コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2011年12月01日

冬のテンション

 「目の前のチャンス 絶対逃さない」

 コンサ公式サイトのトップページ。ウッチーについたタイトルだ。
踊一は、ピンときた。
今、自分を鼓舞するのに最適な曲は広瀬香美の「幸せをつかみたい」だと。
 ここ数日、高揚した気分を保つため、そして12.3最終決戦に精神的に「強気」で行くために自分に合った曲を探していた。
結局は自分が若かった頃、つまり今のコンサの選手達の年齢だった時に聴いていた曲にたどり着く。10代~20代に聴いたCDを引っ張り出して聴き比べていた。
そんな時、録画していた「スペースシャワーTV」の広瀬香美特集で、今の心境、コンサにぴったりな曲を見つけたというわけだ。

 「決定的チャンス!幸せをつかみたい」

 この響き。ウッチーやユースケにピッタリはまるではないか!
実はここ数日、踊一の胃は痛んでいた。仕事のストレスから来る胃痛とは違う。痛みながらも全身の血の巡りが速くなっているような高揚感を伴うもの。緊張感なのか。胃散を飲みながら踊一は考えている。

 「もう闘いは始まっているんだ。FC東京との闘いのゴングは既に鳴り響いている」

 札幌ドーム最終戦の前売り券販売枚数は、既に2万5千突破とも3万間近とも言われている。驚異的販売ペースは、サポ・ファン以外の一般市民も巻き込んだ一過性のコンサフィーバーと言ってよい。
 歌詞の中に「石の上にも三年と 昔から言われている」とあり、これもまさに今のコンサにはまっていた。石さんの指揮下で3年目だ。結果が求められる。なんとしてもJ1昇格という結果が欲しい。
 歌は「運命の出会いから 丸3年」「きっとある賞味期限」「今がお買い得」と続く。監督の賞味期限は3年だと、踊一は考えている。ヤンツーも3年目で天皇杯ベスト4という結果を出した。石さんも同一チームでは3年が限界だろう。だったらJ1に上がって集大成を見せて欲しいと思った。

 出来るだけ平静を保とうとしても、ネクタイは赤黒い柄のラルフローレンを選んでしまう。2007年優勝時の勝負ネクタイだ。小腹がすくとスポンサーの日糧の豆大福や、丸大のカレーやソーセージを食べる。
ラジオを聴けば、持株会の理事長が「日ハム対巨人並みに入りますよ」なんて言っている。「チケット完売を目指すなら一番のドル箱カード・日ハム対阪神だろっ」と心でツッコミを入れながら。だいたい日ハムという呼び方が気に入らない。ファイターズと呼んで欲しいもんだ。まぁ、どうでもいい。この際ファイターズファンもドームに来てくれたらいいなと思う。通い慣れてるだろうし。
 そういえば、STVの女子アナがレバンガ-日立戦を初観戦してきた様子を興奮しながら話していた。踊一が行った恵庭の日曜日のゲーム、終了間際の逆転勝ちだった。踊一は第4クォーターを第4ピリオドと言ってしまう程、バスケは素人だったが、かなり楽しめた。北広島など近郊の小中高生が大勢見に来ていた。バスケ部員がかなり多く来ておりプロバスケの迫力を満喫していたようだった。

 コンサに置き換えてみる。初ドーム、初コンサ、初サッカーいろんなお初の方々にインパクトを与えられる。サッカーキッズも多く詰めかけるだろう。普段は代表しか見ないサッカーファンも来るだろう。こんな機会は滅多にない。最終決戦を機にどっぷり地元チームを応援する楽しさ、熱さ、苦しみを知って欲しい。リピーターになってもらいたい。リピーターになってもらえるだけの試合を見せられるはずだ。
 だってこの俺が胃痛になるんだぜ…踊一は思った。しかしコンササポはこの胃痛を楽しむ術を知っている。いわば「コンササポ=ドM説」というやつだ。踊一もご多聞にもれず自他共に認める「M」だ。

 「これだけ昇格降格を繰り返してりゃ、そりゃMにもなるわ…」

残念会、通称「ちくしょう会」で出る決まり文句だった。

 冬型の気圧配置、路面凍結、雪化粧、雪景色…。全てが12.3札幌ドームへの粋な演出に思えた。AWAYのFC東京御一行を札幌らしい気候で出迎える。天気予報の雪だるまマークは、AWAYの洗礼だ。この街では青赤軍団の好きにはさせない。
 雪囲いしたライラックを踊一はとても大事にしている。ライラックまつりでいただいた大事な苗木だ。あの時配ってくれた「ミスさっぽろ」もその制度が廃止されると報道された。時は流れている。
ライラックの小枝は、雪の重さに耐え、春が来るころにコンサはJ1の舞台で戦っているはずだ。踊一は「好きですサッポロ」の歌詞に出てくるからライラックを植えたのだった。コンサに重ね合わせて…。

 最終節、第38節、札幌ドーム。優勝チームFC東京戦。
「日程くん」の粋な演出、乗っからない手はない。こんなドラマティックな12.3を妄想し待ち望んでいたのだ。街にはクリスマスソングが流れ、大通公園ではホワイトイルミネーションがまばゆい光を放っている。
ドームで「ススキノへいこう」と歌った赤黒サポ達は、その華やかな街へ集団で繰り出すのだ。勝利の美酒に酔うために。

 ラジオは言った。「今年やり残したことはなんですか」「今年中にやっておきたいことはなんですか」と。
決まってるじゃないか。あと1勝、あと勝ち点3、そして幾つかのGOALが残ってる。これを見ないでクリスマスも正月もあるもんか。
踊一はダウンコートの梟のエンブレムにそっと手を当てた。少しだけ胃痛が治まった気がした。


http://www.youtube.com/watch?v=sn18Y8RbyWw
(【カラオケ】幸せをつかみたい)
http://www.youtube.com/watch?v=ornD1m6en5Y
(広瀬香美 / 幸せをつかみたい)



posted by Yohichi Sakawotano |16:20 | 坂大楽 踊一 | コメント(0) | トラックバック(0)