コンサドーレ札幌サポーターズブログ

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2007年05月08日

「ロッキー・ザ・ファイナル」感想/A review for ROCKY BALBOA

 シリーズの過去を回想させるための演出過剰を少々感じつつも、これまでの自分の人生で5作の「ロッキー」を観たそれぞれの時点のことを思い返すうちに、結局これを求めていたのかもという気になる。実際本作を最も正しく楽しめるのは(悔しいが)シリーズ全作を公開順に、公開された時点で観ている観客だろう。何故なら、他ならぬスタローンによってそう意図されている映画だから。

 ロッキー・バルボアというボクサーとその物語がシルベスター・スタローン自身とその人生の鏡像であることは疑う余地もない。どちらも底辺からチャンスを掴み栄光の階段を駆け上がり、その眩しさ故に道を見失うこともあれば、その高みを維持するために自分を捨てることもあった。しかし今、新たな成功に貪欲になることも、成功した人間はかくあるべきという概念にしがみつくことも、もういいんじゃないかと思っている。そしてそう思った時に、自分が最も自分でいられる場所に戻ろうと、戻って一度整理でもしてみようと考えたのではないだろうか。「ロッキー」は長期にわたるシリーズであり、時代背景や世間のニーズに伴って作品の性質が不本意に変化したり、本質的な部分で失われたりしたものもあるだろうから、スタローンが何処かでそれらを取り返したいと考えたとしても不思議はない(そもそも「ロッキー5」がシリーズ完結にふさわしいはずがないし)。

 取り返せないまでも、失くしたことを忘れないために何かしなければと考えたのでは。今回、そういう失われてきたものが亡きエイドリアンの存在に象徴されていて、そこに寄り添うロッキーの姿には、そんなスタローンの想いが重ねられているようにも思える。

 過去の「ロッキー」では、いずれもいかに自分を、自分の人生を変えるかがテーマだった。もちろん本作でもロッキーは自分と人生を変えようとするが、今までと違い、現チャンピオンとの試合が決まった後でさえ、そこには自己証明への渇望も悲壮な緊張もない。これは、無理に何かを変えてやろうと思っていないからだろう。老トレーナーに“お前に残っているのは重いパンチだけ”と言われ、そこだけに賭けたトレーニングをすると告げられた時の笑顔が最高に良いのだが、要はできることとできないことを受け容れる時期に来たのだ。そのうえで、父親のあまりの楽天ぶりを心配する息子には、逃げずに挑戦し続けることの価値を熱く説く。つまり、変えなくても良いことが人生にはあるのだと。この辺は、実人生でも周囲の声などお構いなしにハリウッドでの挑戦を繰り返し、“重い”パンチを浴びつつ今に至るスタローンの言うことだけに説得力がある。

 過去を振り返り現在を受け容れることで気付いたそうしたメッセージを観客に伝えようとした時、スタローンがロッキーにそれを託すのは当然だ。これほど観客に、プロセス込みのリアルタイムで自分自身を容易に共有させられる媒体は他にない(冒頭の“スタローンの意図”とはこういうこと)。今回、物語の舞台やロッキーの服装に始まる数々の小物、音楽(映像以上に秀逸)、“チャンピオンを相手に最後まで立っていた”というラストの感動に至るまで、徹底して30年前の一作目、真のスタート地点にこだわっているのも、変わらないことの意味を強調するため。あるいは本当に見せたいものは最初からそこにあって、ただ、今だからこそよりその素晴らしさを語れるんだということか。となると、これはもうスタローン版「青い鳥」と言って良いのかもしれない。

 正直、若いチャンピオン、ディクソンの不運や孤独、息子ロバートの偉大な父を持ったがためのプレッシャーや苦悩、父子の関係の描かれ方が浅いとか、ロッキーとマリーの仲が中途半端だとかいったことを思わないでもないけれど、この圧倒的な主題の前では気にするほどのものではない。なお本作、エンドクレジットが良い。キュートなうえに、「ロッキー」という物語、映画と、実在の街フィラデルフィアの幸せな結びつきを見事に浮き上がらせていて、本編とは別の感動があるほど。必見。

(これで「ランボー」にまで手を広げるようなことをしなければ最高なのに。まあ、誰にも止められないだろうけれど。そんなにラジー賞が好き?)

It evokes many things. So many past came flood back to me. I was a teenager when I watched ROCKY and ROCKY 2 on TV, and saw 3 and 4 as films, and I was a little suspicious about 5 as I had gotten a little matured…. And now, he came back to tell us something again, to move us again, at least to try to do that again. It was enough for me to be in the darkness of the theater sitting at the screen.

The gimmicks to make us reminisce in Philadelphia might be too much sometimes. But there are any problems after all, because the story starts from there and stand on there, the past. The current champion, Dixon's unfortunate ness and isolation are rather surface. The pressure and suffering that Rocky Jr., Robert, is feeling under the shadow of his too much great father are light-touched. But either will be nothing. What we should see is Rocky Balboa, himself. This is totally his story.

The reason the music of this movie really fit in the story is also that. All of these are not new and familiar to us. It naturally leads us to look back him in past, and then, we find something that has never changed on him.

How person changes or changes one's life have always told in this series. It is same this time, but yet, this ROCKY BALBOR rather tells us about an unchangeable thing. Sylvester Stallone actually had changed Rocky and his stories in many forms so far, and it obviously had been the reflections of Stallone himself and his life itself too. He has lost many things during that like Rocky has lost his wife, Adrian. But it seems that he stopped it and decided to face the now to know who he is, and to keep going on with his past. He found something needing not to change and he does not want to change in the rest of his life, and to tell it, he needed Rocky's help. 

New title with same old could be also challenging when it comes to Hollywood business, still, he did it. Rocky touched many hearts by just kept standing against the champ until the last moment as same as he did in ROCKY, thirty years ago with incredible hope and braveness and strong-will. That fight is also Stallone's one to prove he was there or to exhale the stuff lying deep inside him. 

And it is heard that he has already started next fight with another story on RAMBO. Although it is difficult to find any good reason for that except sticking to Razzi Awards, he might finish it with strong-will, no matter what people say. For him, it is same as making ROCKY BALBOA this time, and no one can stop him. Fighters fight. That is all. 

posted by MasaMaru |08:20 | Review | コメント(4) |

2007年01月06日

「ファンタスティック4」感想/A review for The Fantastic 4

 マーベルコミックが原作の超能力ヒーロー物ではあるが、主人公の4人は、例えば同じマーベルコミックの「Xメン」などと比べると少々異質だ。彼らは、そもそも自分達がヒーローであることを拒否する。彼らの能力はあくまでも望まずして得た“症状”であり、その戦いも、それを如何にして失うかというベクトルで展開していく。何より彼らは、この手のヒーローに付き物の(人間を超えた存在としての)自己のアイデンティティや、裁くべき善悪の定義などについて、ほとんど悩まない。まあ、見るからにヒーローらしくない4人ではある。リーダーのリード(名前の通り弱々しい)はゴム人間としての能力を発揮すればするほど変な姿になるし、いくら怪力でもベンのあの岩のような容貌は明確にかわいそうだ。ジェシカ・アルバ演じる透明美女スーの下着姿は見る側としては嬉しいが本人にはありがたくないだろうし、その弟、火の玉男ジョニーは、だいたいが責任や自己犠牲の精神を持ち合わせていない。好きな相手のことを気にかけたり、有名になって騒がれたかったり、彼らの大事や苦悩はあくまでも個人の事情であり、自分達と同様の力を暴走させる悪役との対決も(この悪役の野望というのがまた個人的な煩悩の域を出ないものなのだが)、世界を守るため以前に自分達(が普通の人間に戻るための手段とその後の生活)を守るために行われるのだ。

 つまり本作で描かれているのは、観客が感情移入可能なヒーローというよりは、多くの他人と違ってしまったことに戸惑い、あるいは浮かれ、そうした違いも含めた自らを取り巻く状況に振り回される、ごく一般的な男女そのものだと言え、そんな彼らの奮闘は、一様にままならない人生を生きる観客一人一人の日々の闘いとなり得る。特に自分の周囲や社会に上手く適応できずに苦しんでいるような人にとっては。そしてこの時、4人がどのようにして突きつけられた現実を克服し、あるいは乗りこなし、そこに適応したかは、そうした我々の人生に、幸せになるための大いなるヒントと希望を与えている。ひとつはジョニーの楽観主義とバイタリティ。悲嘆に暮れるよりは楽しめというのは確かに一理ある。もっとも彼の場合、それはほとんど思慮のなさでもあり、あの極めて陽性な性格あってのものでもあるから、誰も彼もがああはなれないと思うが。もうひとつは、信じていた愛に裏切られ傷ついたベンを救った盲目のアリシアの台詞、“人と違うのは悪いことばかりではない”だ。“人と違う”で止まらず、その違い=オリジナリティをもって世界と繋がる方法はあるはずだという発想(それが売り物になるかどうかの問題ではなく)。価値観や個性の多様化が言われ、それらが認められてきた昨今、これは案外的を射ているのではないだろうか。

 ファンタスティック4が最終的に自分達の特異性を人助けに活かすことで社会に戻っていくラストは(そう、ラストで初めて4人はヒーローになるのだ)、やや健全的過ぎる気がしないでもないが、超能力だけではヒーローにならなかった彼らを、では最終的にそうしたのは何かという点に映画の本旨があるなら、それは普通の人間をヒーローにする要素の考察とも言え、なかなか侮れない。面倒な設定や説明のつかない事象は全て宇宙線のせいにしているような、SFとしては乱暴を通り越してむしろ優しい話、緩い空気も、実はその奥深さを包むオブラートだったりして。

The Fantastic 4 are not ordinary mighty heroes in any case. They neither worried about the peace of the world nor thought about their unusual abilities, like the X-men did. They only cared about their own loves or how people treat them. For the three of four, elastic Reed (Mr. Fantastic), Ben the Thing, and invisible Sue who was played by sexy Jessica Alba, being different from others was actually awkward and uncomfortable so they tried to threw away all those special power that they had gotten from cosmic rays accidentally, as only symptoms or trouble. Even Jonny the Torch who alone had felt happy with his hot power found a difficulty of handling it finally. 

The interesting is seeing this four antiheroes struggling with unpleasant problems in their lives makes audience feel something familiar. Especially, their fears and anxieties about being unusual or disadvantages come from that might be ours, because these days people get diversities more and more in many ways.

The 4 finally had to fight against evil Victor who was also affected the space storm and they saved the world after all. They became the heroes at last. It seems like they could not hide from their rolls but it actually shows some keys for us to live with our own many small problems. It is represented by blind Aricia's words that cheered up and salvaged Ben from his despair about breaking with his wife because of the ugly appearance he had gotten, “Being different is not always bad”. Admitting and accepting what one have and do not have or what one can do and can not do released the three men and a girl from their suffering or uncomfortable lives and allowed them to find how they adjust themselves to society. It can work on all of us. Taking the good with the bad all the time and going easy like Jonny did might make our lives better but it will be kind of thoughtless too. Knowing one for adapting to circumstance is rather practical and helpful.

This movie is easy to see and the visual is enjoyable. Still, story and detail are not so enough convoluted for a sci-fi film. I like it though. 

posted by MasaMaru |12:52 | Review | コメント(0) |

2006年10月01日

「X-MEN ファイナル・ディシジョン」感想/A reveiw for X-MEN THE LAST STAND

 今週末は札幌の試合もなかったことですし(嘘。サテライトの試合がありました)、映画の感想でも。長い上にネタバレ必至ですので、興味のある方のみ「続きを読む」でどうぞ。コメント歓迎します。

I wrote a review for X-MEN THE LAST STAND.Please click 続きを読む below if you would like to check it!

posted by MasaMaru |19:30 | Review | コメント(2) |

2006年07月20日

絵本紹介/Book review

りんごりんごろりんごろりん 今日は絵本を2冊紹介します。まずは、ひだのかな代著「りんごりんごろりんごろりん」(新風舎)。

 あるひ どこかの やまのなか― ヒヨドリ二羽が始めたリンゴの奪い合いは、サルやカラスを巻き込み、思わぬ形で拡がっていきます。やがて山を転がり出したリンゴ。何故か追いかける動物の数は増え、混乱の度合いも加速度的に増していくのですが…。

 私は以前からこの人のイラストのファンなのですが、その特徴は何と言っても、心地よい広がりを持つ構図と、対象に独特の動きを感じさせる輪郭線にあります。また、暖色と寒色の配置、あるいは筆致の使い分けが生み出す距離感(奥行き)も絶妙で、特に動植物が描かれる時は、そこにリアリズムとカリカチュアのバランスの妙も加わります。つまり“山の動物達が転がるりんごをひたすら追いかける”というシンプルでスピーディーな話をリズミカルな歌詠み口調で綴った本作は、この作家の絵そのものの魅力に触れるのにも、もってこいだということです。

 作・画共にオリジナルとしての絵本一作目だった前作「ねこがさかなをすきになったわけ」では、(絵としては)お城と王様と猫と魚で構成される世界が、彼女の作風にとってやや狭過ぎた感もありましたが、その点、本作は大自然の中、まさに好き勝手に走り回る動物たちの話で、その大胆でケ・セラ・セラな結末は、ある種“胆の据わった無責任さ”を感じさせるほどに解釈自由(何かメッセージがあるとしたら…“時間の浪費としての生の至福”でしょうか)。文字通り並走し、お互いを縛りもしなければ遠ざけもしない絵と文章を、時々何気なく読み返しては、その時々の感想を持つ、そんな楽しみ方ができる本だと思います。

 この本で私が個人的に見ていただきたいのは鹿の絵。本当に素晴しいです!それと余談ですが、ひだのさんは札幌在住です。



金魚の恋 続いては坂崎千春著「金魚の恋」(中央公論新社)。

 金魚はいつからここにいるのでしょう 金魚には 思い出せません― 小さな金魚鉢で暮らす赤い金魚。やがて彼女の世界に素敵な事件が起こり、それはあの“海”の大きさにも負けない幸せで彼女を包み込みます。しかし…。

 作者は雑誌「ku:nel」(マガジンハウス)のキャラクター、クウネルくんや、関東ではJR東日本の「Suica」のペンギンでお馴染みの坂崎千春さん。ウチのN嬢が創刊以来の「ku:nel」定期購読者で、家にはクウネルくんグッズが種々あることや、私がまだSuicaが実用化される以前にJR埼京線(十条-恵比寿)で一般モニターをやっていたことなどから馴染みの深い(?)作家です。あの“ちまっ”とした可愛らしいイラストに宇宙サイズの表情や雰囲気を込める作風そのままに、小ぶりの冊子に真実の愛という深遠な世界が納められています。

 感動的なのは、そこで描かれているのが“相手への想い”―それが求める気持ちであれ、大事に思う気持ちであれ―に終始するのではなく、そうした想いは何処から来て、何処へ帰るのかという点にまで踏み込んでいるところ。喜びと悲しみ、嬉しさと切なさといったようなレベルを超えて、誰かを好きになる、大切な人ができる、そうした現象と感情にもバランスというものは働くのだということを描いているところだと思います。ネタバレになってしまうのでこれ以上は書けませんが…(絶対に予備知識なしで読むべきです。ですから下の英文も読まないで下さい。語彙と表現力の乏しさから結末を濁しきることができていません。どうしてもこれ以上の感想を読みたい方は「続きを読む」でどうぞ)。

 赤と黒のコントラストも美しく愛らしい金魚の絵、そこに寄り添うような、シンプルで、しかし不足するものは何もない文章は、始めは読むものを一気に引き込み、やがてはその淡々とした語り口調でテーマの純度を強調します。読後に何を思うかであなたの“愛”が試されるかも(まあ、最終的には好みですが。ちなみに“かわいい~”だけで終わった人も周囲にいると、予防線を張っておきます…)。



茶っつんと闇丸 こちらは我が家の金魚、茶っつんと闇丸(通称ヤミー)。ウチに来てそろそろ2年。可愛い可愛い扶養家族です。


Book review

“Ringo-ringoro-ringororin” Written and illustrated by Kanayo Hidano

The title means like “Apple tumble trouble”. The story of animals that chase an apple rolling down their mountain without knowing where they are going to is cheerful and lively with its unique tone like rhymes. Composition and coloration of the pictures are more unique and remarkable. Especially, the delicate outlines of objects look like white scratches have given it kind of movement. Hidano is really skillful at drawing wildlife between realism and caricature. I like deer in this book. They are just fantastic!

“Kingyo no koi” Written and illustrated by Chiharu Sakazaki

The title means “Goldfish's love”. This romance of two goldfish in a goldfish bowl starts like “A boy meats a girl”, still, it is not all. Simple but yet enough and impressive writing that accompanies pretty and lovely and actually, deliberated illustration with the contrast between red and black goldfish shows where love comes from and goes back or the balance between gladness and sadness of life. So, it can be sad. But it is also beautiful and, first of all, pure. Challenge your true love with this thought provoking story!


posted by MasaMaru |22:52 | Review | コメント(0) |

2006年04月02日

「ナルニア国物語~第1章:ライオンと魔女」感想/A reveiw for THE CHRONICLES OF NARNIA: THE LION, THE WITCH AND THE WARDROBE

 映画の感想です。興味のある方のみ「続きを読む」でどうぞ。なお、一部内容に触れていますので御注意下さい。

I wrote a review for THE CHRONICLES OF NARNIA: THE LION, THE WITCH AND THE WARDROBE.Please click 続きを読む below if you would like to check it!

posted by MasaMaru |15:23 | Review | コメント(3) |