2007年03月27日
ジョッピンカル(札幌版カテナチオ)
祝☆新さつ30周年 ジョッピンカルの象徴的スコア「1-0」が燦然と輝くスコアボード。 (サンピアザにて)
コンサのディフェンスに関する一考察。 【 リトリート】 全員が自陣に戻って守備を行う戦術。 【 フォアチェック】 前線からボールを追う守備戦術。 http://www.lsin.jp/howto/ (「LSIN HOKKAIDO」さま「How To Football」より) ・「リトリート」と「フォアチェック」は対義語とされる。 ・中山元気とダヴィが守りに関して監督から高い評価をされている ・したがって、コンサの守備戦術は「フォアチェック」型だといえる ・一般に「リトリート」が引きこもりサッカーでつまらないと言われる ・コンサのサッカーは少なくとも「引きこもり」ではないよね 次に「欧米かっ!」的なサッカー観について。 大雑把に書けば、ヤンツーがブラジル・ジュビロ型(笑)、三浦さんがイタリア・ドイツ型。 【イタリア・カテナチオ】 ・ほとんどの選手が自陣に引いてしっかり守るという堅い守備で、前線の数人だけで素早く得点を取るというカウンター・サッカーの戦法 「ほとんどの選手が自陣に引いて」だったらリトリート。でもコンサはフォアチェック。堅守部分の分析はもう数試合見てみたい。 「前線の数人だけで素早く得点を取る」という速攻部分はその通りイタリアチックだ。前線の数人とは5試合を見る限り、ダヴィ、中山、西谷、藤田(砂川)だ。 カテナチオ=閂(かんぬき)、南京錠、鍵をかける。 北海道弁で「ジョッピンカル」。ゴール前に鍵をかけちまえということ。門番は高木主任。 ウィキによると「堅実な試合運びを好み、内容よりも結果を重視するイタリア人らしい戦術」とのこと。イタリアンクラシコ。サッポロクラシコ。サッポロクラシック。繋がった。 【勤勉ドイツ】 ・ドイツサッカーを形容する最も象徴的な言葉は「勤勉」 ・全員がよく動き規律を重んじるサッカーが好まれる ・華やかなサッカーを好むファンの中には「ドイツサッカーは面白くない」と切り捨てる者も なんか三浦監督と被ってません?自分で書いてて「ふうむ」と唸っていますぜ。 「規律」なんてキャンプ前から言ってるし、大宮サポやヤンツー信者は「面白くない」って・・・・。 別に、好みの問題だからねぇ(苦笑)。 目くじら立てて「勝ってるのにつまらないとは何事だ!」とか「監督・選手に失礼だろっ!」なんて言うつもりはないよ。書いてるけどな(自己ツッコミ)三浦監督はドイツ留学で監督ライセンスを取った人。ある程度、サッカー哲学を理解した上で試合を見たほうが、「一体となれる」と思うが大きなお世話だろうか(笑) 【5試合を終わった時点での当ブログの見解】 俺達の目標は天皇杯じゃなくてJ1昇格。一発勝負のトーナメントならアクションサッカーでもいいかも知れないです。だけど同じ相手と4回戦うリーグ戦ならそれなりの戦法、勝利の方程式を持っていないと最後まで持たないっす。 面白いけどよく負ける「アクション&ムービング」より、面白くないが堅実に勝ち点を稼ぐ「ジョッピンカル」。 選択肢は後者しかないんですよ、今年は。前者は去年失敗してんだから! 俺は「勝ちさえすれば面白い」という立場を貫いていきますヨ! もちろん両者の融合は否定しませんよ。勝ちながら面白いサッカーになるんであればそれに越したことはありません。それは進化の過程でアリでしょう。 でも戦術を決めるのはサポーターではありません。あくまでも監督です。 そこだけは勘違いしてはなりません。 三浦サッカーの描く理想の「完成形」もまだ明らかになっていないですしね。
【補足】 なかさんからトラバを頂戴しました。 コンサブログ内で「ジョッピンカル」で検索してみたら出てきました。 過去記事を思い出しながら追記を少々。 http://www.consadole.net/odo5312/article/100 『2006アクションサッカー展望(10)2006年02月25日』 この中で「道産子ジョッピンカル3バック」という表現を致しました。 曽田選手と池内選手が道産子DFとして活躍中ですが、今期使う「ジョッピンカル」は4バックだけでなく、「守備における戦術」そのものを指すことと当ブログでは定義付けようかな、と思っています。 <参考> http://www.asahi-net.or.jp/~rj5y-okr/jj/dogo/s1.html (道語辞典 サ行より「じょっぴんかる」) 「南京錠を掛ける時の擬音」が「じょっぴん」という説もあるようです。 「じょっぴんかる」で「錠を掛ける。施錠する。鍵を掛ける」 そんなわけで、「ゴール前に錠をかける」という意味の北海道弁をコンサ風にアレンジして(カタカナにするだけで)、イタリアンな「ジョッピンカル」の出来上がりとなります。 ゴールを守る行為、戦術そのものが「ジョッピンカル」なので、対象はGKでもいいし、4バックのラインでもいいし、DF個人でもいいし、ボランチでもいい。時にはFWだってジョッピンカルに加わるんじゃないか、ということです。 カテナチオの意味は「閂(かんぬき)」ですが、被服の用語として「閂止め」という言葉があり、ポケット等を補強するという意味があります。したがって弱かった守備を強く再構築し直し、失点を減らすという観点からも「ジョッピンカル」という言葉は使えるかもしれません。 http://www.rakuten.ne.jp/gold/dpi/ug/kosiD.htm(D閂) カテナチオは「守備偏重なスタイル」のイタリアサッカーを指す言葉ですが、「守備偏重なスタイルは、札幌スタイルじゃねーよ!」という声が聞こえてくるのも踏まえ、慎重に「ジョッピンカル」という言葉を扱わねばならないのもまた事実。ネットとリアル(スタジアム)のサポの重複率の高いコンサは特に気をつけたいと思います。攻撃サッカーを否定してるんじゃなくて(誰が見たって攻めまくりの方が面白いよ、そりゃ)、要は昨季の反省を踏まえて「攻撃と守備のバランスに気をつけよう」「攻撃一辺倒じゃJ1へ上がれませんよ」「まずは勝ってナンボだよ」という事です。この辺は野々村解説員(笑)にお任せするとして。 今のコンサが置かれている状況を好意的に受け入れるならば、守備偏重は好き嫌いの問題ではなく「そうせざるを得ない」ものだと捉えています。 2年の基礎固めを経て、昨季は攻撃的サッカーに挑戦したがうまくいかなかった。カガケンが抜けフッキは敵に回りました。そうなると必然的に「失点を減らす」事が、得失点差大幅プラスへの確実な方法です。 だからといってシュート数が極端に減ったわけではありません。シュートまでの繋ぎ方、方法論が変わっただけです。シュートしているのに「面白くない」なんてあまりにも身勝手でしょ?いつからコンササポはそんなに偉くなったんですかね(皮肉混じり)。守備だって攻撃同様真剣にやらなきゃ、J1に行かせてもらえませんよ。まして上がった後なんてもっともっとシュートの雨あられが降ってくるんです(もうJ1の感覚忘れちゃったけど)。 「3-5-2」から「4-4-2」にフォーメーションを変更したのはもちろん、ヤンツーコンサで積み上げてきたものを「ぶっ壊す」のが目的なんかじゃない。三浦監督が4バックで実績を積んできたからなのです。 柱谷、ジョアン時代に4バックがしっくり行かなかったから「コンサに合わない」と4バックを否定してしまうのは、これから何十年も存続するべきチームのサポとしてあまりにも度量が狭すぎます。「アクション&ムービング」だって挑戦だったわけですから、「ジョッピンカル4バック」だって挑戦なんです。いつだって我々はチャレンジャーですよ。コンサドーレンジャーなんです。 それにJに上がってからの4バック実績がなくても、JFL時代には4バックだったこともあり村田、田渕という左右のサイドバックも存在していました。監督が変われば戦術も変わる。そしてチームカラーだって時には変わるものなのです。 それよりも大事だと思うのは、三浦監督の掲げた「勝利に対する強いメンタリティー」です。フェルナンデス監督の頃も岡田監督の頃も優勝・昇格した際は「泥臭いゴールが札幌らしい」とされていました。泥臭い戦いは言葉を変えれば「勝利への執着心」であります。 その象徴が「ジョッピンカル」なのだと思います。金があって有力外国人FWを擁するチームにはなれない。逆にそんなチームからゴールを死守し「堅守速攻」で叩き潰してギャフン(死語)と言わせてやろうではないか。そんな北の大地の反骨精神まで宿った言葉が「ジョッピンカル」なんだと思います。 前述の通り、今季は今のところ大量得点を望めません。だけど「虎の子の1点」を大切に大切に90分戦い抜き、その1点を決勝点にして1-0で粘り勝つのもサッカーの醍醐味の一つなのではないでしょうか。醍醐というのは昔のチーズです。チーズのように熟成したサッカーを楽しむのも大人の楽しみ方なのかもしれませんよ? GK高木の言う通り「1-0での究極の勝ち方」を我々はもっと賛美しなければなりません。去年は去年、今年は今年なんですから切り替えていきましょう! 次節もジョッピンカってやろうぜ!! 【ジョッピンカル推進テーマソング】 http://www.youtube.com/watch?v=d0GjY1wdTfw (クレイジーケンバンド:「てんやわんやですよ」) 【サッポロ新製品】 http://www.yebisubar.jp/thehop/index.html (エビス<ザ・ホップ> 4.4発売) エチゴ<ヤ・ポップ>じゃないですよ(爆) http://www.phoenix-c.or.jp/~hiro/conindex.htm 【過去記事より】 http://www.consadole.net/odo5312/article/346 (柏リベンジマッチ93分1本勝負) 『予期せぬ「4-4-1」。いわゆる「変形ジョッピンカル4バック」の完成である』
posted by (oDo) |13:30 | 三浦俊也監督 | コメント(10) | トラックバック(1)