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2005年12月26日

フィギュアスケート決着

フィギュアスケートの全日本選手権が終わり、トリノ五輪代表争いがついに決着した。

男子については、表彰後に採点ミスが発覚して順位が入れ替わるという前代未聞の結末となってしまった。コンピューターの設定ミスということで、新採点方式だからこそのトラブルだ。実は、フジテレビが女子ばかりにフォーカスして、男子を全く無視していることについて不満を感じていたのだが、この「事件」を聞いて、「テレビ放送されてなくて良かったかも」と思ってしまった。この試合が放送され、表彰式も見た後、「実は・・・」となったら実に味が悪い。前代未聞のトラブルに、テレビ視聴者が犠牲にならなかったという意味では不幸中の幸いと言えよう。

さて、日本中が大騒ぎとなった女子。一位村主、二位浅田、三位荒川、四位恩田、五位中野、六位安藤。正直、先週のGPファイナルよりレベルが高い。この中から3人しかトリノに行けないというのはなんとも勿体ない。そんなハイレベルな大会だった。この結果、五輪代表争いの総合ポイントは一位安藤、二位村主、三位荒川、四位中野、五位恩田となり、上位3人の安藤、村主、荒川が代表となった。三位荒川と五位恩田のポイント差はわずか46点。実に大接戦であった。正直、選考結果にはほっとしている。誰が代表になろうとも、ポイント順で選んでほしいという思いがあったからだ。今回のポイント規定にはやたらと但し書きが多く、ポイント順位を覆して代表を選ぶ可能性もあった。しかし、そうなるとそれなりに遺恨が残るわけで、ポイント通りに選考した方が割り切りやすい。

特に、問題となりそうだったのは安藤と中野の関係。調子が上がらず、今回も6位と苦しんだ安藤が選ばれ、急成長し勢いに乗る中野が外れた。今期だけを見れば中野は代表候補トップのポイントである(実際のトップは浅田真央)。昨年の持ち点の差で中野は涙をのんだ。今期成績の良い中野を選ぶべき、との意見があるのも当然だ。ただ、フィギュアスケートは採点競技。実績、知名度が点数に反映されてしまう。これまで国際舞台で実績を残していない中野の点数が伸びないというのも現実。ある程度、過去の実績を加味して選考を行うというのはあながち合理性がないともいえない。それにしても、今期に入ってからの中野の成長は素晴らしい。まだ20歳。世界選手権の代表には選ばれたので、ぜひ世界に大いにアピールしてほしい。

日本にとってトリノ五輪の最大の注目、目玉競技であるこのフィギュア女子であるが、少々期待が加熱しすぎという気がしている。現在実力世界一位はスルツカヤ、二位がコーエンで、日本勢は三番手争いというのが客観的な見方だ。その三番手争いもベテランのクワンや地元期待の若手コストナーなど強豪がおり、決して楽ではない。日本のメダル無しという可能性もかなりある。あまりマスコミが煽りすぎると、結果が悪かったときの反応が怖いものがある。浅田真央を含めると、世界のトップ10に4~5人は入ると思われる層の厚さを誇る日本勢ではあるが、トップ3となると決して道のりは平坦ではない。それでも、代表3選手がベストの演技ができればきっと結果はついてくると思う。日本フィギュア陣の健闘を大いに期待したい。


posted by たじ |13:41 | スポーツ | コメント(0) |

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