2006年01月31日
しまふく陶芸家
自信を持ってご紹介いたしますのは・・この世に一つしかない作品でございます。 ご覧下さい。このニスの艶!風合い、微妙な色加減。荒削りだからこその優しさ。 「あのぉ~これぇ~つくったんですけどぉ・・。」 とはにかみながら手渡された時は“天にも昇る子持ち”でした。 思いがけないものを贈られた時というのは、意味不明な言葉しか出ないもので・・ 今となって思い起こしてみても、ベラベラと話したモノの一体どんな喜びを言葉に表現したかは定かではありません。 早速、食堂のドアに掛けなくては・・と思いフックを買いに行きました。 万が一・・落として割ってしまったなどという失敗は許されません! 一番重いものに耐えられるの・・・。 テープ等には任せるわけにはいかないのでネジに担当して貰う事にしました。ゴリゴリとドライバーでネジってフックを取り付けました。 ・・・紐・・紐・・・。一番ちぎれなそうな“雪囲い”用の紐を選びました。 これで、まさかの落下から陶芸家の作品を阻止する事は出来そうです。 この心温まる陶芸家は、ユースの涼君くんからの贈り物です。 学校の授業で作ってくれたのです。 多分他の生徒さんは表札を作ったのでしょうか・・。 涼君は、その時、食堂を思い出してくれた事が嬉しいです。 彼は、食堂が好きなようです。新しく入ったパソコンで音楽をダウンロードしたり、試験前はメガネを掛けて遅くまで勉強しています。 入寮前に寮監が「赤点取ったら練習は休ませるからな。勉強が本分だから、勉強も頑張れよ。」と言われましたが、多分彼は念を押されなかったとしてもきちんと勉強する子だと思います。 コタツの上に雑誌が置いてありました。ペラペラとめくって見ましたが 私にはさっぱり解らないくせに“かっこいいじゃん”と口から出まかせを言ってみたりします。 そんな時、決まって彼は「ふふん。」と笑います。 ・・16歳の男の子に見透かされてる今日この頃です・・。
posted by murano |10:22 | 食堂 | トラックバック(1)