2005年12月11日
甲府の社長の言葉
甲府がJ1に昇格した。存続の危機、崖っぷちまで追いつめられたクラブが再建してJ1昇格を果たした。見事である。
そこで甲府の海野社長の言葉
「大企業の支えがなくてもやれた」と誇る一方、「仮に1年でJ2に落ちたっていい。もっと経営を安定させてからJ1定着を目指す」と話す。(引用元)
ちょっと議論を呼びそうな発言である。社長が「落ちたっていい」とは何事か。選手の士気にもかかわる、と言われそうである。しかし、私はこの勇気ある発言を強く支持する。そもそも、システムとして昇降格がある以上、J1の全てのクラプが最善を尽くしても必ず2チーム以上降格するのである。よって、昇降格はこのビジネスにおいてはつきものであると割り切るしかない。長いスパンで考えれば昇降格に無縁だと言い切れるクラブなとないと思う。
つまり、重要なことは昇降格で経営がぐらつかないことだ。特に、クラブ消滅の危機を経験した甲府だからこそ、社長の言葉は降格せんがために経営的な無理はしない、という強い意志表明だと感じる。
コンサドーレも同じである。昇降格を繰り返したコンサドーレはいったい何を失敗したのか。それは昇格したいが為に、あるいは降格したくないために資金的な裏付けもなく、昇格できれば、残留できればなんとかなる、という甘い見通しで無理な経営をしたということではないか。
現在、五段階計画と称してJ1定着を目指している。もちろんそれは支持する。しかし、「昇格してもすぐに降格するようでは意味がない」との言葉もよく聞かれる。果たしてそうなのか。一方的に右肩上がりの成績を続けることは無理である。チームの成長は3歩進んで2歩下がるで構わない。それでも着実に成長していける。3歩進んでJ1昇格し、2歩下がったらJ2降格した。ならば次に3歩また進めばいい。その時はきっと2歩下がっても降格しないだろう。それでいいのではないか。
地に足をつけた経営の元、結果が昇格であれなかれ、降格であれなかれ、ベストを尽くしたと思えるならば、その結果は受け入れる。もちろん、眼前の勝利のために常に応援し続ける気持ちに揺らぎはない。
posted by たじ |12:40 | コンサドーレ | コメント(1) |
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この記事に対するコメント一覧
Re:甲府の社長の言葉
甲府の社長の言葉には驚くとともに、「これだ!」と思いました。
J1から降格したときの札幌のあわてぶりが恥ずかしい。同じ過ちを繰り返さないよう、気を引き締めねば。
降格の1度や2度でダメになるチームであってはだめですね。
posted by まじっく | 2005-12-11 17:08