2011年10月28日
3位防衛戦。熊本城をどう攻める?
2011年のキーワードは、ずばり選手と選手の「絆」なんです。 パスというのはボールの流通なんですね。GOALもボールの流通、究極の流通なんです。メーカー(選手)は、チャンスメイクして、最終的に消費者(サポーター)が満足できるサッカーを目指す。したがってサッカーの分析は流通ジャーナリストでもできるんです。 徳島戦の先制シーン。ジオゴがユースケに出したパス、あれがまさに「絆パス」なんですねー。俺が楔(くさび)になるから、お前は「おらおら」を繰り出せという合図なんですね。菊花賞で池添騎手が手綱をしごいてゴーサインを出したら、オルフェーヴルが一気に加速しましたよね。アレと同じなんですぅ。京都、鳥取に連敗の後、気分転換に京都競馬場に足を運び三冠達成を目撃したI君、あなたは勝ち組ですよー。胸張って下さいね。 徳島戦の追加点のシーン。中盤を省略したロング・ロング・タテポン。古典的手法にも見えますが、これは今流行りの「節電パス」なんですねー。ウッチー(内村選手)にとっても有効なんです。なぜなら彼はGOALを向いた時にチカラを発揮するタイプのゴールハンターなんです。相手ディフェンスの後ろに広大なスペースがありました。天才宮澤は前線を監視していて、スペースがあるのを見逃さなかったんですね。 その動きを虎視耽々と狙っていたのがウッチーだったんです。右サイドからえぐって角度の無い位置から迷わずズドーン!!シュートを打ちこむタイミングが頭の中でイメージできていたんですね。ユースケが左から行くなら、俺は右から行くぞー、ヨシイクゾー!オラ、J1さ、いぐだー♪なんてね。 サガンさんも、ヴォルティスさんも、「初昇格」がかかっています。これ、案外硬くなってしまうんですねー。 コンサさんは、のびのびできますよ。J2残留なら「昇格に値しないサッカー」だって割り切ればいいんですから。スナさまの言葉は重たいですよ。なりふり構わずJ1に昇格したいならば、「絆」、例えば選手と選手の絆だとか、選手とサポーターの絆だとかを第一義に考えて割り切ってみると。あれこれやってみたけど、やっぱり選手同士の絆、おうちカフェ、おうち家電のゴパン&エスプレッソマシーンじゃないですけど、堅守&カウンターサッカーがコンサには合ってますよねぇ。疑いの余地が無くなりました、AWAYの徳島戦で。 選手が持っている得意技を出し合い特長を引き出し合った結果、こういうサッカーになりましたと。その上で勝ち点をなんとか稼げましたと言えば、サポーターは納得するんですから。河合主将を中心とした選手ミーティングでお互い言いたい事を言いあった。直後の試合、大事な徳島戦でユースケとウッチーが揃って得点した。ようやく「見せるサッカー」を思い出してくれたのではないでしょうか。サッカーは観客にGOALを見せてナンボですからね。選手達の自己満足、監督の自己満足だけでは客足が遠のいてしまう。ここのところは忘れないでいただきたい。 カウンターが得意なら、カウンターを徹底して磨けばいいんです。ビルドアップしながらポゼンションして流れから取りたければ、残り6試合でしっかり、中盤、ボランチがしっかりそのコンセプトでやればいいんです。ただし、中盤での度重なるパスミスは御法度です。カウンターの餌食になりますから。コンサが考えてる事は相手も考えてると思った方がいい。徳島から見れば「隙」「ミス」が失点の原因らしいです。 http://www.jsgoal.jp/news/jsgoal/00127660.html でもコンサから見れば「隙」「ミス」を利用した立派なカウンターって言っていいと思うんです。フットボールは相手のミスを突くものなんです。石さんは「ミスをしてはいけない」と選手を委縮させすぎだったのです。もう残り6試合しかありません。これからは「相手のミスをとことん利用する」。これが賢い消費行動(90分という時間と運動の消費)と言えましょう。 難しく考えることはありませんよ。シュートを打つ、打てる、打たせるサッカーが面白い。サッカーというよりフットボールだっていう考えですね。「フット=足技」は何のためか…ずばりボールをゴールマウスに突き刺して観客を魅了する。シンプルなんですが海外ではコレが一番評価されます。ボール回しが評価されるのではありません。ゴールに突き刺して初めてフットボールと呼べるのであり、完成された戦術だと評価されるのです。洋の東西を問わずそれがフットボールです。ボールの流通、終着点はゴールマウスであるべきだと僕は思います。 そこのツボだけ押さえておけば観客は喜ぶのです。「どうやって前線の選手にシュートを打たせてあげられるか」…という根本から考えて逆算して守備、ボールの奪い方、奪う位置取り…等から戦術を組み立てていけば、あんなに苦しむことはなかったのではないでしょうか。相手なりに戦術を変えてもいい。出来ない事をいつまでも引っ張るからファンに飽きられるんです。新しい事にどんどんチャレンジしてみればいい。スペイン風がダメならドイツ風はどうだろう、イタリア風も悪くないんじゃないかって。監督がバルサのファンだからってスペインにこだわらなくたっていいんですよ。イングランド、プレミア風だっていいじゃないですか。コンサのチャントなんてアルゼンチン風ですよ。そこにアメリカンハードロックやJ-POPを持ってきたってかまわないんです。自由にやればいいんです。 そろそろまとめましょう。得点までのプロセス、絆を深めること。得点したらリードを守ること。仲間を信じて守り切ること。勝ち点をみんなで稼ぐこと。出来ない事にはいつまでもこだわらず柔らか頭で戦術を構築していくこと。ボールを蹴るのは選手であり監督ではないのです。どんな手段であれ、どんなサッカーであれ、相手より1点多ければそれでよしというおおらかさが欲しい。 選手の能力、レベルに合わせていくサッカー。適材適所のサッカーが実は一番、顧客満足度が高い「お得なサッカー」だと言えましょう。次の相手は熊本。高木監督のサッカーは手堅く、どこのチームもなかなか得点させてもらえません。熊本城の武者返しってやつです。こういう相手にはいったいどういう選手の配置、戦術で臨んだらいいんでしょう。30日の攻め方に注目してみてください。 順位 チーム名 勝点 試合 勝 分 敗 得 失 差 1 F C 東 京 64 32 19 7 6 55 17 38 2 サガン鳥栖 60 32 17 9 6 53 23 30 3 コンサ札幌 56 32 17 5 10 38 27 11 4 徳島ヴォル 55 32 16 7 9 45 31 14
posted by odo |01:50 | データファイル2011 | コメント(2) | トラックバック(0)