コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2007年11月20日

シュート20本の内訳

はじめに断っておくが、
「シュート数が多い」=「面白いサッカー」とは、俺は思っていない。
攻めたり守ったり、攻守の切り替え、攻防がサッカーなのであって、
攻め一辺倒なんてサッカーは、J2では面白いサッカーとは必ずしも言い切れない。
なぜなら、「面白いサッカー=勝つサッカー」だと開幕前に決め付けているから。
その考えでいけば、2-2のドローは満足いくサッカーとは言えない。
言えないんだけど、面白かった。なぜでしょう、ってのが今夜のテーマなんす。

北ニッカンからデータを拾ってみませう。20本の内訳。
シュートって言っても公式記録でのことだし、「え?あれシュートちゃうやん」ってこともあれば、「あのスゲーのがカウントされてへん」てな事もある数字の世界なんだがね。

◎シュート1本
 曽田、スナ

◎シュート2本
 芳賀、元気、謙伍、イケ

◎シュート3本
 ヤス岡本っちゃん、西大伍

◎シュート4本
 ダヴィゴルダヴィ

計 20本  赤字は途中出場選手

うち、ヤス1発ゴルに命中、PKケンゴール1発炸裂


つまりですね、面白かった最大の理由は、
今までの三浦コンサドーレの4-4-2システムでの攻撃パターンを貫いたからなんですね~。
決してフロックじゃない、今までの積み重ねの中から生まれた20発だったのです。
去年のアクション&ムービングとは全く関係ない07バージョンの攻撃形態での20本だったわけです、フッキが居たとか居ないの問題ではなくて。ビデオを見れば一目瞭然なわけなんですが。タテポンをバカにする方もいるけど、西嶋の「縦のポン」は芸術的だよ。目立った評価を受けないのはそれをFWが決めないからであって、一瞬の隙を突き、流れを突然こっちに持ってくるという意味では、タテポンも強力な攻撃パターンの一つだと自信を持って言える。なぜなら、左右でキープできる4-4-2システムだから。去年の3-5-2では出来得ない高度な攻撃パターンを身につけているのに気付いているサポも多いと思う。あのドームのどよめきは去年までなかったもの。

征也が居なければ大伍が、西谷が居なければヤスが輝いて見える、誰が入ってもやる事は同じ。しかもちゃんと役割をこなせる。1年目だろうが2年目だろうが、スタメンだろうがリザーブだろうが、戦術さえしっかり体得していればこなせるオートマチックなサッカー。
これが「高度な攻撃パターン」だと言い切れる何よりの証だ。
三浦4-4-2が、ヤンツーアクション3-5-2よりも優れているのは、「適材適所」で今のコンサの戦力にハマっているからだ。選手個々人の能力を最大限に引っ張り出し、組織としての最高値をたたき出すサッカー。
言うまでもなく監督の評価は「勝ち点」で判断されるわけだから。さらに目標勝ち点「90」が限りなく実際の昇格可能数字に近いし、現在88であと一勝すれば「91」なわけで、ヴェルディが連勝すれば優勝は逃すものの「J1復帰」は手に出来る。
さんざん「90」目標は精度が高いヒューヒューと書かせておいて、水戸戦ドローで「89」で寸止め、「スンドーメ札幌」っていうオチは勘弁シテクレイ!シジクレイ!!
・・・ま、京都が全勝でも「88」なので、寸止めでも昇格可能なんだけどさ。やっぱ勝って有終の美・サイレントですよ(百恵?)
って優香・・・、京都戦ドローで昇格寸前の今の状況こそ「スンドーメ札幌」。「コンサドーレスッポロ」「寸止めスッポロ」だがな(微毒)

ドームに客を呼べる昇格争いをして、選手のサッカー人生になかなか経験できない「経験値」まで付加する三浦。ベンチに座らずボディーランゲージで喜怒哀楽を表現する姿は「闘将」、しかし冷静に現実を直視し、チーム全体が一年を通して出来ることだけをひたすらやりぬく頑固な一面も持つ「知将」。そして「良い監督は長く続けているので、自分も長く監督を続けたい」とも語る。コンサドーレの2年目はJ1で残留を。3年目はJ1中位を、4年目は・・・・。「名将」の予感すら漂わせると思うのは早計だろうか(笑)。三浦ファンだから、これくらい書いてもいいか別に。

目の肥えたファンは去年より今年のサッカーの方が面白いと思うよ、たぶん。面白いとか面白くないという基準は「コンサの戦力に監督の選ぶ戦術があっているか否か」という観点で判断した方がいい。間違ってもレッズやフロンターレやガンバと比べちゃいけない、と思ってる。増してや来年はそれらと当たろうとしてるんだから。
町田アナが「実況しやすい」と言っていたのは最上の褒め言葉だからね。町田アナも今年のサッカーが面白いと思っている一人だから。
ちなみに俺は「レッズのサッカーが面白い」とか「憧れる」とか「羨ましい」と思ったことがない。チームにはそれぞれ生い立ち、背景、歴史があるだろう。皆が皆レッズを目指してどうすんだっつーの。去年のヤンツー信者がジュビロ流の繋ぐサッカーに憧れていたが、所詮「駒が違う」のだから。夢を見るのは勝手だけど、夢(好みのサッカースタイル)に合わせて選手を入れ替えられる訳じゃないだろっていう・・・・。選手本位の目線でチームのあり方を考えるのもサポートだと思うわけだ。(J1へ上がったら、選手補強で三上色だけじゃなくて三浦色が出ればいいな、とは思ってる)カネで補強して強くなるチームよりも、選手を自前で育てるチームの方が長い目で見ればはるかにJリーグ全体に貢献しているし、魅力的なチームだと胸を張れるんじゃないのかな?
西谷はレッズにもベガルタにも居たよ。でもコンサドーレの西谷が最高でしょ?西谷だってきっとそう思っているよ。コンサドーレというオンリーワンをいかにJ1に定着させるか。5段階計画をブレさせたらアカンのです。

かなり脱線したが話を戻す。シュートを3本打った「大伍とヤス」が、見事に「征也と西谷」の穴をカバーした。
「ザ・しまふくボーイズ」が結果を出した。お互いにパスを出し合いそれに反応しあって・・・・この事実は物凄いことなんですよね。考えれば考える程、鼻血ブーな位興奮してしまう事実なんですね。事実は小説より奇なり。
左右のサイドハーフが広くピッチを使いワイドに攻め上がりえぐってドン、というダイナミックなサッカー。ドームの3万2千大観衆が「ワーーーー!!!!!」という歓声を上げていましたよね。アレを見て、春先に「三浦サッカーがつまらない」と言っていた奴の鼻を明かしたぜ、と思いましたよ。


寒風が吹く、とある日の白恋の午後練習で、みうみうはこう叫んでいた。

「奪われた後が大事だぞ!」

目には目を、カウンターにはカウンターを。
プラクティスの名こそ「ポゼッショントレーニング」だったが、実はボールを奪い奪われるシーソーゲームを繰り返すことから、組織で優位性を作り出し、チカラの差の無い対戦チームの隙を突く練習を繰り返していた。
輪になって狭い範囲でボールを回す練習。ワンタッチ・ツータッチでぐんぐん回す練習だ。
去年と違うのはこの練習を「ビルドアップ」に使うわけではないということだ。端的に書くと、「ハードワーク」の基本形はボールを奪われた後にすぐさま奪い返す事。その優位性を作り出すための流れを「組織として」会得し研ぎ澄ましていく練習だったわけだ。したがって去年のように「俺が俺が」と突っ走っても監督には怒られないし、ボールを奪われて先制ゴールされても「下を向く選手がいる」と嘆かれることもない。
なぜなら、「ボールは奪われるもの」という前提があるから。問題は奪われた後にボールに追いつきボールを奪い返す事だ。だから、個々のポジショニングではなく「ライン統制、ゾーンの上げ下げ」に細心の注意を注ぐわけだ。その決まりごとと選手間の約束事は、スタメンもサブもあるいはベンチ外の選手も「戦術浸透」が成されている。だから途中交代選手がイキイキと活躍できるわけなんだな。
「守備からリズムをサッカー」を「引きこもり」だとバカにする輩がいるが、実はそうじゃなくて、攻められた後に攻められ放しにならず、逆にピンチからチャンスを作り出す「風車の理論」的サッカーと言えばいいだろうか(むしろ、わかりにくいか)
サッカーは将棋に似ていると思う。
飛車角ばかり揃えても王は守れない。歩や香車や桂馬が居て初めて堅い守りは形作られる。
函館の時に活きのいい「歩」だった大伍やヤスが「成金」になった。これが三浦サッカーの面白さなんだよね。
もちろん、最終戦の水戸戦、飛車角の復活も待ってるさ。西谷角と征也飛車をね。


ちなみにこの文章はワインを飲みながら書いてんだー。
待ちきれなくて開けちゃったんだー、

昇格祝いの白ワイン(爆)


頼むね、ベガルタ仙台の皆様(はぁと)
25日は仙台応援するからねー!!!(スカパーで)

posted by (oDo) |20:32 | 三浦俊也監督 | コメント(4) | トラックバック(0)