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2005年12月25日

映像技術の進歩と判定

かの有名な、プロ野球の展覧試合の巨人-阪神戦。阪神の村山から巨人の長嶋がホームランを打った。世に言う展覧ホームランである。故・村山氏はこのホームランを「あれはファールだった」と言い続けた。私はそのホームランのシーンをビデオで何度もみたが、どう見てもカメラがボールを追えていない。いったいどこにホームランボールが入ったかわからないのである。1959年のスポーツ映像技術とはそんな程度だった。

その後、テレビ映像技術は格段に進歩していき、高解像度の映像、多角度からの映像、スロー再生、駒送り、最近ではCGも駆使している。このテレビ映像技術の進歩によって、審判にとっては苦難の時代となった。誤審がばれる時代になったのである。どんな競技でも、必ず疑惑の判定というのがある。審判が人間である以上、誤審はしょうがない。ただ、明かな誤審の映像が繰り返し放送されるというのは、困りものである。スポーツがエンターテイメントである以上、判定に関する観客及びテレビ視聴者の不満というのは改善しなければならない。

現在では、さまざまなスポーツで映像技術が判定に利用されている。最近ではフィギュアスケートの新採点システムがそうだし、柔道でも判定で映像確認している。最も保守的と思われるスポーツ、大相撲ではずいぶんと前からビデオ判定が利用されている。
さて、サッカーはどうか。提訴試合ではビデオで検証しているとしても、実際の試合中の判定ではビデオ判定は利用していない。今後はどうなるのか。サッカーにはマリーシアという言葉があるように、審判の目を盗むプレーもサッカーのうち、という考えもある。しかし、前回W杯でも随分疑問の判定はあったし、なんらかの利用は検討すべきかと思う。それがスポーツ界の潮流でもある。

ところで、判定の映像確認に時間が取られて、ロスタイム10分とかになるのは問題だ。テレビの2時間枠で試合が収まらなくなってしまう。こっちの方が大問題か。


posted by たじ |23:46 | サッカー一般 | コメント(2) |

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この記事に対するコメント一覧
Re:映像技術の進歩と判定

サッカーでは副審にもう少し権限もたせても良いのではと思います。
主審の見えない所でのイエローカード以上に相当するラフプレーにはカードが出せるなど、あってもいいと思うんですけどね。
また、主審と副審にインカムでも持たせて連携をとるのも良いのではないでしょうか。
ビデオ判定は試合の流れを止める可能性があるのでいまいちいやですね。
ビデオ判定のある相撲について、微妙な判定はビデオ確認しなくても積極的にとり直すことを希望します。

posted by まじっく | 2005-12-26 21:19

Re:映像技術の進歩と判定

>まじっくさん
ビデオ判定に限らず、判定精度向上のための方策は考えなければならないでしょうね。
ビデオに関しては、試合の流れがぶつ切りになり、ロスタイムが増えるという心配がありますから、それなりの運用方法を考える必要はあると思います。

posted by たじ| 2005-12-27 13:40

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