントだ。さぁここからどう分岐していくのか。 一つは、ポゼッションに加えてショートカウンターも出来るようにする。つまり札幌スタイルの進化、もしくは変形という考え方。 二つには、得点力の向上へ向けての改革である。 得点力アップの方法は大きく分けて2つある。選手が変わるか、監督が変わるかである。後者を選んだということだ。 「データでお話しすると、昨年コンサドーレ札幌のパスの数はJ2全22クラブのなかで16番目でし た。それが現在は3番目、パスをしっかり繋いでいくサッカーをみせることができている。ボールをどれくらい支配できていたか、ポセッションのデータはというと、昨年の16番目から現在8番目まで上がっている。このようなデータからも、クラブが目指す方向には着実に進んでいる」 ノノ社長は数字を持ち出し理論的に現状を分析した。おそらく選手の年俸もそのような数字で評価していると思うので、サポ的にもありがたい。ポゼッションに有効な奈良などは評価が上がるだろう。 課題もスッキリとまとめてくれた。 「ただ、なかなか勝ちきれないのはどういうことか、点がとれないのはどういうことかというと、敵陣の中、ペナルティエリアにどれだけ入って行けているかというデータは、昨年11番目で、今年も同じく11番目です。ゴールデンウイークあたりから、ボールを回せるようになったけど、もっとペナルティエリアに入っていくにはどうしたらいいかを現場と強化スタッフで話し合ってきましたが、なかなか結果も、見ている内容も改善できなかった。」 PA内で勝負できていないのである。 いくらいい選手を集めてみたところで、PA内を脅かせないサッカーではいつまでたっても勝てない。 「チームは昨年に比べて、確かに上手くいってはきているので、ここから次のステージに行くことを考えたときに、新しい監督にその先を託すという決断となりました」 これを読む限り、財前サッカーのベースの上にバルバリッチ流の「何か」を加えるという目論見だと思う。 「ではなぜバルバリッチ監督かというと、ボールにどう向かっていくか、ペナルティエリアにどう入っていくかという課題に対して、今のコンサドーレにはアグレッシブさ、激しさが必要です。サッカーはそもそも点を取りにいかなければいけないスポーツなので、その激しさという部分をどう伝えるか、どういう刺激でボールに向かっていくように選手を誘導するかが大事です」 キーワードは「激しさ」だ。とても同意できるしサポーターサイドとしても支持したい。同時に怪我・退場等のリスクは増えていくかもしれない。 しかし、今の選手達はそのような激しさを前面に出せる「ファイター・タイプ」なのだろうかという疑問も若干。 やはりそういうサッカーを目指すなら、そういうタイプの選手の補強(来年は)が必要なのではとも思う。 明日は名塚コーチが監督代行を務める。 現役時代は頭脳派のセンターバック。あの浦和に4戦3勝1分したときのキャップだ。 岡田監督の下で「堅守速攻」は得意だった。 監督交代で勝ち点3は必須。POの可能性を残してバトンを渡したい。 さて、明日はどう戦うか。堅守速攻で1-0狙いと読むが果たして…。 名塚コンサドーレの必勝と幸運を祈りたい。
posted by odo5312 |20:39 | データファイル2014 | コメント(0) | トラックバック(0)