コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2015年08月14日

1999年8月15日アーカイブス

J2第23節 99年8月15日 厚別 コンサドーレ札幌3v-2大分トリニータ 

8月15日 お盆のHOME オールドファンなら覚えているだろう(か?)。



オレたちに明日はある(せっきーメモリアル)
男・関浩二、土壇場でイイとこ見せときました!!

ミラクル厚別、せっきーが主役


関浩二は煮詰まっていた。
コータがコパ・アメリカから凱旋帰国して臨んだアウェーのヴァンフォーレ甲府戦で、関はスタメンはおろかベンチですら外れていた。
コータが居ないとコンサは勝てないのかと言われ
「ふざけんな」
という気持ちが、マグマのように関の胸に煮えたぎっていた。

きっかけは意外な人間が与えてくれた。引退試合前に札幌の月寒練習に顔を出していた「ラモス瑠偉」だった。ラモスは冗談めかして
「ヴェルディに居たときより、ヘタになったな」
と関をからかった。これで関の反骨心に火がついた。関の目の色がみるみる変わった…。

「オレのスタイルはハートでサッカーすることなんだ…」。悩んだ挙句のシンプルな答えだった。関はラモスに感謝していた。
「後半に交代で出たら流れを変えてやる。絶対負けねェゾ!やったろう」
…後半31分、棚田に代わって関登場。野生の虎の目をしたストライカー関が、ピッチに飛び出した。


http://www.geocities.co.jp/Athlete/1025/consa99815.html

勝ちゲームが負けゲームになり1-2の劣勢が続く。勝ち点3がどうしても欲しい試合、ドローですら許されない状況。
「絶対負けない」「絶対に負けられない…」イレブンもスタンドのサポーターもTVの前のファンもみんなが同じ気持ちだった。
DF古川毅が執念のロングボールを蹴りこんだとき既に、ロスタイムは残り1分を切っていた。

「いただきだ!」。古川のロングボールの飛び具合をいち早く察知した関は、猛然と犬のようにボールを追いかけ、相手DF競り勝つ。CKのチャンスを奪い取ったは関だった。
GKの佐藤洋平が猛然とピッチを駆けあがってきた。全員攻撃だ。スタンドの古いファンは、2年前の奇跡のフロンターレ戦のGKディド・ハーフナーを洋平の姿に重ね見ていた。この時点で関浩二だけは凡人を超越していた。開き直りの極致だったのか?(笑)
「もう時間がねぇーんだな…」。(爆)

あながちジョークとも思えないボケボケの関浩二のインタビューだったが、それでも2年前のシーンを彷彿とさせるシーンに、スタンドの誰もが「これがラストチャンスだ」と悟った。

アシスがアウェ-サイド右コーナーでボールをセットしたとき、関浩二のゴールハンターとしての嗅覚が蘇えった。
「このチャンスぜってぇー決めてやるっ!」。アシスのドンピシャのコーナーキックが飛んできた。
「ヨシ!!」。関の頭がボールをとらえた。スタンドが総立ちになりうねりになるのに数秒もかからなかった。ゴールマウスに閃光が走った…。
ゴォォォォォォーーーーーーーーーール!! 


「気合がボールに乗り移ったゴールです。」
試合後振り返った関の言葉には何の飾り気もなかった。


まさに地獄からの生還だった。厚別の1万2千8百人の「負けるもんか」が一つになり、背番号11に伝わった瞬間だった。
関浩二の「ハートで勝負するサッカー」はコンサドーレとそれを取り巻く全ての人々を救った。


筋書きの無い「厚別コンサ劇場」に観客の一人として興奮し感動に酔って、スタンドに立ち尽くしていた。
厚別競技場の景色全体が幸せな劇空間に思えた。

延長前半、
「関とどっちが目立つか」
と話していた黄川田賢司が「これしかない」ドリブル突破で、アシスのVゴールヘッドを演出したのは、必然だったのかもしれない。

この日、選手入場時のコンサゴール裏スタンドにサポーターのパフォーマンスがあった。
赤黒の人文字で巨大な「ハートマーク」が刻まれていた。伝説の「赤黒ハート」である。
その意味はズバリ「We Love SAPPORO」。
ハートを焦がす新たな<厚別伝説>が生まれたのは、決して偶然ではなかった。 

posted by odo5312 |07:03 | コンサ★小ネタ集 | コメント(0) | トラックバック(0)

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