2006年04月12日
愛と道産子
コンサドーレは道産子選手が中心となるのが望ましい。なのか。児玉社長の4/7のエントリーについて、このオフィシャルブログ内でも多少の波紋が広がっている。これをきっかけに、自分の考えをとりとめなく書いていきたい。 私がコンサドーレを応援するにあたり、選手に期待することで、一番大切なのは「両思いでありたい」「両思いだと思わせてほしい」ということだ。実に情緒的なことだが、単純な話片思いはイヤなのである。自分がコンサドーレというチーム、選手を愛すると同じように選手には北海道という土地、札幌という街、コンサドーレというチーム、そしてサポーターを愛して欲しい。コンサドーレ愛を感じさせて欲しいのだ。 よく「高いレベルを求めて移籍するのはプロとしてあたりまえ」「条件のいいオファーがあれば移籍するのはプロだから当然」といわれたりもする。しかし、私はそんなことを言うような物わかりのいいサポーターではない。あくまでそれは選手側の視点であって、サポーター側の視点ではないのだ。好きな選手が移籍しようという場合には、当然「コンサドーレに残って欲しい」と思う。エゴ丸出しだが、サポーターはエゴ丸出しでかまわない。むしろエゴこそサポーターのエネルギーに他ならない。 移籍は選択肢ではあっても、決して当たり前とか当然だとかとは思わない。ビジネスにおいてAとBとの契約の選択肢がある場合、どちらを選ぶかというのは単にカテゴリーが上とか、金額が高いとか、そんなに単純なものではない。金額よりも地縁を選ぶとか、判断は様々である。私はむしろ「条件のいいオファーがあれば移籍するのはプロだから当然」という雰囲気があることの方が違和感がある。確固たる意思、ポリシー、ビジョンがなく移籍しても根無し草になるだけだ。 愛の話に戻る。実際には愛を感じられない選手というのはいる。単に年俸が高かったから来たという感じの選手。コンサドーレは単なる通過点、踏み台と思っている選手。まぁ、そう思うのは自由なのだが、見る人があっての「プロ」サッカー選手なのだから、仮にそう思ってもそんなことを見るものに感じさせるようではだめなのだ。 具体的な選手の話。私が見た中で、愛を強く感じた、両思いだと信じられた選手は当然たくさんいる。 例えばウィル。彼は本当に札幌を気に入ってくれていたのではないかと思う。伝説のJR事件(私はその場にいたわけではない)も、サポーターとしては無上の喜びというものだ。 今野。Jから声がかからず、ソニー仙台に内定していたところを岡田監督に拾われ、1年目から抜擢された。何度も悔し涙を見せた彼の姿は忘れない。コンササポとして、今野は札幌が育てたと自信を持って言えるし、彼も今でも、自分の基礎を築いた札幌のことを思ってくれているのではないかと私は勝手に思いこんでいる。 優津樹。彼は川崎から2年間レンタルだったが、自分のHPで「札幌に残りたい」と書いた。残念ながらクラブ間の話し合いの結果、レンタル元の川崎に戻っていった。こんなに残念な思いはない。札幌でプレーしたいと思う選手にこそ居てもらいたいと切に思う。 野々村。まだ若く、現役の道もあったかと思うが、コンサドーレでの引退を決意し、コンサドーレOBとして、コンサドーレスタッフとして現在活躍している。 逆に、片思い感が強かったのは山瀬。高卒加入当初から「北海道出身だからと言ってコンサドーレにこだわっているわけではない」「(海外を含めて)高いレベルでプレーしたい」と言っていた。もちろん、純粋にサッカー選手としての向上心がそう言わせていたのだと思うが、なんと愛のない発言をすることよ。どんなに応援してもいずれ出て行っちゃうんだろうなぁ、と悲しい思いをしたものだ。 両思い幻想をすることこそがサポーターの無上の喜び。そして、その両思い幻想を与えるのがプロ選手の仕事なのである。 道産子の話はどうなったかというと、要するに、チーム愛を感じさせてくれるのは道産子に限らないし、道産子だからと言ってチーム愛を持つかといえばそうとは言えない、ということだ。ただ、地元選手には他の地域から来た選手よりも郷土愛、その延長上のチーム愛を持ちやすいという多少の期待があるのは確かだ。 地域密着、地域に根ざす、というのなら、道産子選手中心にチームを構成するというのも一つのベクトルだが、私はもう一つのベクトルを大切にしたい。そのベクトルとは、外から来た人が北海道、札幌に愛着を持ってくれるということ。「札幌に来て良かった」と思ってもらうこと。平川氏は在籍期間が短かったにもかかわらず、引退後札幌に定着し、コンサドーレの解説者となる。河合氏は、いったんは札幌を去った後大分に移籍しているのに現在札幌でやはり解説者となる。こういう人をどんどん作っていきたい。コンサドーレ札幌はそういう存在でありたい。札幌に来た人が「第二の故郷」と思える、そんなところでありたい。先天性の道産子もいいけど、後天性の道産子をたくさん生み出そうではないか。それが道産子の誇りとなるはずだと私は思っている。
posted by たじ |11:39 | コンサドーレ | コメント(9) | トラックバック(0)
