2005年12月01日

分岐点

右か左か・・・日々の中にある小さな選択。
 ある日訪れる大きな壁となって立ちはだかる分岐点。

そんな日がしまふく寮にも訪れています。ブログが始まってこんな日
の事を綴る日は遠くないのだな・・。と思っていました。

 去年も同じ時期です。私にとってはある日突然訪れた日でした。
「気をつけて帰ってね。お疲れ様。」といつものように玄関へと送り出して
来年の契約を打ち切られた選手は通告と同時にもう食べにはこなくなってしまいました。
 
 また会えると思っていたのに別れたままの友人達。大人になっていく過程の
中のひとコマが、またここでも繰り返されていくわけです。 

 オフ前日に何人かのもう会えないと思っていた選手が挨拶をしに立ち寄ってくれました。
最初の1人は、眼をみて別れ際に挨拶をするのが精一杯でした。
帰ってしまった後は、何故握手をしなかったのかと後悔しました。
伝えたい事はたくさんあったのに。
私には、ずっと学生時代から遊びを犠牲にしてサッカーだけに集中していた彼等の気持ちなど
到底理解など出来るはずもないと思ったからです。

 皆が帰り10時頃にもう1人の子が挨拶をしに立ち寄ってくれた時は
「挫折から始まるチャンスだってある筈だよ。」と言いました。
サッカーの事は確かに何も解らないけれど挫折から始まった
自分だけの奇跡を感じた経験はあるからです。

 あれがあったからこそ今がある。って思えるようになれたら。
“気”から生まれる可能性をどうか信じて頑張ってもらいたいです。
 
 彼等の壮大な人生の中で起こる数限りない出来事。
その中の一つの出来事。
〔経験〕とか〔分岐点〕とか、そんな風に自分の財産にするには時間が
若すぎてしまうし振り返って眺めるにも近すぎて大きすぎて
全体像がつかめない。

 しまふく寮から巣立って、思い出を誰かに話す事があった時に今の
不安が取っ払われて笑っていますように・・と心から願っています。

 愛すべき彼等なのです。
 
 この分岐点が彼らにとって+の発想と作用が働きますようにと
今はただただ願うばかりです。

 今日は1日中パソコンを開いたり消したり・・。

今年はこんな近くにいるのに、私は彼等に面と向かって
聞いてあげる事もアドバイスも出来ないでいます。
仲のいいチームメイトの言葉や態度が一番の道しるべのようです。
 
 まだまだ知らない事だらけの私が心と頭で精一杯考えて
彼らに伝えたい言葉をブログを借りて綴る事にしました。

 「人生は1度きり。だけれどとっても長いんです。」
親友のお婆ちゃんから教えて貰った言葉です。

 


posted by murano |14:37 | トラックバック(9)

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