2013年12月25日
北半球のど真ん中を観光名所に
浜頓別の市街地は北緯45度線より15㎞くらい北に位置します。 北緯45度線は枝幸町や中頓別町、幌延町を通っていて、幌延町に「北半球の中間点」の看板があります。 しかし、地球は自転の遠心力で、赤道方向に伸びていて、完全な球体ではなく、楕円体になっているので、北極と赤道の距離の中間点が北緯45度というのはウソです。 (角度的には中間であるとは言えますけど) そこで理科年表を見ると、子午線の各緯度における赤道からの距離が載っていました。 中間点が45度の北(浜頓別方向)か、それとも反対側の南なのか、どきどきしながら調べました。 たぶん、北だろうとは思いましたが、ほんの少し北なら、浜頓別にはかからないし、北過ぎては猿払になるので、適度に北であることを期待しました。 計算したところ、上手い具合に45度線よりも16.045㎞北なので、浜頓別の市街地付近だとわかりました。 やったぁ!! ちょうど、べニア原生花園や、よつ葉乳業宗谷工場の位置でした。 このように「北極と赤道の中間点」ということで、観光名所にできるのではないかと考えたのは、浜頓別に住みだして間もない頃なので、20年くらい前のことです。 さっそく当時、町長に話をして、観光の目玉にしてはと提案しました。将来、道の駅を作るならそこでしょうとも話しました。 私の提案を聞きつけた日刊宗谷は記事にしてくれました。 町長は興味を示したものの、腰が重く、やがて町長が交代したので再度提案しましたが、やはりお役所は全く動きませんでした。 この価値・面白みが理解できないのでしょうか。 観光客を呼び込む良い材料なのにと、とても残念に思いました。 私はその後、浜頓別を去り、すっかり忘れていたのですが、ある町議さんが、よつ葉の工場長さんにこの話をしたところ、大いに興味を示してくれたそうです。 工場長が本社に掛け合ったところ、町が主導するなら全面的に協力するとのことでした。 そこで私が再度、ネットで調べてみたところ、ハリファックスの近くにこれを謳っている町があることを知りました。 「先にやられた(20年以上前からあるかもしれませんが)」という気持ちよりも、「海外でもこれを謳っている町があるのだから、これを示せば町も動くかも」と思って嬉しくなりました。 町長はさらに別な人に交代していましたが、よつ葉さんと町議さんから町長に話を持ちかけたところ、ゴーサインが出たそうです。 ただ、私の計算を100%信用してないようで、国土地理院に確認をとっているそうです。 ちなみに、ネットで地形図を見ると北緯何度何分何秒が詳細にわかるので、20年前と違って簡単に数メートル単位で場所を特定できるようになりました。以前は紙の地図だったので数十メートルの誤差がありました。 GPSがなくても十分です。 いつまでもゆっくりやっていたら豊富町に先にやられてしまうので、1日も早く看板をあげてもらいたいものです。 ちょうどその場所によつ葉の看板があるので、この塔に看板を追加するなら安くできるということで話が進んでいるそうです。すぐ横に国道238号があります。 こういう看板が良いと20年も前から提案していたんですが、よくやく実現しそうです。
posted by かもめ |19:12 | その他・分類不能 | コメント(6) |
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この記事に対するコメント一覧
Re:北半球のど真ん中を観光名所に
かもめ殿
>・・地球は自転の遠心力で、赤道方向に伸びていて、完全な球体ではなく・・
その話をすると「遠心力ってそんなに強いの?」逆に質問されますが、商業衛星を
打ち上げる力のある国の打ち上げ基地はその国の赤道に近い最南端にあるのが
通例(南半球除く)でフランスなんか赤道直下のアフリカの海外県の基地から打ち
上げていると言うと納得してくれます。
日本が種子島なのは沖縄返還前だから仕方ありませんね。秤も日本では東京の
重力が基準となっているのを知らない人が多くて驚きます。
posted by 大阪帰りの道産子| 2013-12-25 19:53
Re:北半球のど真ん中を観光名所に
オオドサ殿。
日本でロケットを打ち上げるのは鹿児島県ですが、北海道で打ち上げるとどれくらいロスになるか計算したことがあります。
暗算での概算ですけど、5%程度、余計に燃料が必要になります。
(重力の違いは微々たるものなので、遠心力の差だけを基準に計算してます)
だから、鹿児島から沖縄に移動しても、2%変わるかどうかというレベルだと思います。
沖縄までの運搬のことや台風などのことを考えると、鹿児島でも悪くないような気もします。
秤の件ですが、最近のデジタルスケールは地域設定する機種が増えてきていますから、少しずつ重力の違いが知られていくかもしれませんね。
いや、なんのための地域設定かわからずにセットする人が多いかな。
posted by かもめ| 2013-12-25 21:19
Re:北半球のど真ん中を観光名所に
こんばんは
シンガポールまでは何度か行っているのですが、そのわずか先にある赤道はまだ越えたことがありません。
死ぬまで一度は赤道越えをしたいと思ってはいますが。
posted by 淡路| 2013-12-25 21:58
Re:北半球のど真ん中を観光名所に
淡路さん、こんにちは。
私もシンガポールが最南端です。
赤道越えも魅力ですが、もう一度北極へ行きたいです。
北極といっても、アンカレッジ経由でロンドンまで飛行機で北極上空を飛んだだけですけど、みごとなオーロラが見えたのです。
人生で一番の景色でした。
もうアンカレッジ経由の航空路線はないので、アラスカなどへ足を運ばないと見れないのが残念ですね。
posted by かもめ| 2013-12-26 11:32
Re:北半球のど真ん中を観光名所に
オオドサ殿。
低緯度の方がロケット打ち上げに有利なのは、正確には遠心力ではなくて地球の自転速度(接線方向の動き)があるからです。
(つられて自分でも「遠心力」とコメントしてしまったけど)
従って、東向き(自転方向)にロケットを打ち上げないと意味がないことになりますね。(垂直に打ち上げても良いのですが、その後、東回りに周回すれば良いのです)
地球が1回りするのに23時間40分もかかるのですから遠心力なんて超微々たるものです。
たしかに低緯度がふくらんでいるので、重力もわずかに低緯度の方が少ないですけど、それは微々たるものです。
ロケット打ち上げに有利なほど遠心力で重力がそんなに違うなら、シンガポールなどへ行ったら、月面歩行をしているのかと感じるくらい、重力の違いを体感できますから。
ちなみに、地球が1回りするのはなんで24時間でなく、23時間40分かというと、23時間40分で1周する間に太陽の周りを公転して角度が変わっているので、もう20分回らないと時刻(昼・夜)が一致しません。
そうでないと半年後に正午が夜中になってしまいますから。
つまり、1年で地球は366回(うるう年なら367回)自転しているのです。
それから、地球が誕生したころは1日が12時間だったそうです。
ということは遠心力は今の4倍ですね。
このころに地球がふくらんだのかも。
posted by かもめ| 2013-12-26 13:18
Re:北半球のど真ん中を観光名所に
もう一つ追加すると、赤道付近での自転速度は、おおよそ時速1700㎞/hです。
つまり、ジェット旅客機の倍くらいの速さを自動的に得ていることになるので、ロケット打ち上げに有利なんです。
posted by かもめ| 2013-12-26 18:55