2007年06月03日
花が咲き誇る季節に
家を出てクルマに乗る前に、庭を見る。 驚くほど真っ白にこんもりと増えた芝桜は3年前に移植したものだ。 同じく移植してこぼれ種で殖やしたルピナスも、ここ数日で一気に葉が茂り、紫やピンクの花が咲くのも間近だ。ルピナスは「立ち藤」「登り藤」とも言うらしい。 「庭づくりとコンサのチームづくりってなんか似てるな」 そう心でつぶやくと、CDをセットして2曲目をリピートにしてアクセルを踏んだ。 ♪雪の重さに耐え抜いた 耐えぬいた~ ライラックの小枝に 花が咲く頃 「好きですサッポロ」を口ずさみながらクルマを走らせる。初夏の陽気で心地よい風がウインドウから流れ込んでくる。 「ムード歌謡を流しながら走るオヤジか。こんなオヤジに誰がした」 自分自身に苦笑しながら、京都戦に思いを馳せる。 青い空、爽やかな風、こんな良い天気で俺達の聖地厚別。このシチュエーションに見合う結果は「勝ち点3」しかねぇよな。 試合の日はいつも午前5時には目が覚める。ホームゲームが楽しみで仕方ないのだ。どんなにメンバーが変わっても、どんなに強い(らしい)相手でも、戦ってみないとわからないよ。選手もサポも気持ちの持ち方ひとつだよ。そう自分につぶやいてみる。 いつも「勝つ」事しか考えていない。サポーターというのはそういうものだと、ここ数年特にここ最近でそういう結論に至った。ましてや厚別だ。まぁ、なんとかなるだろう。 厚別に着くと先発隊から声を掛けられる。「今日はどうなの?」 「全然心配してない。勝てるよ、大丈夫」 自分でも驚くほどポジティブな受け答えをしている。何が大丈夫なのかと突っ込まれることもなく 笑顔でその場を去る。数時間後その人達とハイタッチをすることになる。それも2回も。 「ムーディー中山だよね、やっぱりムーディーだよ」 芸能人の披露宴で一躍ブレイクした芸人にそっくりな中山元気が先制ゴールを決めた。泥臭いいかにもコンサっぽいゴールシーンだった。 綺麗な崩しではなかったが、押し込んでやろうという気迫がボールに乗り移ったようなゴールだった。 ブルーノクアドロスのゴールシーンも叫んだ。 来い!来い来い!!来い!来い! 本当に来た。ゴールマウスに来た。この2点目が実質勝負を決めた。 こんなに幸せでいいんだろうか・・・ こんなに勝っていいんだろうか・・・ 厚別でも、祝勝会でも、翌日もなんだかぼーーっと考えている。 来るべき秋の「その時」を想像して涙ぐみそうになったりする。 そんな話を若い衆にぽろっとしたら、岡田監督優勝インタビューをビデオで見て号泣した話を妻にバラされた。あの時岡ちゃんは「アウェー駒場でかすかに聞こえたコンサコールがどんなに頼もしく思ったか」と語ってくれたのだ。嗚咽するほど泣いた記憶がある。 バラした本人は、去年天皇杯のフクアリのPK戦で号泣していた。周りは男も女もみんな号泣していたという。いい歳した大人達が本気でコンサに泣く。素晴らしい価値観の共有ではないか。 みんなコンサが昇格をして嬉し涙の号泣を待ち望んでいる。勝ったのに少しだけしんみりした祝勝会だった。戦いはまだ半分以上も残っているのに・・・。 競馬の逃げ馬に当てはめて、今どの辺りを走っているか想像する。単騎逃げの一人旅。ぐんぐん後続を引き離してマイペースで逃げていればきっと・・・。 思えば、開幕時のコンサの前評判はそれほど高くはなかった。評論家予想で5位か6位だっただろうか。 「穴馬でいいじゃんか。逃げ切ってやるぜ!」 優勝した7年前。2000年6月4日、アウェー駒場でレッズと対戦時直前の戦績。 1位 浦和 勝点38 14試合 13勝(V勝ち1)0分1敗 41得点 9失点 差+32 2位 札幌 勝点33 13試合 11勝(V勝ち1)1分1敗 26得点 6失点 差+20 【当時の記録】浦和に1-0で勝利し8連勝、6/21ホーム水戸戦で首位奪回、7/9新潟戦まで14連勝! 7/16室蘭(有珠山噴火延期代替試合)で浦和と1-1ドロー。 今年の京都戦が6月2日。 厚別公園の藤棚には薄紫の房が垂れ下がっていた。家に立ち藤、聖地に藤。 コンサがこの時期~藤の季節~にJ2首位でいるのは、チーム創設以来初の事である。 藤、フジ、不二、唯一不二の鉄壁守備、 藤、フジ、不死、ボクは死にましぇーん・・・って古いな。 藤、フジ、富士、J2のてっぺん獲ったるぞ!勝ち点90、前半の目標45まであと3か。 もうすぐ5合目。「J2制覇」を登山に例えるとそんな感じ。 誰よりも早く頂上に登りたい。誰にも抜かれたくない。黙々とひたすら黙々と登りたい。 ライラックが濃い紫の花をつけ、初夏の青空が広がる爽やかな季節。来週はヨサコイソーラン祭りがある。 北都に夏がやってくるこの時期にコンサドーレが首位を走っている。まさに快走と言ってもいいくらい。 「楽しくないわけがない」と一人でほくそ笑む。 首位快走、気分爽快、厚別快晴、札幌快勝、札幌快進撃・・・最近のコンサは「快」という字がぴったりだ。 怪勝、怪進撃だと半信半疑なサポが多いのも今シーズンの特徴だ。結構結構。 それでこそマジックなんだ。コアなサポほどポカーンとしてしまう勝ちっぷり。「(負けに不思議な負けなし)勝ちに不思議な勝ちあり」ってノムさんも言ってたっけ。不思議な勝ちだから、ミウラマジック。それでいいじゃん(いいんかいっ!) だが、いくら独走しても油断なんかしない。慢心もない。いつだって俺達はチャレンジャー。 穴馬なんだから、バリバリユーバリ逃げようぜ。堂々と2位以下の標的になってりゃいいじゃん。 かかって来い!返り討ちにしてやるよ!(なんだこの勇ましさは 笑) この先、逃げ馬のミウラマジックには、差し馬、追い込み馬が襲いかかってくるだろう。 レッツゴーセンダイ、ヤマガターディオ、クマンバチ、ラモスグリーン、ショーナンウェーブ・・・ 最後の直線に差し掛かった時、周りの景色は一変しているだろう。 ルピナスが枯れ種を落とし、モミジが赤く染まっても、落ち葉が木枯らしに舞っても、初雪が降っても・・・我らのミウラマジックは先頭をひた走りゴール板を突き抜けて欲しい。 自動昇格2位以内ではもう飽き足らないんだ。こうなったら優勝を目指すんだ。 一昨年、去年とどこよりも早く昇格を諦めたから、どこよりも早く宣言しよう。 今 年 コ ン サ は 優 勝 す る ん だ 。 2枚目のJ2優勝皿を芳賀主将が掲げる瞬間を夢見て。考えただけで目頭が熱くなる。 コンサバカだよなぁと自分でも思う。コンサバカにしてくれる今年のコンサがとても誇らしい。
【恒例 楽しいお勘定】 <GOAL!!> http://soccer.yahoo.co.jp/jleague/player/700822/index.html(ダヴィ6点) http://soccer.yahoo.co.jp/jleague/player/1870/index.html(マサ5点) http://soccer.yahoo.co.jp/jleague/player/3810/index.html(曽田4点) http://soccer.yahoo.co.jp/jleague/player/501545/index.html(征也3点) http://soccer.yahoo.co.jp/jleague/player/3075/index.html(元気3点↑) http://soccer.yahoo.co.jp/jleague/player/700823/index.html(カウエ2点) http://soccer.yahoo.co.jp/jleague/player/401865/index.html(謙伍2点) http://soccer.yahoo.co.jp/jleague/player/500236/index.html(ブルーノ1点↑) これで計26点。(18試合経過時) 【前半目標勝ち点45まで、あと03】前半残り06試合 【通年目標勝ち点90まで、あと48】通年残り30試合 18試合終了 13勝↑ 3分 2敗 (零封10回↑) 現在6連勝中。(年間連勝目標:10~15連勝を1回達成) 勝ち点42、首位キープ。(勝ち点32で仙台、30で山形が追走) 得点26、失点10、得失点差 +16 (2位仙台+14) http://www.tbs.co.jp/supers/data/2007table_j2.html
posted by (oDo) |22:35 | 三浦俊也監督 | コメント(0) | トラックバック(0)